現行ラインナップには存在しなくなった魅力的なハーレーたち。同じ名前を冠していても、スタイルや搭載エンジンはその時代によって異なる。そんな過去の魅力的な車両をレッドバロンの豊富な中古在庫車からピックアップし、そのヒストリーに迫る。今回登場するのは、赤×白のツートーンが鮮やかな’09 FLHRCロードキングクラシックだ。
●文/写真:ウィズハーレー編集部 ●取材協力:レッドバロン
何年経っても色褪せないノスタルジックなスタイル
’60年代のノスタルジックなスタイルをそのまま受け継ぐロードキング。大柄なウインドシールドは工具なしで脱着可能なデタッチャブル機構を持ち、ストリップスタイルにもすぐに変身できる。
心臓部をツインカム88(1450cc)から96(1584cc)にスケールアップしたばかりの’09年式では、シャシーも刷新され、4点式の新ラバーマウントシステムや太くなったスイングアームを採用。トリプルツリーが変更され、トレール量も5mm増えて172.5mmに。ホイールベースが12.7mm伸び、クルージングでの安定性が向上。リヤタイヤも140→180mmにワイド化し、フェンダーも幅を広げている。
空冷Vツインエンジンについても、排気量を拡大しただけでなく、電子制御スロットル化されオートクルーズコントロールを搭載。クラッチケーブルも径が細くなり、レバー圧が軽減されているのも見逃せない。ツーリングファミリーがABSを標準装備したのも、この年式からだ。
トラディショナルなディープフェンダーを組み合わせたキャストホイールは、前後16インチ。ウルトラモデルらがフロント17インチ化したなか、FLならではの伝統的な低く落ち着いたフォルムを、ロードキングでは守った。
容量22.7Lの燃料タンクやレザー調のサドルケースは従来型を踏襲したものの、サドルバッグサポートの耐荷重を上げるなど細部もグレードアップ。2‐1‐2マフラーも新設計され、リヤヘッドからの取り回しを変更し、触媒を中央セクションに移動するなど熱対策が施されている。なによりもこの車両。目を惹く赤×白のツートーンカラーがたまらない。
エンジンはこの年式が初年度のツインカム96。ストロークアップにより排気量を1450→1584cc化し、オイルパンも刷新した。
ダブルディスク仕様のフロントブレーキをセットするフロントホイール。’09年式からABSを標準装備している。
大径メーターをタンクオン。分離タンク時代へのオマージュで、ダミーキャップを左側にも装備。燃料計を埋め込んでいる。
エキゾーストパイプの取り回しを見直すなど排気系も新作に。レザー調のサドルバッグは、開閉しやすいようワンタッチ式のバックルをベルト下に隠し、使い勝手がいい。
今回紹介したロードキングクラシックが気になる人は、全国のレッドバロン店舗まで問い合わせを。
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