昔打った篠塚、いや昔取った杵柄で原付二種のバイクやスクーターを通勤用にサクサクと運転してきた愛しの我が妻大型自動二輪免許でさえ20年以上前に取得済みながら、高速道路を利用できる車両には縁がない……そんな事態が急展開! 2年前(2022年)の春に突然スズキ「ジクサー250」を手に入れました駄菓子菓子、走行距離は全く伸びないまま月日は流れ「もう売っちゃわない?」ということに!?

ジクサー250 アオリ

●妻の愛車となったのは2021年5月25日から発売された「ジクサー250」のマットブラックメタリックNo.2。元……いや、モトGPマシンカラーのトリトンブルーメタリックが登場したことで話題になった2021年型ですが、レッドバロン都筑にたまたま在庫していたこの渋い色を妻はチョイス! 消費税10%込みの当時価格は44万8800円でした。ちなみに2024年2月初頭現在、現行車は同48万1800円となっております。令和2年国内排出ガス規制に対応させるための細部改良で値上がりをしたんですね……。バイクは欲しいときが一番安い、迷ったら買う!が鉄則です

 

 

過去の【油冷夫婦☆爆誕レポ】の記事の数々はコチラ!

 

ST250という美味しいゴハン【後編】はコチラ!

 

別居? 離婚? 油切れ? 2年間音沙汰なしの理由とは……!?

 

名車あれやこれやコラム、ヤマハ「TDM850/900」を期待していた全銀河1兆4649億8192万5963人にもなる!? 読者の皆さんゴメンナサイ m(_ _)m

 

今回1回、【油冷☆夫婦】の顛末記を挟みます……。

 

 

と、いうわけで「昔打った篠塚」って、今はもう使われていませんか?

 

おかしいなぁ、私が20代後半のころは、昔取った杵柄(若いころに習得した技能は年月を経ても衰えないという例え)が使える会話の流れが来たとき(来なくても(^^ゞ)、「昔打った篠塚」と言えば爆笑が巻き起こったものなのですけれどね、

飲み会

●下宿に友達呼んで鍋やおでんをつついてはバカ話ばかりしていた大学時代……。「芋煮える夫人」とか「寝耳にミミズ」とか「犬も歩けばくたびれる」とか「スズキ マクロス」とかくだらないことばかり考えていました(TOY芽)

 

 

私が20代後半のころは(←30年前の話だってばよ⇦セルフツッコミ)

 

少しでも興味を持たれたならば篠塚利夫(1992年6月30日から改名されて和典」さんググッてみてください。

 

栄光の読売巨人軍でヒットを打ちまくり、かつ難しい打球を難なくさばいた偉大なる名選手です……。

篠塚和典さんの本

●日東書院本社「篠塚和典が教える広角打法」著:篠塚和典 2019年6月1日に発売された野球関係者のバイブル……。この甘いマスクのスリムな選手が右へ左へ巧みにヒットを打ちまくる姿は今でも強烈な記憶として残っております。どんな片田舎でも夜7時からのゴールデンタイムで毎日のようにジャイアンツ戦がテレビで観られた……なんて、今では何だか信じられませんね。だからこそできた共通認識あってこそのギャグでした

 

 

って何のハナシでしたっけ? 

 

あ、そうそう、妻と「ジクサー250」との関係がどうなったのか?でしたね。

 

そ~なんですよ、コロナ禍の真っ最中に新車を入手したのはいいけれど、全くと言っていいほど走れてなかったのです……。

 

 

もう2年以上も前のことになるのですね。

 

天地がひっくり返ってもスズキ車は選択しないだろうと思っていた妻が、たまたまレッドバロン都筑にあった「ジクサー250」の実車を見て気に入ってしまい急転直下の購入劇

妻とジクサー250

●本当にたまたま店長が「お客様からのオーダーは入っていないけれど、在庫しておけば必ず売れるだろう!」とノリと勢いだけで発注していた「ジクサー250」。疫病の流行により世界中で生産と物流が大混乱していたにもかかわらず、シレッと生産国であるインドから着弾したばかりの車両に「ビビビ」と来た当時の妻(あ、今も妻ですよ)。ですが……

 

 

その模様は【油冷夫婦☆爆誕レポ】として、過去5回にわたるコラムお送りしてきたとおりです。

 

しかし、“その5”を2022年3月12日にアップして以降、投稿がピタリと止まってしまいました。

 

これは私がレポート執筆をサボっていたわけでも離婚したわけでもなく、単純に妻が「ジクサー250」に乗ら(れ)なかったからなのですよ……。

 

ライフスタイルの変化と持病が趣味の世界を引き裂いていく

 

