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前回に続くレッドバロン試乗会のハナシ
レッドバロンがプレス向け試乗会を開催し、ボクも参加。専門誌やWEBメディアなど、いろいろなところでレポートさせていただきましたと、前回ココでお伝えいたしました。
ボクも所有するハーレーダビッドソン『XR1200』があり、そのコンディションに良さに舌を巻きましたが、今回はじつはまだあった「ボクがめちゃくちゃ興奮したモデルたち」をご紹介いたしましょう!
それはズバリ“2スト”モデルたちです!
厳格化した環境規制によって、一般公道向けの国産現行ラインナップでは絶滅してしまった2サイクルエンジン搭載車たち。中古車市場では注目度が高まりつつあり、なかでは価格高騰が止まらない人気加熱モデルも出現。
今回の試乗会では、3機種を那須モータースポーツランド(栃木県那須塩原市)で走らせることができました!!
ライトウェイトスポーツの決定版!!
ボクがまず注目したのは、ヤマハ『SDR』(1987年式)。軽量・スリムなトラスフレームに、最高出力34PS/9000rpmを発揮する水冷2ストローク単気筒エンジンを搭載し、とにかくシンプル、ストイックなライトウェイトスポーツとしています。
登場した時代はレーサーレプリカブーム真っ只中で、スペック至上主義かつフルカウルが人気。時代に逆らうスタイルにヤマハは挑んだわけですが、プロジェクトリーダーは同じくスパルタンな『SRX600』も開発したというから、なんとなく納得できるのはボクだけではないはず。
『TZR125』(2RM)譲りのクランクケースリードバルブエンジンのボア・ストロークを拡大し、排気量を195cc化。吸気脈動を平滑化する『YEIS(YAMAHA Energy Induction System)』や、排気効率を高める『YPVS(YAMAHA Power Valve System)』、レスポンスを高めるフラットバルブキャブレターなどを採用するから、いま乗ってもピーキー過ぎることなく、アクセルをグイグイ開けて楽しめます。
若かりし頃はその素晴らしさ理解できず
発売当時はまだ中学生だったボク。中免(自動二輪免許中型限定)を取得し、バイクを乗り回していた高校生の頃には中古車も出回っていましたが、当時のボクには『SDR』の良さに気づくことはできませんでした。
ただし、『SDRカップ』というワンメイクレースが開かれ、徹底的にカスタムされた車両が専門誌などで紹介されているのを見て、尊敬の念を抱いていたことも嘘ではありません。
また、SDRのエンジンはオフロード車にも採用され、ボクはのちに『DT200R(3ET)』(1988年式)の中古車を購入するに至っていくのでした。こうして、抜群のコンディションの『SDR』を走らせていると、ルーツを辿っているようで感慨深いものがあります。
2ストオフローダーの異端児
そんな『SDR』から続くヤマハの2スト200ccシリーズですが、『DT200WR(3XP)』(1991年)を経て『DT230ランツァ(4TP)』(1997年)へと進化していきます。はいっ、98年式の『DT230ランツァ』もありました。
2ストロークモデルはオフロードでも優位性が高く、ナンバー付きの国産モデルを新車で購入できなくなった今となっては、中古車市場でも注目株のうちのひとつ。
『DT230ランツァ』では、新設計の鍛造ピストンとシリンダーによって排気量を224ccまでスケールアップ。ピーキーだけど速ければいいというのが、2ストオフローダーの利点とされていましたが、ランツァは低中速も重視し、セルスターターも搭載。扱いやすさをウリにしました。
久々に乗ってみると、トルクバンドが広くやっぱり乗りやすい。たとえるなら“2スト版セロー”のようで、フロントフォークやリアサスペンションのストロークが短めで、足つき性が良く取り回しもしやすい。車体の軽さを活かし、ダート走行でも俊敏性が際立ちます。
あっ、そうそう、那須モータースポーツランドにはオフロードコースもあり、ダート走行も楽しめるのです。
2ストオフローダーも絶好調!
このように、オフロードにて徹底的に『DT230ランツァ』を試乗させていただきましたが、戦闘力重視で、尖っているほど良しとされた当時の2ストトレールのなかで、親しみやすさやフレンドリーであることを重視した『DT230ランツァ』は貴重な存在であったと、改めて気付かされます。
見るからに高性能なノンカウル!!
スズキ『ウルフ250』(1988年式)にも乗りました。RGV250ガンマ(VJ21A)のネイキッド版で、出力特性や2次減速比を見直し、低中速トルクおよび扱いやすさを増しています。
1989年のカワサキ『ゼファー』がネイキッドブームを巻き起こしたことは広く知られていますが、レーサーレプリカのノンカウルモデルはそれより先にチラホラと登場し、根強く人気を博していたのです。カワサキ『GPZ400R』には『FX400R』が、ホンダ『VFR400R』には『VFR400Z』がありました。
ちなみに『ゼファー』が大ヒットしたのは、空冷2バルブエンジンの美しさはさることながら、フレームや外装を専用設計し、ゼッツーを彷彿とさせる懐かしいシルエットを再現したからで、『ウルフ』たちレーサーレプリカから派生したモデルとは一線を画していたのです。
まず見てわかるのが、レーサーレプリカご自慢の高剛性アルミフレームがドカーンと強い存在感であること。タンクやフェンダー、シートカウルなどもレーシングスタイルそのまんまです。
これがいま見ると、妙にカッコイイではありませんか。2ストロークエンジンならではのチャンバーもエンジン下にはっきり見えて、見るからに厳ついアルミ角断面スイングアームも高性能を猛アピール! レーサーレプリカ全盛期ならではの過激ともいえる、開発にお金もタップリとかかった超豪華な仕上がりに魅了されてやみません!!
2ストモデルも安心・おまかせ!!
三者三様の2ストモデルたちを、バイク専用サーキット&ダートコースで存分に走らせていると、新車で販売されてから時代がかなり経つのに、コンディションが驚くほど優れることに感心するばかり。調子を維持するのが比較的難しい2ストエンジンなのに、目をみはる好調さなのです!
ちなみに、メーターで総走行距離を確認すると以下の通り。
SDR(1987年式)6800km
DT230ランツァ(1998年式)5万7900km
ウルフ250(1988年式)2万1700km
年式を考えれば相応、『SDR』に関していえば少なめですが、レッドバロンの良質な中古車なら、たとえ総走行距離がかさんでいても確実に整備が実施され、ベストコンディションが維持されています。
つまりレッドバロンなら、年式を問わず2ストモデルも安心・安全に購入できるのです。甲高い懐かしのサウンド、高回転まで伸び切るエンジンフィール、軽快なハンドリング、もしも味わいたいのなら、最寄りのレッドバロンで相談してみてください! きっと欲しい機種が見つかるはずです!! 今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。