東京モーターサイクルショーの運営が変わる!
7月27日、東京モーターサイクルショー協会(以降、協会)と一般社団法人日本二輪車普及安全協会(以降、日本二普協)により記者発表が行われ、次回以降の東京モーターサイクルショーの運営組織が協会から日本二普協に移管されること、さらには来年(2024年)の第51回東京モーターサイクルショーの開催概要について説明が行われた。
第50回開催は3日連続の雨だったが盛況!
まずは、今年(2023年)の3月に開催された第50回東京モーターサイクルショーについて。この日は協会の定時総会が行われており、その内容も踏まえて、赤坂正人(まさひと)会長から第50回開催の御礼と運営主体を移管することについて説明があった。
「皆様のお力添えで、第50回東京モーターサイクルショーを無事に終了することができました。3日間とも雨というのは初めての経験でしたが、13万9,000人というお客様にご来場いただき盛況に終了することができました。出展についても過去最高の166社となりまして、誠にありがとうございました」(要約)
協会は解散し、運営主体は日本二普協に移管
また、協会の解散と、第51回東京モーターサイクルショーからの主催を日本二普協に移管することを定時総会で審議して可決したことを説明し、その理由について以下のように述べた。
「東京モーターサイクルショーは開催を見送ったことはありましたが、やむなく中止となったのは2011年の東日本大震災で東京ビッグサイトが避難所になった時だけでした。その後は規模を拡大しながら順調に推移してきましたが、コロナ禍で2回やむなく中止の判断をし、今後5年、10年を考えた時にこうしたことが二度と起こらないとは言い切れないですし、お客様のことを考えても東京モーターサイクルショーはやめてはいけないという考えがありまして、どうやったら継続できるのかを考えてきました。
協会の事業は年に1回の東京モーターサイクルショーだけです。1度中止になると翌年までリカバリーできないということも考えつつ、有事に備えての積立金などもやってきましたが、赤字になった場合は正会員で負担する必要があり、さすがにコロナ禍での2回中止は厳しい状況でした。
我々は理事10名と運営委員会での組織ですが、常勤のメンバーはおりませんし、事務局・運営については外部に委託しています。こうした状況を鑑みて、しっかりとした組織、業界団体が主催したほうが、よりお客様に二輪車の素晴らしさや利便性などを伝えることができるんじゃないかと考えました」(要約)
続いて、日本二普協の小椋道生(みちお)専務理事からも移管について説明と抱負が述べられた。
「日本二普協は大阪モーターサイクルショーの運営もやっていますし、東京モーターサイクルショー協会の事務局もやらさせて頂いているので、ノウハウはあります。我々は、ライダーのための安全を基軸とした取り組みをしていまして、その内容も大きな柱になりえるということもあって受けさせて頂くことになりました。
協会・会員の皆様の熱い思い、50回の長い歴史とその成長を我々が引き受けるということは、相当重要な使命だと考えております。しっかり継承しながらやっていきたいと思います。」(要約)
また、来年の第51回東京モーターサイクルショーの概要についても示された。
名称:第51回 東京モーターサイクルショー
日程:特別公開 2024年3月22日(金)10:00~12:00
一般公開 3月22日(金)13:00~18:00
3月23日(土)10:00~18:00
3月24日(日)10:00~17:00
会場:東京ビッグサイト
西1ホール/西2ホール/西3ホール/西4ホール
アトリウム/西屋外展示場
主催:一般社団法人 日本二輪車普及安全協会
安全運転関連の推進に期待したい!
小椋専務理事は新体制への抱負を語る中で「我々、日本二普協は安全を基軸としたライダーのための活動をしていますので、そうした内容も今後のモーターサイクルショーに盛り込んでいきたい」と展示内容についても言及した。
2023年はバイク事故が急増傾向にある。販売好調によるライダー増加で懸念されていた事態が現実となりつつある現在、ライダーへの啓発、意識醸成を急ぐためにもモーターサイクルショーといったコアイベントでの情報発信を強化する必要がある。
大阪・東京の両モーターサイクルショーを取り仕切る日本二普協のかじ取りに期待したい。