というのも2022年の春を待ち、暖かくなったら油冷夫婦として2人でガシガシ走らせようか……と考えていたタイミングで妻が転職

ジクサーと妻。納車日

●念願の納車日は2021(令和3)年11月21日。まさかここから2年2ヵ月以上が経過しても総走行距離が1000㎞未満という状況へ陥ることになろうとは想像すらしていませんでした。しかもそのうち、筆者が800㎞以上走らせたのですからナントモハヤ

 

 

長年勤めていた出版会社を辞めて、いち専門学校生として針灸あん摩マッサージ師を目指す私(当然ながら無職同然)と息子2人を抱える小川家を大黒柱として支えるべく、よりよい仕事を求めた結果のジョブチェンジだったのですけれど、激務と不定期な休みが重なり妻と「ジクサー250」のキーとが遠ざかります。

 

 

2023年春、お陰様で筆者の国家試験も無事に大団円を迎え、資格を生かした仕事に就いたら就いたで今度は私と妻とで休みのタイミングが合わず、しばらくバイクと遠ざかっていたからこそ「まだ、ひとりじゃ走りたくないわよ!」という魂の訴えに応えられない状況に陥ってニッチモサッチモどうにもこうにも……。

夫婦ケンカ

●大げんかをしたわけではないのですけれど、やむを得ない理由から生活サイクルがすれ違っていくと、お互いバイクのことを話題にすることさえなくなっていき……。怖いですねぇ

 

 

あれよあれよと時は過ぎ、2024年の初春をなんとかのんびりと迎えられた……と思っていたら、能登半島地震のせいでもないでしょうけれど、元日の夕方から妻が持病の腰痛を悪化させ、さらに高熱でダウン

 

体が弱れば心も弱ってくるもの。

 

ず~~~~っと心の奥底で負担に感じていたことが、ようやく口をついて出てきたのでしょう。

発熱イラスト

●保育士の仕事をしている妻。幼児からもらった溶連菌が暴れまくったせいで体力を奪われ、冗談抜きに救急車を呼ぶ事態へ……。さんざんな正月となってしまいました

 

 

全く乗れていないのに私が月々支払っている任意保険代ももったいないし、ジクサー250はもう売っちゃわない?」とボソリ。

 

……名義はもちろんですが、(うひひひひ、油冷マシンが増えるぞ~)と内心ウキウキしつつ推せるだけ推した責任も筆者にはございます。

ジクサー250真横

●2021年型「ジクサー250」。ダイヤモンド型スチールフレームに搭載される249㏄油冷4ストローク単気筒OHC4バルブエンジンは最高出力26馬力/9000回転、最大トルク2.2㎏m/7300回転を発揮。装備重量154㎏、シート高800㎜、燃料タンク容量12ℓ、60㎞/h定地燃費45.0㎞/ℓ、なので理論上の満タン航続距離は540㎞……。筆者が所有しているスズキ「GSF1200S」の油冷システムとは構造が根本的に違うのですけれど、走行フィーリングには共通するところもあったりして……“油冷魂”!

 

 

些少ながら専門学校で3年間学んだゴッド……いやコットン(?)ハンドによる施術で腰痛を改善させていきつつ(高熱は1月4日に快癒)、ひとまず車両はどうにかして体調がよくなったら先のことはまた考えましょう……ということに相成りました。

 

購入したお店へ売却したらプラスアルファな好条件もGET!?

 

売却するときのベストタイミングは、ズバリ「売りたくなったとき」! 

 

ごくごく一部のプレミアムなモデルを除き、うだうだ迷って決断を先送りにすればするだけ車両の価値が下がっていくのは当然の理(ことわり)。

NSR250R最終

●2月初旬、ふとネットの世界をサーフィンしてみましたら、走行900㎞未満のホンダ「NSR250R SP」 レプソルカラー仕様に500万円を超えるプライスタグが……。いやはや何がどうなっているのか、驚くしかありません。すべからく世の中は需要と供給のバランスなので、悪いことではないのですけれど……(汗)

 

 

さらに年度末を越えてしまうと……、つまり4月1日の時点で所有しているバイクには、もれなく「軽自動車税」の支払い義務が生じてしまいます。

 

「ジクサー250」は125㏄超~250㏄以下の“軽二輪車”ですので3600円ということですね(車検対象となる250㏄以上の“小型二輪車”は6000円ですヨ!)。

 

たかが3600円、されど3600円……。

 

銀行の普通預金に100万円を1年間預けても(現在の主流である年金利0.0010%だとすると)1000円しか増えない時代ですから結構な大金だとも言えますね、マクドナルドの「ひるまック てりやきマックバーガー セット」なら6回食べられますし(笑)。

