地域の大学生が道志村を盛り上げる!

2024年8月19日(月)“バイクの日”、首都圏のライダーが集まる聖地として知られる「道の駅どうし」(山梨県道志村)で都留文科大学地域社会学科鈴木ゼミ所属の学生による団体「道志村ぼ。」が主催するイベント「道志みちに恩返し Ver.3」が開催された。
「道志村ぼ。」は2019年に結成され道志村の地域活性化を目指して活動を開始、現在は3期生の10人が「行・生きたくなる道志村!!」を目標に活動を継続している。これまでにも地域の課題を改善すべく、ライダーへのアンケート調査、道志村との商品開発、田植えや稲刈り、子育て冊子の発行などを行い、年間を通した活動は多岐に渡っている。

イベントのコンセプトは道志みちへの恩返し!

今回のイベント「道志みちに恩返し Ver.3」は、普段利用している「道志みち」(国道413号)に恩返ししようというコンセプトのもと行われており、今回で3回目。大学生や村民との地域清掃、交流会などを通して道志の良さをあらためて知ってもらいたいという思いがある。

バイクの日に行われるということで、ターゲットはツーリングライダー。

昨年行われたライダーへのアンケート調査の結果から、道志村は通過点になっているという課題が分かっている。また、1万人あたりの交通事故死者数が18.37人と山梨県内で最も多い地域である(2021年時)ことから、道志みちを行き交うライダーへの安全運転啓発も地域の大きな課題となっている。
よって、道志村を訪れるライダーを関係人口(地域と多様に関わり特別なつながりや愛着を持つ人々)に変えていくこと、ライダーの交通安全意識の向上、村全体でライダーを歓迎する雰囲気を作ることが本イベントの目的となっている。

また、そのための目標としては、清掃活動を通して道志みちをきれいにすること、道志みち以外の魅力をライダーに知ってもらうこと、本企画を恒常化することの3点が挙げられている。

「Riders in Action」も協働し参加を呼びかけ

▲オレンジ色のビブスはライダーズインアクションのもの


当日は、宮ケ瀬湖や奥多摩湖などで清掃・地域活性化活動に取り組んでいるライダーによるボランティア団体「Riders in Action(ライダーズ イン アクション)」のメンバーも参加し、団体のSNS等を通じてイベント参加ライダーの募集も行った。
なお、清掃活動に必要な軍手、トング、ゴミ袋などは「道志村ぼ。」で用意されていたため、ライダーは手ぶらで参加できた。

ライダーと一緒に道志みちや道の駅どうしでゴミ拾い

清掃活動は、道志みちの道沿いと道の駅どうし、さらにはその周辺で行われた。当日は早朝から気温が上がり猛暑日となったが、参加者にはペットボトル飲料や塩分タブレットが配られ、熱中症対策も万全だった。
清掃活動には山梨県大月警察署の署員や交通安全協会員らも加わり、2つのグループに分かれて清掃を開始した。道志みちを担当するグループはツーリングライダーも走るなか道沿いに歩きながらゴミ拾い等を行った。

▲道の駅のすぐ裏に流れる道志川の河川敷でもゴミ拾いを行った


道の駅どうしとその周辺を担当したグループは施設内のほか、道志川の河川敷にも範囲を広げ、草むらをかき分けていた。

2つのグループにより集められたゴミは、缶やペットボトル、紙片、プラスチック片などに分類され、清掃活動を終えた。

交流会では道志みちの交通安全マップを作成

清掃活動後に行われた交流会では、大学生やライダーのほか、道志村の役場職員、山梨県大月警察署、交通安全協会道志支部も参加して道志みち沿いの交通安全マップの作成が行われた。
参加ライダーに道志みちでのヒヤリ・ハット体験や危険を感じたエピソードなどを書き出してもらい共有、学生が作った大判の地図にプロットするなどして道志みちの危ない場所や様々な危険について話し合った。
地元の大月警察署員や交通安全協会職員からは道志みちで起こった過去のバイク事故やその要因についての説明も行われ、なぜその場所が危ないのか、事故を防ぐためにはどうすればよいのかについても意見が交わされた。

▲交流会では地域の和菓子や梅漬けなども振舞われ、リラックスした雰囲気のなか意見交換が行われた

ジャパンライダーズ宣言への投稿も呼びかけ

閉会式の後には集合写真撮影のほか、ハッシュタグ(#道志村ぼ。 #道志みちに恩返し #ジャパンライダーズ宣言)によるSNSでの情報発信が呼びかけられた。SNSをしていないライダーにはジャパンライダーズ宣言への投稿も案内された。宣言の推進についてはライダーのマナーアップを推進する日本二輪車普及安全協会の協力により行われた。

ポテンシャルを秘めた道の駅どうしについては別記事で

イベントの模様についてお伝えした。なお、「道志村ぼ。」がレストランのメニュー開発などにも取り組んでいる道の駅どうしについては別記事でお伝えしたい。ライダーにとって休憩して談笑するだけの施設から、より魅力的で利用しがいのある施設へと発展するためのヒントを探りたいと思う。

SHARE IT!

この記事の執筆者

この記事に関連する記事