先日、ハーレーダビッドソン主催のメディア向け試乗会が開催された。当日は同社の2023年ラインナップが勢揃い。なかでも新型水冷エンジンを搭載したニューモデル・Nightster Special(ナイトスタースペシャル)は注目度大! 高い性能と往年のスタイリングを両立させた「新時代のハーレー」を思わせるモデルなのだ。

先進装備とスタンダードスタイルの融合

次世代のVツインエンジンとして「Revolution Max」が登場したのは2021年6月。はじめは同社初のアドベンチャーツアラー・Pan Americaシリーズに搭載され、その後、スポーツスターの後継モデル・Sportster Sにも採用。

Sportster Sはマッシブなスタイリングで注目を集めたが、オーソドックスとは言いづらい独自性の高いデザインである。かつてのスポーツスターのようなシンプルなスタイリングを求めたユーザーの声が多かったのか……昨年、よりスポーツスターらしいルックスを持ったNightster(ナイトスター)が登場したのだ。

そして、今回新たにラインナップに加わったのが、Nightsterの上級モデル・Nightster Specialである。

 

Nightster Special
■全長 2265mm■シート高 715mm■車両重量 225kg■燃料タンク容量 11.7L■水冷4ストロークDOHC V型2気筒■排気量 975cc■最高出力 66kW(89hp)/7500rpm■最大トルク 95N・m/5750rpm■タイヤサイズ F:100/90-19・R:150/80-16


シルエットはNightster同様、かつての空冷OHV Vツインエンジンを搭載したスポーツスターを思わせるもの。しかし当然ながら、このモデルは「新時代のハーレー」と呼ぶに相応しい先進装備に溢れているのだ。

 

ディテールをチェック!

エンジンはPan AmericaやSportster Sと同じ水冷エンジン・Revolution Maxを採用。ただし排気量は975ccとやや小さめ。

しかし、これがスポーツスターらしくていいではないか! 個人的には、せっかくなら883ccにしてもらいたかったくらいである。

もちろん「排気量が小さい」とは言いつつも、975ccもあるのだ。トルクは十分すぎるほどで、味付けの妙も加わって、Vツインならではのトルク感や鼓動感を体験できる。

ダミーフィンすらない無機質な表情も、個人的には「新時代」を感じさせるものだと好意的に受け止めている。


燃料タンクに見えるが、じつはエアクリーナーボックスカバー。実際のタンクはシート下に格納されている。

空冷スポーツスターをオマージュしたデザインが、このマシンが真の後継モデルだと主張しているようだ。

 

クラシカルなエンブレムも◎! 新しいけれど、決して伝統も忘れない……それがハーレーの良さなのだ。


スタンダードモデルのNightsterはソロシートのみの1人乗り仕様だったが、Nightster Specialにはタンデムシートを標準装備。

2人乗りが可能となっている。


注目すべきはデジタルメーター。スマホ用アプリ「H-Dアプリ」と連携させることで、GPSナビとして使用できるのだ。

ちなみにNightster Specialの他、Pan AmericaシリーズとSportster Sも連携可能。嬉しすぎる機能といえよう!

 

他にも電子制御技術が満載で、クルーズコントロールやライディングモード、トラクションコントロールシステムなどを装備している。

水冷エンジンだけでなく、こうした先進装備がNightster Specialを「新時代のハーレー」たらしめているのだ。

 

バーエンドミラーはカフェレーサーぽくって、個人的には好きなポイント。

 

燃料タンクはシート下に格納されていて、給油時はシートを上げる。

細かい話で恐縮だが、シートは左側に開くので、ガソリンスタンドでは給油機を右側にして停車しないとダメ……慣れないうちは間違えそうだ(苦笑)。

 

軽くて扱いやすく、よく走る!!

というわけで実走!

車重は225kgで、最後の空冷スポーツスター「フォーティエイト」の252kgより27kgも軽い。重心の低さもあって、取り回しは非常にしやすい。

シート高が低く車幅も狭いので、足つきも良好だ。

ちなみにソフテイルファミリーもグランドツアラーも、近年のハーレーは総じて足つきがよい。身長161cmの僕にはとても嬉しいポイントなのだ。

エンジンをかけると、迫力のある重低音が響く。水冷エンジンだからといって決してヒュンヒュン回るわけではなく、しっかり“ハーレー”しているのは流石、ユーザーの気持ちがわかってらっしゃる!

ミッドコントロールと適度に前傾となるハンドルも絶妙。スポーティに乗りたくなるライポジとなっている。

さて、走り出してみると、車体の軽さによる恩恵は絶大で、走りたいラインを軽やかにトレースできる。エンジンはトルク重視なので、低回転からパワフル。スポーティなんだけど扱いやすく、味わい深いエンジンが心地よい。

ライディングモードは3種類あり、街中でもスポーツモードがおすすめ! 鼓動感あるエンジンが力強く回って、じつに楽しいのだ。

「ハーレーは空冷OHV!」とこだわるのももちろんよいのだけれど、食わず嫌いでなく、ぜひ一度乗ってみてほしい。新しい発見もまた、バイクライフを充実させる方法……Nightster Specialに乗ってみて、あらためてそう思うのであった。

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