Yoshimura R&D of America, Inc. より(以下同)

ヨシムラが初めてヤマハ車でレースをする……!! そんなストーリーが明らかにされたのち、我々は「ヨシムラヤマハ誕生か!?」などと期待に震えていたが、ついにレーシングマシンの完成版が公開された。ラグナセカサーキットで開催されたツインズカップでは、無事に完走を果たしている。

ヤングマシン編集部 ●外部リンク:YOSHIMURA R&D

2021年の9月から作業をはじめていた

1954年にヨシムラが創業してから2022年までの68年間、ヨシムラはホンダ、カワサキ、スズキのマシンでレース活動を続けてきたが、その歴史で初めてヤマハ車によるレース参戦が実現すると明らかになったのは今年の4月。アメリカの有力Webメディア「Revzilla」のジャーナリストであり、経験豊富なレーシングライダーでもあるアリ・ヘニング氏のライディングによって、モトアメリカシリーズの第6ラウンド「モトアメリカ スーパーバイク スピードフェスタ at モントレー」にてラグナセカサーキットを走るというのだ。

ポップなカラーリングの『ヨシムラ』ロゴは今までにないイメージだ。

ヨシムラR&Dは、2022年4月27日に予告編として動画『Yoshimura R&D Plans To Go Racing Again in MotoAmerica With The YZF-R7』を公開。7月8日~10日に開催されるMotoAmericaのツインズカップ(ミドルクラスの2気筒マシンによるレース)、にヤマハ「YZF-R7」で参戦することを発表した。

これはあくまでもRevzillaとのコラボプロジェクトであり、ラグナセカのみの参戦だったようだが、アメリカにおけるヨシムラR&Dとスズキのパートナーシップが2019年に解消され、2022年限りでスズキがモトGPを撤退するというニュースが流れた直後だったこともあって、かなりのインパクトを持って受け止められた。

ヨシムラR&Dが発表したリリースでは、経験の浅い若手技術者たちに新しい経験を積ませることが目的と読み取れ、実際に昨年9月に開始されたレーシングマシンの開発は通常業務が終わってから居残りで行われたという。

そうして完成したYZF-R7のレーシングマシンが、新たな動画『Yoshimura R&D #projectR7 unveiling at Troy Lee Designs in Corona California』として7月6日に公開された。マシンに施されたカラーリングは左右非対称の鮮やかなもので、ヨシムラのロゴが大きくあしらわれている。デザインを担当したのは、モトクロスウェアなどで超有名なトロイ・リー氏。右側は黄色、左側は空色をモチーフにしていて、サーキットのどこにいても目立ちそうだ。

決勝レースは現地時間の7月9日17時にはじまり、チームヨシムラのマシンは28台中13位(完走20台)。トップは同じYZF-R7を走らせるMP13 Racingがもぎ取った。昨年はアプリリア RS660の猛威が吹き荒れたが、今年はヤマハYZF-R7が健闘していて、第6戦終了時でランキング1-2位のアプリリアを3-4位のヤマハが猛追中だ。

左右非対称カラー。明るい色使いはいかにもアメリカン!

【動画】Yoshimura R&D #projectR7 unveiling at Troy Lee Designs in Corona California(7/6公開)

 

【動画】Yoshimura R&D Plans To Go Racing Again in MotoAmerica With The YZF-R7(4/27公開)


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