ひるまック てりやき

●筆者大好物のマクドナルド「てりやきマックバーガー セット」。通常バリューセットでの価格は670円ですけれど、平日のお昼限定(10:30〜14:00)の「ひるまック(昼マック)」なら同セットが70円引きの600円! ……以前はバリューセットと呼ばれていましたが、2022年3月から名称が「ひるまック」になっていたのですね。今回初めて知りました(^^ゞ

 

 

と、いうわけで正月気分も抜けきった1月13日(土)に「ジクサー250」を購入したレッドバロン都筑へ向かい、査定をしてもらうことに……。

ファイブスター旗

レッドバロンの『5つ星品質』のぼりがはためく店舗へ車両を乗りつけ、さっそく相談かつ商談……。インターネットを介したオークションや個人売買も一瞬アタマに浮かんだものの、筆者は古くさいオッサンなので全く知らない不特定多数の相手とゼロからやりとりをしていってストレスなく最後までキレイに完結する道筋が想像できませんでした。本やバッグや着物ならともかく、バイクは運搬ひとつとっても大ごとだし行政への手続きなどもしっかり行ってもらわなければいけない代物ですので……

 

 

走行距離は994㎞、軒下に車体カバーをかけて保管してきて雨の日に走行したこともなし

 

ドライブレコーダー、ETC、グリップヒーター、リヤキャリヤ、スマホホルダー、スマホ用電源などなどフル装備の無転倒美車。

グリップヒーター

●「標準装備品かっ!」とタカアンドトシのように突っ込んでしまうほど、キレイに収まっているキジマのグリップヒーターGH07。こちらだけでなくドラレコもETC車載器もスマホ電源もそれぞれ入り組んだ配線があるわけですから、取り付けは迷わず工賃をお支払いしてプロへとお願い。その仕上がりは見事なもので本当によかった……、なまじバイク雑誌編集屋時代に数々の電装アイテムを取り付け(たフリもしつつ)記事を作成したからこその実感です

 

 

来店するなりバイク選びのときからお世話になったスタッフと邂逅して超特急だった購入~納車時の思い出話にひとしきり花が咲き、今回売却を視野に入れるに至った経緯も親身になってしっかり聞いていただけました。

 

 

なじみの店でバイクを売ることのメリットはこういうところ。

 

車両のコンディションはもちろん、付帯する周辺の情報まで共有できているため、つまりは“話が早い”のですね。

 

 

果たして、出てきた車両本体の買い取り価格は筆者の想定を大きく超えるもの!

 

 

さらに未使用だったオイルリザーブサービスの権利を1万2000円ドライブレコーダーは1万円で買い取っていただけるとのことで、それらが加算された総額は事前になんとなくネットやツテで調べた同年式「ジクサー250」のオークション相場とは比ぶべくもないレベルのグッドプライスではあ~りませんか!!

ドライブレコーダー

レッドバロン、JVCケンウッド、あいおいニッセイ同和損保の3社が共同開発した「ROM ONESドライブレコーダー」。万が一の事故発生時にも事故状況の動画を保険会社(あいおいニッセイ同和損保)へ素早く送信できる機能がウレシイ限り(分かりやすい解説記事はコチラ!)。何度でも言いますが、この本体からは前後2カメラ、アンテナ、操作ボタン、バッテリーへと続く長いコードが複数びろびろびろ〜んとくっついているのですよ。それらを美しく外装パーツの内側へはわせるプロのスキルには脱帽するしかありません……

 

 

いやマジで3回は飲みに行けそうなくらいの差額に唖然としてしまったのは事実。

 

「やはり走行距離が1000㎞未満というのは大きいですよ。なおかつ今どきのオーナーが欲しがる電装系のガジェットが全部そろっているわけではないですか。

ETC車載器

●2年以上前となる「ジクサー250」購入時、すでに生産が終了していたJRC(現 JRCモビリティ)社製アンテナ一体型ETC車載器「JRM-12」。ギリギリ中古品を入手してレッドバロンのメカニックに取り付けていただいたドタバタ劇も今となってはいい思い出……。もちろん現在でも全く問題なく使用できております

 

 

例えば素の現行新車に近い強気な値札を付けて展示したとしても、走行距離の少なさと必須アイテムフル装備という魅力により、速攻で売れてしまうことが簡単に予想できるんですね。だからこその買い取り金額です」とスタッフ。

 

 

大いに満足しつつ、一度だけ持ち帰って妻と相談し、最終的な決断をしますと伝えて帰路へ。

 

ところが……!

急転直下! 連日の長距離移動が不可欠な状況がやってきて……!?

