’21年からスタートしたカワサキ ニンジャZX-25Rのワンメイクレース「ニンジャチームグリーンカップ(NTGC)」。全4戦が予定されているうち、8月7〜8日に行われた第2戦(鈴鹿サーキット)の模様をお届けする。真夏の熱気に負けじと、約30名の参加者たちが鈴鹿サーキットのフルコースを駆け巡った。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真:箱崎太輔/ヤングマシン編集部 ●外部リンク:ニンジャチームグリーンカップ
鈴鹿フルコースで超高回転型4発を回し切れ!
「ニンジャZX-25Rをもっと楽しんでほしい。超高回転エンジンの面白さを思い切り堪能してもらいたい」との思いから、’21年よりカワサキが始めたニンジャZX-25Rのワンメイクレースが「ニンジャチームグリーンカップ(以下NTGC)」だ。
特徴は「準備は簡単に、でも雰囲気は本格的に」という点だろう。レースビギナーが対象なこともあり、参加車両はタイヤ/前後サスペンション/ステップに至るまでノーマルのままとして、コストを抑制。エントリー費も1万8600円(鈴鹿/もてぎの場合)と格安だ。さらに参加を検討しているユーザーに向けてサーキット走行会やスクールの機会も用意するなど、カワサキの鼻息はかなりのものと言っていい。
【必要最低限の安全装備でOK】 専用の革ツナギに加え、車両は保安部品の取り外しとワイヤーロック、オイルキャッチ構造のアンダーカウルとスライダー、レバーガード装備が義務。JMCA認定マフラーや二次減速変更はOKだが、他は変更不可としてイコールコンディション&低コスト化を徹底。参加にはMFJフレッシュマンか国内ライセンスが必要だ。 |
ただし、格式はあえてのMFJ承認競技。参加にはライセンスの取得が必要だが、これは「NTGCを足がかりに本格的なレースに参加してほしい」という思いがあるから。レース当日は車検に始まり、フリー走行/予選/決勝と本格的な段取りで進行されるが、これは承認競技ゆえの醍醐味だ。
とはいえ緊張感ビリビリにはならず、いい意味での和気あいあい感が漂うのは、周囲を圧する爆音もなく(マフラーはノーマルまたはJMCA認定品に限られる)、絶対的な速度もサーキットレベルではさほど高くないからだろう。数台の転倒はあったが大きなケガはなかったようだし、何よりもZX-25Rの超高回転型エンジンを鈴鹿で回しに回し切った…という、参加者の満足げな表情が印象的だった。
今年は全4戦となるNTGC、最終戦は10月31日にツインリンクもてぎ(栃木県)で開催予定。ZX-25Rオーナーにはぜひ注目してもらいたい。
【ウィズミーからことりちゃんも参戦】
ヤングマシンおなじみの女子レポーター”ことりちゃん”こと小鳥遊レイラさんも参戦。本誌テスターでウィズミー会長の丸山浩氏、トリックスター代表の鶴田竜二氏を従えた超豪華体制。
世界に冠たる鈴鹿サーキットらしく、車検やコースイン前チェックはかなり厳密。そんな緊張感もレース気分を盛り上げる。
【舞台は鈴鹿サーキット国際レーシングコース】
’21年のNTGCは年間4戦で、SPA直入(大分県)/ツインリンクもてぎ(栃木県)/鈴鹿サーキット(三重県)の3か所で開催。今回の鈴鹿では全長5.8kmのフルコース×7周にて争われた。
レース後、上位3台は車両保管所へ向かい、待ち構えていたチームの仲間に出迎えられる。ちょっとしたGPライダー気分だ。
【国際コースの雰囲気を満喫】
MFJ承認競技なので、予選順位順のグリッドスタートや表彰式など、進行は本格的なレースと比べても遜色なし。手軽にレーサー気分を満喫できる。
【鈴鹿ラウンドには約30名が参加】
SPA直入でのNTGC第1戦には12台が出走したが、第2戦の鈴鹿は倍以上となる29台が参戦。当レースがZX-25Rオーナーたちに着実に浸透していることを実感した。
参加者の声:幅広いスキルのライダーが参戦
【Kさん:加賀山さんに勝つための第一歩】「いつかはJSBに参戦し、憧れの加賀山就臣選手に勝つ!」その第一歩としてNTGCを選んだという23歳のKさん。初の鈴鹿だったが、事前の情報収集も奏功してリザルトは決勝10位とお見事! ’22年は鈴鹿サンデーのJP250にZX-25Rで参戦したいそうだ。車両は義務装備以外は完全にSTD状態での参戦だ。【Nさん:再びレースを楽しみたい。そんな思いにピッタリ】以前は岡山国際サーキットのドゥカティカップに出場していたNさん。レースは10年ほど離れていたが、子育ても一段落し「手頃で、何より楽しく走れそうだから」とNTGCで復帰を決意し、奥様を巻き込んで鈴鹿へ。レース専用というZX-25RはSTDだが「シフターやスライダーを付けたらSEより高くなった」とのこと。
【Mさん:このカラーで特別賞を狙います】普段から仲間と様々な草レースに参加しているという、経験豊富なホビーレーサーのMさん。NTGCには回して乗る250cc4気筒の面白さを満喫するために参戦。現地でもひときわ目立っていたカラーリングは、ファッツというちょっとレアなモビルスーツがモチーフとのこと。楽しんでますね~!
【Iさん:耐久レースならもっと楽しいはず】予選1位&決勝3位のIさんは、‘80年代後半にIA125に参戦していた元全日本ライダー。現職はカワサキプラザ高槻のゼネラルマネージャーだ。リスクを負いつつも、それを仲間と乗り越えていくレースの面白さをNTGCで再認識したそうだが「耐久レースならもっと大勢が楽しめるのでは?」との提案も。
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