ホンダは、空冷単気筒の横型エンジンを搭載する可愛いレジャーバイク、「モンキー125」に5速トランスミッションを採用した新エンジンを搭載し、2021年9月27日に発売すると発表した。従来はABSの有無が選べたが、新型はABSのみのラインナップになる。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)

バナナイエローは廃盤、フレームはブラックに

タイや欧州ではすでに発表されていたホンダの新型モンキー125が、国内でも発売される。2018年の登場以来、多くのユーザーに愛されているスタイリングはそのままに、ロングストロークの新エンジンを搭載しての登場だ!

先行して発売されている新型グロムと同系のエンジンは、ボア×ストロークを[52.4×57.9mm]から[50.0×63.1mm]へと大幅にロングストローク化。圧縮比を9.3→10.0と高め、オフセットシリンダー&ローラーロッカーアームなどを採用したことも併せ、燃費の向上と排ガスのクリーン化、より力強いトルク特性を狙う。

じっさい、最高出力9.4ps&最大トルク1.1kg-mは変わっていないが、発生回転数は最高出力が7000→6750rpm、最大トルクは5250→5500rpmへと変化している。これらから想像できるのは、豊かな中速トルクと高回転域のパンチ力増大だ。

もうひとつの大きなトピックは、従来の4速に替えて5速トランスミッションを採用したことだろう。従来のモンキー125は3速/4速の間が離れ気味で、スポーティな走りを狙う場合は5速化カスタムが定番となっていた。これの純正採用は多くのファンが待ち望んでいたものといえよう。

また、1次/2次減速比と掛け合わせると1速は従来よりもショートに、トップ5速(従来は4速)はロングになっており、ゼロ発進加速から最高速域に至るまでまんべんなくカバーする“つながるパワー”を手に入れたと言えそうだ。燃費は実走行に近いWMTCモードで従来の67.1km/Lから70.0km/Lへと4%強の伸びを見せ、計算上の航続距離は392kmという、モンキー125の車格からすれば途方もない数値になった。

興味深いのは、2次減速比の変更にともなってか軸距は従来の1155mmから1145mmへとショートホイールベース化されている点だ。微妙な違いではあるが、160→175mmになった最低地上高(おそらくエキゾーストパイプの変更による)と相まって、やや短足スタイルの可愛らしいたたずまいに変化している。

そしてエンジン関連以外の構成はほぼ現行型を踏襲しつつ、ABSの有無が選べる現行モデルに対し新型はABS(フロントだけが作動する1チャンネルABS)搭載モデルのみをラインナップ。車重は従来のABSモデル比で3kg軽い104kgになった。

カラーリングは従来の色味と同様だが、ツートーンの配置が逆転し、フレーム&ホイールはブラックアウト。そして残念ながらバナナイエローは廃盤に。新型はパールネビュラレッド、パールグリッタリングブルー、パールシャイニングブラックの全3色ラインナップとなった。

剛性感のある倒立フロントフォークやクッション性に優れた肉厚シートなどの装備は継承し、新たにグリップヒーター(2万900円)が純正アクセサリー設定されたのもうれしいところ。

価格は従来のABS搭載モデルから据え置きの44万円。発売日は2021年9月27日!

HONDA MONKEY 125[2021 model]

主要諸元■全長1710 全幅755 全高1030 軸距1145 シート高776(各mm) 車重104kg(装備)■空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 123cc 9.4ps/6750rpm 1.1kg-m/5500rpm 変速機5段 燃料タンク容量5.6L■タイヤサイズF=120/80-12 R=130/80-12 ●価格:44万円 ●色:赤、青、黒 ●発売日:2021年9月27日
パールネビュラレッド パールネビュラレッドパールグリッタリングブルーパールシャイニングブラック

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