ハンドルグリップも摩耗&硬化していく!

金属、樹脂、ゴムなど様々な素材からできているバイクの車体ですが、中でもゴムの部品は劣化や摩耗しやすい部品です。

例えば、タイヤは走行距離に応じて摩耗が進みますし、乗らずに数年~数十年放置するとヒビが入ったり硬化したりしてグリップ力が著しく低下していきます。

タイヤに関しては劣化具合がわかりやすいですし、安全に直結する部品ですので交換時期に関しての意識は高いかと。

しかしハンドルグリップに関しては、購入時から一度も交換していないという方も多いのではないでしょうか。

ハンドルグリップもタイヤ同様、使い続けると摩耗しますし、硬化が進んで行きます。

摩耗すればグリップ力が低下し操作時に手に余計な力が必要になるし、硬化すればエンジン振動の吸収力が低下し、手が痺れたり疲れやすくなります。

そんなわけで、タイヤと同様に摩耗や使用期間に応じてハンドルグリップも然るべきタイミングで交換することをお勧めします。

ヤマハ セローの摩耗したハンドルグリップを交換!

今回交換したのはヤマハセローのハンドルグリップ。新車購入してから一度も交換しておらず、表面の溝も摩耗で無くなっています。

転倒によりグリップが切れています。ここから雨水が入ると走行中にグリップがすっぽ抜けてしまう原因となることも。

旧いグリップの外し方

その1コンプレッサーを使用する

整備工場などコンプレッサーのある環境ならば、グリップとハンドルの隙間に圧縮空気を吹き入れると、接着剤を剥がれさらに隙間を広げられるので。簡単に旧いグリップを抜き取ることができます。

その2 潤滑剤を使用する

邪魔になるスイッチボックスなどを外して、グリップとハンドルの隙間に潤滑剤をスプレーします。

L時のヘックスレンチのボールポイント側を挿し入れて、接着剤を剥がしていきます。

この作業を繰り返すことでグリップを再使用可能な状態で外せます。

その3 カッターで切る

旧いグリップが不要ならば、カッターで切ってしまうのが最も手っ取り早くグリップを外す方法です。ただ、手を切らないように注意したいものです。

ハンドルグリップはサイズの合うものを用意する

ハーレーやアメリカンモデルの一部は1インチ径のハンドルを採用しており、その他の多くの機種は22mm径のハンドルを採用しています。また、ミニバイクはグリップ長が短くなっていることが多いです。

ハンドルグリップは汎用品が多く販売されていますが、長さを純正とジャストサイズで揃えたいならば、しっかりサイズ計測してグリップを選びたいものです。

また、現行の機種ではスロットルスリーブに滑り止め用の突起が設けられていることも多いです。その場合、基本的には純正ハンドルグリップしか装着することはできませんので、交換する新品は純正補修部品となります。

どうしてもアフターマーケット品を装着したい場合は、この突起を削り取らなければならず、少し手間と時間を要することになります。

グリップは左右で内径が違います。アクセル側がスロットルスリーブの分だけ太くなるからです。

装着前にしっかり脱脂洗浄!

グリップ装着前にパーツクリーナー等で旧い接着剤や油分を良く洗浄しておきます。

接着剤を塗布します。今回は手元にあった接着剤を使用しましたが、グリップ専用接着剤という商品も販売されています。また、電熱グリップの場合は耐熱性の高い専用接着剤を使用する必要があります。

接着剤を薄く伸ばしてグリップを挿し入れます。

接着剤によっては少し乾かしてから接着することと説明書きがある場合がありますが、それだとグリップが挿入できないこともあります。接着剤が柔らかいうちにグリップを挿入して、固まるまでなるべく動かさないようにするのが正解です。

アクセル側はグリップを奥まで挿し込みすぎたり、はみ出した接着剤がスロットルホルダーに付着したりして、スロットルの動きが悪くなることもあります。作業後にスムーズにスロットルが動くかどうかしっかり確認しておきたいものです。また、接着剤をグリップ内側に塗布すると挿入時にスロットルスリーブとハンドルの隙間に接着剤が入り込んで動きが悪化することもあるので注意が必要です。

グリップが接着不足だと、雨の日など運転中にすっぽ抜けたりして大変危険です。ステンレスワイヤーでワイヤリングしておくと更に安心です。

このように、比較的簡単なグリップ交換ですが、グリップの選定から装着作業まで、注意すべき点が少なからず存在します。スロットルからグリップを抜く際、何かしらのミスをした場合、走りに影響するだけではなく、転倒や事故にもつながってしまいます。自分では難しいと感じたならば、プロにお願いするのが無難です。

旧く摩耗したグリップが新品になると操作感が激変し、乗りやすさを感じることができるはずです。ハンドルグリップは比較的、安価な部品なので劣化が気になった時には新品に交換するのがお薦めです。

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