ホンダ青山本社がカブであふれかえった
Hondaウエルカムプラザ青山(東京都港区)がカブで埋め尽くされました。10月15日(土)/16日(日)の2日間、「カフェカブミーティング in 青山」が3年ぶりのリアル開催となったのでした。
今回で25回目を迎えたこのイベントの参加資格は、モデル名に『Cub(カブ)』と表記されている車両であり、アンダーボーンフレームにカブ系4ストローク横型シリンダーエンジンを搭載している機種であること。例外として『カブF型』『スポーツカブC110/C115』『カブレーシングCR110』は参加可能としています。
待望だったリアル開催
誰がそう呼んだのでしょうか、全国からカブのオーナー(持ち主)がホンダ本社に集まることから「カブ主総会」などとも呼ばれ、毎回多くのカブ系ユーザーで賑わいます。
一昨年(2020年)は新型コロナウイルスの感染状況を鑑みて、オンラインイベントとして開催。昨年(21年)は実施が見送られたので、カブ主たちにとっては待望のイベントとなりました。
今回、エントリーはインターネットでの事前申込制で、受付台数は両日とも先着200台ずつ。見学は自由で、Hondaウエルカムプラザ青山には多くのファンが集まりました。
個性あふれる様々なカブたち
所狭しと並べられた新旧さまざまなカブシリーズを眺めていると、オーナーたちの愛車に対するこだわりや熱い想いが伝わってきて見ていて飽きません。まさに十人十色で、みなさんさまざまなカスタムや工夫などが多かれ少なかれ施されているのです。
荷物を積むための箱やカゴがついていたり、ステッカーが貼られていたり、はたまた塗り直されていたり、まるでおもちゃ箱をひっくり返したかのようにも思えてくる愉しさがそこにはあります。
日本を代表する工業製品
1958年の初代『スーパーカブC100』も展示されていました。ホンダの創業者である本田宗一郎氏が、丈夫でクリーンであることにこだわり小排気量は2ストロークエンジンが当たり前の時代に4ストロークをチョイスし、お蕎麦屋さんの出前や郵便配達員たちが片手でも操作できるようクラッチレバー操作不要の自動遠心クラッチを開発。乗り降りしやすいアンダーボーンフレームに、未舗装路も走破できる大径17インチタイヤをセットしました。
気軽に乗り回せて高性能とあって、1961年には生産台数100万台を突破する大ヒット。1963年には『ハンターカブC105H』を北米市場に送り込むなど、海外でも派生モデルが受け入れられ、160か国で販売されてきたスーパーカブシリーズは2017年に世界生産累計1億台を達成します。
女子にも愛されるホビーバイクへ
「働くバイク」として国内外で活躍しているスーパーカブシリーズですが、昨今ではホビーユースとしての人気も目立っています。もちろん、昔から根強いファンが存在したものの、いまでは女性にもファンが多く、「カフェカブミーティング in 青山」のトークショーではTVア二メ「ス一パーカブ」の声優のお二方、夜道雪さんと七瀬彩夏さんが登場。ふたりともカブシリーズをプライベートでも所有する“カブ主女子”です。
開発責任者代行の瀬川健太郎さんは、新型となった2022年式『スーパーカブ110』について、ディスクブレーキ化したことや燃費向上を果たした新作エンジンについて解説。来場者らと一緒に夜道雪さん、七瀬彩夏さんも熱心に耳を傾けていました。
カブシリーズを愛する人たちのあふれる想いもあって、会場は終始、穏やかなムード。それはスーパーカブに乗って走っているかのように、ホンワカと心地よいのでした。
そんなカフェカブミーティングのレポート。最後までお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。