 

なんと週明け早々、マッサージ師の資格を生かして行っている仕事で衝撃の辞令が出たのです。

 

 

現在、神奈川の自宅から東京にある55㎞先の施設へ2時間かけて電車で通っているのですけれど、2月からは90㎞離れた千葉県の施設が職場となることに……。

マッサージ イメージ

●ご高齢のお婆さま、お爺さまが待っている施設へ向かいマッサージを施術するというやりがいのあるお仕事(イラストはイメージ)。奥の深さに日々感動しております!

 

 

なんと電車で通うとドア・トゥ・ドアで片道3時間コース! 

 

さすがに上司も理解を示し、バイク通勤もやむなしという雰囲気となりました。

電車通勤イメージ

●読書、勉強、音楽鑑賞やYouTube視聴、メール確認やスケジュール管理、体力作りなどなど電車通勤中にできることは山ほどありますけれど……。やっぱり結局は毎日寝てしまいそうでナントモハヤ。寝過ごしも怖いですしね〜

 

 

さらにさらに、千葉県の施設での仕事が落ち着いた暁には東北地方への単身赴任も覚悟しておいてくれとのこと!!!?

 

コロナ禍で停滞していた懸案事項が一気に動き出し、筆者が所属している小さな会社は「乗るしかない、このビッグウェーブに」状態へ突入したのです(笑)。

ビッグウェーブ

●ここ数年、たまりにたまっていたエネルギーが噴出し、激しい大波が逆巻きだした2024年。細心かつ大胆なボードさばきが求められる局面となり社長以下全員が必死に食らい付いている状況です。いやぁ、た〜のし〜い(^0^)!

 

 

こうなってくると、リスクの多い公道走行で万一の事態へ遭遇したとき心強いドライブレコーダー付きで、ABSも標準装備されており、寒いときもお手手ぬくぬくスマホを駆使して渋滞を回避でき、必要とあらばETCで高速もストレス知らずで使え、信頼性も燃費性能も高い油冷エンジンを積むという、妻の「ジクサー250」を“通勤快速”として活用するのがベストではないか、という結論に至りました。

ドラレコ

●ライダーの安全を守る、あおり運転や事故時の記録としても、ツーリングの思い出を残す、道と景色の記憶としても重宝するのがドライブレコーダーの映像ですね。神奈川 to 千葉という大移動の途中には、生き馬の目を抜く大都会トーキョーを必ず通過しなくてはなりません。万一の事態へ備える人は、万一の事態に遭遇しづらい……というバイク歴38年で得た肌感覚を証明するべく、高解像度なカメラとともに安全運転を励行してまいります〜

 

 

レッドバロンで購入したバイクですので、たとえ東北地方へ単身赴任しても最寄りの店舗で手厚いサービスが受けられるのですから、コイツを持っていくしかありません(笑)。

オイルリザーブシステム

●購入から2年2ヵ月以上が経過して、ようやく初オイル交換……。1000㎞直前ということでオイルフィルター(480円)も交換し、エルフのMOTO 4RS(部分合成油)SAE 10W-40を1.2ℓ注入。チェーン注油、空気圧調整まで行っていただいて工賃は1490円。オイル代はリザーブシステムから引かれていくのでここには加算されずトータル支払い額、消費税込み2170円でエンジンの血液がリフレッシュされたことに! 嗚呼、スッキリして気持ちいい〜ッ! しかし近いうち、2年点検にも出さなければ……(汗)

 

 

かくなる情勢の急変を高額提示いただいたレッドバロン都筑のスタッフへ伝えると、「そうですか! いや本当に買い取らせていただきたかったのは事実なのですけれど、実のところ『もったいないなぁ』とも思っていたのですよ」とのこと。

 

 

もし仮に天変地異が起きたとしても、バイクは有用性の高いライフラインのひとつとなりえますよね……というところまで雑談の内容は広がっていき、深く納得しつつ店を後にしたのでした。

地震イメージ

●いつ何時、大地震が発生してもおかしくない世界有数の火山国、ニッポン。残念ながらそうなってしまったとき、バイクの高い機動力は毎回注目を集めてきました。軽く丈夫で燃費もいい「ジクサー250」は極限状態でも役立ってくれそうです……

 

 

と、ここまで長らくお付き合いいただきましたが「油冷☆夫婦」はまだまだ続きます

 

 

妻が完全快復していく道のりも近いうちにご報告できるよう、ゴッドハンドとなるべく精進してまいりますね!

 

 

では次回、ヤマハ「TDM850/900」の巻でお会いしましょう!

 

過去の【油冷夫婦☆爆誕レポ】の記事の数々はコチラ!

 

ST250という美味しいゴハン【後編】はコチラ!

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