ホンダは欧州で、CMX500/CMX1100(日本名:レブル500/レブル1100)のカスタムマシンを一挙10車公開した。スペイン、ポルトガル、イタリア、フランス、英国から集ったマシンたちは。6つの欧州言語で投票を募集開始した。

ヤングマシン編集部

復活した『Wheels and Wavesフェスティバル』カスタムマシン×10車を展示

ホンダは、フランスのバスク地方ビアリッツで開催される『Wheels and Wavesフェスティバル』の復活を祝い、スペイン、ポルトガル、イタリア、フランス、英国で製作された最高峰のカスタムマシン×10車を展示すると発表した。

これら10車はホンダ欧州が開設したオフィシャルサイトにて、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語で投票を受け付けるとしている。投票を集計し、優勝マシンが発表されるのは8月末だ。

すべて日本で言うレブル500/レブル1100に当たるCMX500/CMX1100をベースとしているわけだが、いわゆるクルーザーベースのカスタムの域を超え、スクランブラースタイルに仕上げられているものもある。これらは、2022年秋に登場と予想されている「CL250/CL500」のカスタムシーンを想像するのにも面白い存在ではないだろうか。

スクランブラースタイルは1車、そしてトラッカースタイルは2車あり、いずれもフレームやスイングアームは交換していないように見えることから、あくまでも無加工でボルトオンできるカスタムにこだわっている模様。エンジンとそれを取り囲むフレームの存在感はスクランブラースタイルにもマッチしそうで、燃料タンクの形状とシートの高さを合わせれば、かなり“それっぽい”スタイリングになることがわかる。

CL250/500については、シートレールをベースモデル(レブル)から変更し、マフラーもアップタイプになりそうだが、このカスタム車のようにダウンタイプのショートマフラーにカスタムしてもカッコよさそうだ。

CL250/500の姿については、6月24日発売のヤングマシン2022年8月号で渾身のスクープCGをお届けしている。

Honda CMX Rebel Waves

フランスのビルダー『FCR Original, Chauvigny』が製作。レブル500の持つプロポーションを根本から再検討し、Wheels and Wavesフェスティバルとカリフォルニアの雰囲気を組み合わせた。エンジンはストック状態で、リアサスペンション、ハンドルバー、インジケーター、フロントフェンダー、エキゾースト、燃料タンク、リアキャリアに変更を加えている。青と白のペイントは波がテーマだ。

Honda CMX Rebel Waves

5Four Honda Rebel Street

英国のビルダー『Guy Willison, 5Four Motorcycles』が製作。当WEBでも紹介したCB1000Rカスタムを手掛けた5Fourモーターサイクルにより、赤を基調としたトラッカースタイルに仕立てられている。ベースはレブル500で、アイボリーとキャンディレッドのペイントが印象的。これでも保安部品付きというから驚きだ。マフラーはチタン製のワンオフ、ハンドルグリップは木製のようだ。

5Four Honda Rebel Street

Maanboard

イタリアのサルデーニャにあるビルダー『MAAN、Motocicli Audaci』が製作。1930年代のサンドレーサーにインスピレーションを得たもので、スプリンガーフォークに19インチスポークホイール、SCプロジェクトのマフラーが強い個性を主張している。キャンディと金箔のペイントとオーダーメイドのカスタムテール、ハンドルバーライザーとレザーシートによってスタイルを完成させた。

MAAN、Motocicli Audaci

Motoveiga

ポルトガルのブラガにあるビルダー『Motoveiga』が製作。16世紀のスペインの鎧とフィレンツェのユリの美しさにインスパイアされたものだという。レブル500をベースにハンドペイントを施し、バンス&ハインズのマフラーとレザーシートを追加した。

Motoveiga

Lucy

ポルトガルのビルダー『Honda Garonda』が製作。ゴールドとホワイトにペイントを施し、タンクには手作りのRebelロゴを配置。さらにはゴールドのホイールとホワイトウォールのタイヤを採用することで、ポルトガルの太陽の光を再現している。’60年代後半~’70年代前半のクラシックなCB175にインスパイアされたLucyは、アップグレードされたリアサスペンション、新作のラジエターグリル、バンス&ハインズのマフラーを装着している。

Lucy

Akaimoto

スペイン、バルセロナのディーラー『Akaimoto, Barcelona』が製作。CB1000RとCB650Rのカスタムビルドに続き、レブル1100をベースにレトロなスポーツバイクとホンダの“ネオスポーツカフェ”のインスピレーションを与えたものだ。ボディワークは特注で、燃料タンクを高く配置したうえでデザイナーの“Chopinart.”によるカスタムペイントを施した。Kalexのアンダーカウルとセパレートハンドル、ショートマフラーでスタイルの完成だ。

Akaimoto

Mikuniguro

スペイン、マドリッドのビルダー『Ikono Motorbike』が製作した“ミクニグロ”は、戦闘で怪我をしたことがないという伝説を持つ戦国時代~江戸時代に実在した本多忠勝の馬にちなんで名付けられたという。レブル500のボバースタイルを残しながら、モトGPライダーのマルク・マルケス選手やポル・エスパルガロ選手のヘルメットを手掛けている『Dave Designs』による特注ペイントが施されている。バンス&ハインズマフラーのほか前後サスペンション、ハンドルバーライザー、マイクロLEDテールライト&ウインカー、フォークブーツなどがカスタムポイントだ。

Mikuniguro

Mallorca Moto

スペイン、マヨルカの『Mallorca Moto』が製作。レブル1100のデザインを活かしながら、メタリックグリーンにペイントされた燃料タンクやフェンダーなどが鮮やかにスタイルを主張する。ネオレトロ調のバーエンドミラー、フォークブーツ、アンダーシートテールライト、ダイヤモンドステッチのシートなどがスポーティだ。マフラーはCB300Rの純正部品を加工流用したというから驚き。

Mallorca Moto

The Sport

スクランブラースタイルの“Honda CMX Rebel Waves”と同じく、フランスのビルダー『FCR Original, Chauvigny』が製作。ベースはレブル1100で、リアホイールは17インチのCB500Fを流用しつつ190/55ZR17サイズのタイヤを装着した。シンプルなボディワークは3Dスキャンを利用して製作されており、ポリエステルカーボン燃料タンク(アルミ製インナータンク付き)と、LED照明とアルカンターラシートを備えたリアシートユニットで構成される。エンジンはストックだが、FCRオリジナルのステンレスマフラーを採用している。

The Sport

The Bobber

こちらもフランスの『FCR Original, Chauvigny』が製作。レブル1100のベーススタイルを活かし、さらにカスタム感を増したボバースタイルに。カスタムメイドのブラックスポークホイールに極太のブリヂストン製タイヤを履き、フロントは車高を25mm下げている。“The Sport”と同様に3Dスキャンで製作されたタンクユニットが特徴的だ。エキゾーストはセラミックコーティングが施されたオリジナル。

The Bobber

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