11月13日(日)、アドベンチャーツアラー「Vストローム」シリーズのオーナーがスズキ本社(静岡県浜松市)に大集合した。
リアルイベントとしては3年ぶり、通算6回目のオーナーズミーティングとなる「Vストロームミーティング 2022」が開催されたのだ。
参加者の中には、Vストロームの始祖でもある「DR750S」で来場するオーナーの姿も(上写真)。身にまとうレジェンドオーラがすごい! ミーティングには672台のVストロームが参加し、1,031名が来場した。

スズキのVストロームってどんなバイク?

Vストロームというバイクは、1987年のファラオラリーに参戦したレーサーマシン「DR-Zeta」をインスパイアしたアドベンチャーツアラーだ。その市販モデルであるDRシリーズ(下写真はDR-800S BIG/1991年式・海外向けモデル)、2002年に発売された「DL1000 V-STROM」を経て、今に受け継がれているシリーズなのだ。

デザイン的にも「DR-Zeta」が“ファラオの怪鳥”と呼ばれた所以である「くちばし」がしっかり受け継がれている。そして、2022年の今年は、Vストローム発売(DL1000 V-STROM・2002年)から20周年のアニバーサリーイヤーということになる。


なお、これを記念して、今年で20歳のVストロームオーナー3名に「V-Strom20周年記念賞」が贈られた。Vストロームは若い子にも支持されているのだ。

開場後は、物販テントの前に大行列! 限定品も!

9時に開場すると、あっという間に駐輪場にVストロームの列ができた。でも、オーナーがいない…。そう、9時45分から始まる物販に備えて、すでに行列を作っていたのだ! 「最後尾」のプラカードがまぶしい!
物販テントではオリジナルグッズが多数販売されていたが、Tシャツは350枚限定、フェイスタオルも300枚限定と、並びたくなる気持ちもわかるというもの。
また、オリジナルカトラリー5点セットは令和4年台風15号災害義捐金の対象商品となっていて、こちらも限定300セットで人気だった。

鈴木俊宏社長の開会宣言… からのアンベール!?

鈴木俊宏社長からの「おかえりなさい!!」の声で始まった開会宣言。そして昨年(オンライン開催)スタートした「V‐Strom 旅するフラッグ」について「本当に心配だったんです。帰ってくるのかなぁ。でも帰ってきました!」の力強い報告に会場からは大拍手。
昨年、ここスズキ本社でオンライン配信していた賀曽利隆(かそり たかし)さん(上写真)から始まった「V‐Strom 旅するフラッグ」プロジェクトが成功したことを会場の全員と喜んだ。

そして、EICMA(ミラノ)ショーに続いてのジャパンプレミアムとして、Vストロームシリーズに加わるニューモデルが国内初公開された。これはまさにサプライズ! アンベールされた3台の新型を前に参加者は歓声を上げた。

●Vストローム1050DE
Vストローム1050のバリエーションモデルとして登場(XTの後継)。フロントホイールをスポークタイプの21インチとして、XT(19インチ)よりオフロード向きの車体構成とし、クイックシフターも新採用した。

各部にツアラー要素を残しながらもダートの走破性能にこだわり、モトクロスコースでのテストも繰り返されたとのこと。

●Vストローム800E
新設計の並列2気筒エンジンを採用したオフロード寄りのミドルクラス。ロングツーリングの先にあるオフロードに躊躇せずに入ることができ、未舗装路を疲れずに快適に走り切れる性能を与えらえている。

特にウレタンフォームの密度を上げたシートや前後220mmのロングストロークを確保したサスペンションの採用などで快適性を確保している。フロントは21インチで、800Eにもクイックシフターが採用されている。

●Vストローム250SX
ジクサー250の油冷単気筒エンジンを採用し、Vストローム250(並列2気筒)に比べてスリム・軽量化した。オンロードバイクという位置付けながらフラットダートも安心して走れるレベルの車体構成とし、フロントも19インチ化している。

なお、この3車種については、ミーティング内でさっそく設計者トークショーが行われたので、その模様は<後編>で紹介する。

ついに「旅するフラッグ」がゴール!! セレモニーを開催!

続いては、本日の目玉のひとつである「V-Strom 旅するフラッグ ゴールセレモニー」が行われた。「V‐Strom 旅するフラッグ」とは、昨年、スズキ本社で開催されたWEBミーティングの後、1人目の賀曽利隆さんから始まり、2人目、3人目と旅先で出会ったVストロームオーナーにフラッグを受け渡し、最終的に2022年のミーティング会場へのゴールを目指すという全国のVストロームオーナー参加型のプロジェクトだ。
たすきをつなぐマラソンのようでもあるし、スタート地点にまた帰ってくるという意味では、まさしくラリーとも言えるだろう。参加者に聞いてみると、やはり事前にツイッターなどで次の走者を募集して、連絡を取ってから受け渡すというケースも多いようだった。

上の皆さんは、賀曽利さん(1番走者)から直接フラッグを受け取った鉄火巻さん(2番走者・左端)、青鬼さん(3番走者・右端)、ねじりんさん(33番走者・右から2人目)ら参加者の皆さん。

セレモニーでは、最後の走者となった「けろさん(新潟県・十日町市)」が登壇。「今日は本当に光栄な機会を頂いてありがとうございました」とコメントし、フラッグは俊宏社長に手渡された。

俊宏社長が「本当によく帰ってきましたよね。つないでくれた皆さん、ありがとうございました!」とお礼を述べると、会場は大きな拍手に包まれた。

会場にはフラッグリレーに参加したオーナーも多数来場しており、彼らには参加記念として「Vスト旅するフラッグ ミニレプリカ」(上写真)がプレゼントされた。

この「旅するフラッグ」についても<後編>のトークショーの中でお伝えする。

会場で見つけたレッドバロンユーザー!

●やまさん(滋賀県大垣市・47歳)/Vストローム250:「今年の6月にレッドバロン大垣に行ったら、たまたま3台入荷していて、お店の方に聞いたら『次にいつ入荷するかはわかりません』ということで… 衝動買いです(笑)」というやまさん。以前はクロスカブ110に乗っていたが、高速道路を走ることも考えて購入を迷っていたそうだ。Vストローム250は低速トルクがあってエンスト知らず、ワインディングでも操作が軽快なところがお気に入りで、今では自宅にバイクガレージも設置してVストライフを楽しんでいる。

(後編に続く)

 

 

 

 

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