知ってますか? 2021年10月1日から、ナンバープレートの取付け基準が厳しくなります。新車発売時のノーマル状態なら問題ないですが、中古車で、前のオーナーがナンバープレートの付け方を変えていたり、カスタムしている、または、これからカスタムしようとしているライダーは気を付けてください。「見えにくいナンバープレート」の取締りが活発になる可能性があるからです。
なお、違反した場合の罰則は「交通点数2点・罰金50万円以下」とされており、かなり痛い目にあってしまいますよ。
法律的な話を言うと、道路運送車両法の規定(車両番号標の表示の義務)と省令・告示の規定が改正となります。詳しく知りたい方は国交省のサイトをご覧ください。
●国土交通省「報道発表資料」
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha06_hh_000119.html
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対象は10月1日以降の新規登録車。カスタム時は注意!
今回、「車のナンバープレートの表示に関わる新基準適用」の対象となるバイクは、2021年10月1日以降に「初めて」登録・検査・使用の届け出を受ける車体です。
2021年9月30日までに登録等された車体の場合は、ナンバープレートの着け方をイジっていないバイク(ノーマル状態のまま)であれば何の問題もありません。数年前のモデルに乗っている方で「ナンバーの角度がヤバいかも」という方でも、それが新車発売時の状態であれば違反にはなりません。
例えば、ヤマハ「セロー250」の2005~2016年式はナンバープレートがリヤフェンダーに直付けされています。今回の新基準から見ると上下角度の点から完全にアウトですが、対象外のモデルなので違反ではありません。中古車や新古車の購入時でもOKです。
ただし、購入後にナンバープレートの取付け角度や位置を自分で変更するなど、カスタムを考えている方は、今回の基準から大きく外れていると「見えにくい(意図的に見えにくくしている)」という点で取締りを受ける可能性が高まります。フェンダーレス化やサイドナンバー化などナンバープレート周りのカスタムには、これまで以上に注意が必要です。
時間がない人に… ナンバープレート違反「まとめ」
さて、法律の細かいことはいいから、とにかく「違反のケースについて知りたい」方のために簡単にまとめました。
●2016年4月1日施行 概要
1.「カバーの装着」は禁止
カラープレートはもちろん、無色透明でもダメ
2.「回転」の禁止
サイドナンバーにして縦向きに付けるなど、一切ダメ
3.「被覆(ひふく)」の禁止
プレートに(自賠責以外の)シールを貼ったり、番号面にかぶるフレームは一切ダメ
4.「折り返し」の禁止
プレートを折ってはダメ
●2021年10月1日施行 概要
5.「見やすい位置」の徹底
リヤカウルの下部やフェンダー裏に装着すること(裏ペタ)も「見えにくい」として違反となる可能性が高い!
6. 取り付け「角度」が明確に
上下・左右の角度を数値で明確に指定。回転は一切禁止
①上下の角度 上向き40度~下向き15度の間で固定する
②左右の角度 左右向き0度 ※少しでも斜めにしたらダメ
7. 被覆・汚れ・物品の取付けの禁止
汚れて番号が読み取れない状態もアウト
8. フレームの使用禁止
クルマには新基準が設けられたが、バイクはフレームの使用自体が原則禁止
9.ボルトカバー
直径や厚さを数値で指定
①直径28mm以下で番号にかぶらないように
②厚さは9mm以下
③脱落する恐れのないもの
10. その他
確実な取り付けなど
「見えにくい」と、かなり重い罰則がある
新基準の対象車両でなくても、ナンバープレートを「見えにくくする」と、道路運送車両法第73条の番号表示義務違反となります(クルマの場合は道路運送車両法第19条)。交通点数も痛いのですが、なんと言っても罰則が重いのが特徴です。これは、ナンバープレートの変造や偽造、隠ぺいなどが犯罪に関わりやすく、いま話題のあおり運転(妨害運転罪)なども含め、捜査の進展に直結するものだからです。
〇罰則等/道路運送車両法 第109条第1項
【第73条(車両番号標の表示の義務等)における番号表示義務違反】
罰 則 | 50万円以下の罰金 |
交通点数 | 2点 |
2016年4月に明確化され、10月1日から全面適用
ちなみに、今回の法規制は、前回の2016年4月1日に施行された法改正(ナンバープレートの表示基準の明確化)時にすでに示されていたものです。新型コロナ禍による施行延期の影響もありましたが、2021年10月1日に施行されるまで猶予期間が5年半もありました。これは、すでに販売されていた用品の更新や、バイクメーカー・販売会社が対応するための猶予期間でした。そして、2021年10月1日から全面的に適用となったのです。
2016年4月1日に施行された法改正について詳しくは国交省のサイトをご覧ください。
●国土交通省「報道発表資料」
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk6_000020.html
中古車購入時にはプレート周りを要確認!
さて、新車はともかく、注意したいのは中古車購入時です。ネットオークションや個人売買では「現状販売(整備や修理をしない)」が普通です。ナンバープレート周りの違反車両も多いので注意してください。
特にスーパースポーツバイクなどで人気のカスタムである「フェンダーレス」仕様や「裏ペタ(シートカウル下部やリヤフェンダーの裏にナンバープレートを貼りつけるように斜めに固定)」仕様、アメリカン・クルーザーで人気の「サイドナンバー(タイヤの横にナンバープレートを移設)」仕様の車両を購入する際には、ナンバープレートの見え方に気を付けてください。購入後の変更は、かなり面倒ですよ。
なお、サイドナンバー自体は違法ではありません。新基準を満たし、ライセンスランプ(ナンバープレートを照らすランプ)の位置(なるべく中央)や色(白色)、反射板(赤色)の装着など法的基準を満たしたカスタムであれば違反となりません。ただし、ナンバープレートの見え方によっては違反とされる場合もあるので注意が必要です。
ナンバープレートホルダーならOK!
今回の新基準で、バイクのナンバープレートフレームは禁止となりました。プレートの番号面に一部(少しでも)かぶさっていれば違反となるのです。しかし、ナンバープレートの下に装着する「下敷き」タイプのホルダーならOKです。今後は、こういうカスタムが主流になりそうですね。
●ROM カーボンナンバープレートホルダー 税込7,000円
サビや腐食がなく、高級感のあるチタン製エンブレム付きのドライカーボン製ナンバープレートホルダー。純国内生産のドライカーボン製で品質の高さも魅力です。126cc以上のバイクに使用可能。
■ROM カーボンナンバープレートホルダー ※店頭在庫なくなり次第販売終了
価 格:7,000円(税込)
サイズ:140×234mm(取り付けピッチ120mm)
重さ:103g
【記事訂正・細部修正】2021年10月5日
「車検にとおらない」という記述は誤りでしたので削除いたしました。ナンバープレートの位置等は車検では審査されない部分です。読者ならびに関係各所の皆さまにお詫び申し上げます。また、まぎらわしい表現の修正なども行いました。