意外とめんどくさいタイヤのエアチェック

エンジンオイル交換やチェーンの清掃&注油など、愛車の性能をフルに発揮させるためには、いろいろと点検やメンテナンスが必要。なかでもマメにおこないたいのが、タイヤの空気圧チェックと補充。

ついつい怠りがちになってしまって、バイク屋さんに持っていくと、「空気が抜けてたから、補充しておきましたよ」なんて言われことがある人も多いのではないだろうか? かくいう僕も、少し前までしょっちゅう言われていました(苦笑)。

そう、タイヤの空気圧チェックって、簡単なんだけどめんどくさい。しかも、ついつい忘れがちで、「あ!」と思ったときは出かける直前で時間もない。帰ってきたらやっておこうと思いつつも、自宅に帰る頃にはすっかり忘れていた……なんていう負のループに陥りがち(僕だけ?)。

しかし、タイヤの空気圧が下がるといいことなし!

そのデメリットは……
・燃費が悪くなる
・取り回しが重い
・タイヤライフが短くなる
・偏摩耗
・グリップ力の低下(空気圧が下がりすぎた場合)
……などなど。

逆に空気圧が高すぎても良いことはなく、とにかく定期的にチェックして適正値を維持するべきである。

ところが、エアチェッカーと手動式ポンプをガレージから引っ張り出して、まずはフロントタイヤの空気圧をチェック。下がっていたら、手動式ポンプで空気を入れる。「これくらいかな」と思ったところで、再度チェック。いや、まだ規定値まで足りない。再度ポンプに付け替えて空気を入れる。チェックしたら、入れすぎた! 空気を抜いて、やっとOK! で、リアタイヤも同様に……って、やっぱりめんどくさすぎる!!

なにか、いいアイテムはないかしら? とネットで調べていたら……ありました!

 

充実の機能で、タイヤの空気入れが楽しくなる!?

KIJIMA スマートエアポンプ JP01
7920円(税込)

充電入力電力:5V / 2A/充電ポート:type-C/充電時間:2~3時間/充電環境:0〜60℃/バッテリー容量:2000mAh/ 7.4V(14.8Wh)/使用温度範囲:-10〜60℃/吐出し空気量:20L /min/最高圧力:150psi/圧力単位:psi・bar・kPa・kg / cm²(4単位の選択可)/ホースの長さ:155mm/本機寸法:155(+8)×63×39mm/本体質量:428g


キジマから発売中の「スマートエアポンプ JP01」。

充電式の電動空気入れで、エアを入れるだけでなく圧力計も兼ねている。設定した空気圧で自動停止するので、もう空気入れとエアチェッカーを挿したり抜いたりする面倒なエアチェック生活とはお別れだ!

というわけで、早速ネットショップで購入してみた。

届いた商品がコチラ。マットブラックのボディに大型のディスプレイを備えていて、質感は高い。


ボディ上面に突起物がある。これを引き抜くと……


なんと、電源ON! この突起物はじつは専用エアホースで、収納穴から抜くことで電源が入る仕組みになっているのだ。

抜いたホースは横にある赤い縁取りがされた穴(エア噴出口)に差し込む。


これでとりあえず準備は完了なのだが、さらに「スマートエアポンプ JP01」では用途に合わせて設定を切り替えることができる。


写真は「オートバイ」モードで、圧力単位は「kPa」。設定空気圧は200kPaで、現状の空気圧はホースをバルブにつないでいないため、0.0となっている。

この状態から、画面左に見える「U」ボタンを押すと……


圧力単位が切り替わるのだ。写真は「kg/㎠」で、他に「PSI」と「BAR」がチョイスできる。

さらにこのボタンを長押しすると、上部に設置されたLEDランプが点灯。夜間や暗い場所でも作業できるようになっている。


「M」ボタンを押すとモード切り替え。写真は「自転車」モードで、他に「自動車」と「ボール」、さらに「カスタマイズ」がある。

それぞれのモードで調整可能範囲が決まっていて、オートバイモードなら0~379.2kPa、自動車は0~448.1kPaといった具合だ。

メモリ機能もあるので、たとえばバイク2台とクルマを持っている場合、ファーストバイクは「カスタマイズ」、セカンドバイクは「オートバイ」、クルマは「自動車」と、それぞれのモードで使い分ければ、2回目以降もいちいち空気圧を設定し直す必要がない。


本体と専用エアホースの他、英式と仏式ノズル、浮き輪ノズルとボールニードルなどのアダプタも標準装備。充電用のUSB type-Cケーブルも付属している。

ちなみに専用エアホースの先端は米式ノズルを採用しているので、バイクやクルマにはそのまま使える。そもそも「手軽に空気圧を点検したい」というのが、今回スマートエアポンプ JP01を購入した理由だからね。ノズルはそのままでサッと使えるのは高ポイントといえる。


収納袋も付属している。

林道ツーリングでは、林道手前で空気を抜いて、アスファルトに戻ったら適正値に戻すのが常道。そのため、持ち運ぶための袋があるのは嬉しい限り。これで気兼ねなくツーリングにも持っていける。

本体サイズは155×63×39(mm)、本体重量は428g。携帯エアポンプとエアチェッカーを持ち運ぶことを考えると、負担が増えるということもない。

 

実際に空気を入れてみた!


早速、11月下旬の購入以来、一度も空気圧点検をしていなかったXR BAJAで試してみることに。

指定空気圧は、チェーンカバーにステッカーが貼られていることがほとんど。XR BAJAも御多分に洩れず、チェーンカバーにありました。

前後輪共に150kPaだ。


レッドバロンでは会員には窒素ガスを無料で入れてくれるサービスがある。窒素ガスは空気に比べて抜けにくく、温度変化による内圧変化も小さい。さらにホイールの腐食もしにくいと、メリットだらけ。

僕のXR BAJAも当然窒素ガスが入っていて、「N2(=窒素)」と彫られたバルブがなんとも頼もしい。

しかし、いくら窒素ガスが抜けにくいとはいっても、やはり1ヶ月に1度は点検しておきたい。


バルブを差し込むと、空気圧は147kPa。2ヶ月放置でほとんど減っていなかった。

レッドバロンに行けばいつでも無料で窒素ガスを補充してくれるのだが、今回はテストも兼ねて空気を補充。真ん中に表示されるボタンを押すと注入がスタート。設定圧(今回は150kPa)になると、自動でストップする。

ちなみに設定圧は+と-ボタンで変更できる。

 

音と振動大きめ、スピード遅め……だけどラクで便利!


さて、実際に使ってみた感想は?


・自動で注入がストップするので、とにかくラク
・コンパクトなので持ち運びも可能
・メモリ機能で手間いらず
・質感が高くて、所有感も満たされる

×
・音と振動が大きめ
・注入完了まで、意外と時間がかかる


バイクであれば時間もそれほど気にならないが、車の場合は大変だ。ランドクルーザー・プラドで20kPaを足そうと思ったら、1本で3分以上はかかってしまった。これを4本やるとなると、それなりに時間がかかるし、バッテリー残量もギリギリだった。

ただ、あくまでもバイクがメインであれば、全然OK! 普段用として使えるのはもちろん、僕のように、林道ツーリングで空気を抜いたり入れたりというのであれば、なおさらオススメだ。

走りに直接影響するからこそ、もっと手軽にチェックしたい……そう思っているライダーには魅力的なアイテムだといえるだろう。

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