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今どきバイクではめっきり見なくなったセンタースタンド
むか~しむかし60年代と70年代のバイクには、ほぼほぼセンタースタンドというものが標準装備されていました。
このセンタースタンドはその名の通り、横から見て車体のほぼ真ん中に位置するスタンドで、教習所ではこのスタンドをかける試験もあって小柄な女性ライダーにとっては引き起こしと共にこれも鬼門だったりします。
しかし、センタースタンドは自分でバイクを洗車したりメンテしたりする人にとって、それはもうありがたい装備なのです。
車体を直立状態で維持できて洗車にも便利だし後輪が宙に浮いてフリーになるのでチェーンのメンテも楽々。さらに、フレームのダウンチューブにちょっとジャッキなどかければ軽い力でフロントタイヤが浮かせることができるので、これまたメンテに非常に都合がよいのであります。
ところが最近のバイクではセンタースタンドが標準装備されるケースは非常に少なく、たま〜にオプションで用意されるかどうかという準絶滅状態。昔のバイク至上主義のオジサンライダー達が現行機種を腐してくる弱点にもなってしまっています。
まあ、現にバイクを軽く磨くときとか、オイルのレベルを見たいとか、車体を正立させたい場面は結構あるので、実際サイドスタンドオンリーだと、ちょっとばかり不便であるのは否めない事実ではあります。
センタースタンドの代用としても便利なのがフロントホイールクランプ
前後のタイヤは接地状態になってしまいますが、フロントタイヤを乗り上げてバイクを直立状態のまま保つことができるのが、フロントホイールクランプ(フロントホイールスタンド)です。
さまざまなメーカーから多種多様な製品が販売されていますが、おおむねこの様な形になります。
シーソー式の部分にフロントタイヤを乗り上げます。
タイヤを受ける部分は
ホイール径の大小に応じて位置を変えて調整できるようになっていたりします。
ロックをかけると外すことができなくなります。
使い方は非常に簡単で、地面に置いたスタンドにフロントタイヤを乗り上げるだけです。
実際にスタンドをかけてみます
シーソー式のパーツを手前側に倒した状態でバイクを押してフロントタイヤを乗り上げます。
するとガチャンとロックされます。
これでフロントホイールが固定保持されて、車体を直立状態のまま自立させることができるのです。少しばかりの振動ではビクともしないので、そのまま保管も可能。ただし、大きな地震があったらスタンドごと転倒することもあり得ますが……
つまり、フロントホイールクランプさえあれば、だれか他人の手を借りることもなく車体の正立状態を維持できるのであります。
先にも述べたように、車体が正立していれば洗車などにも便利ですし、他にも都合の良いところがたくさんあります。
レーシングスタンドをひとりでかける時にも
フロントがロックされて車体は動かないので、ホイール付きのスタンドに限られますが、ひとりだけで転倒リスクを最小限に抑えてスタンドアップが可能です。
まあ、あまり多くの人に機会は無いかもしれませんが、バイクを展示する時なんかにも便利ですね。
バイクをトランポで運ぶ際にも重宝します!
トランポ輸送時はブレーキング時にバイクが不安定になりやすいですが、荷室にフロントホイールクランプを置いて、そのままタイダウンなどでバイクを固定してしまえば、輸送時も安定しやすいです。
一方でフロントホイールクランプは鉄製なので、屋外で雨風に晒したままにすると、錆が発生しやすいので基本的には屋内か屋根のある場所で使うのが無難です。
と、自分でハードなメンテをしない人でも、あると便利なフロントホイールクランプ。ぜひ使ってみてはいかがでしょうか!?