二輪車新聞が2021年のバイク新車販売台数(推定値)を発表した。小型二輪クラス(251cc以上)が前年比24.5%増の8万3900台と大きな躍進を見せるなか、400ccクラスのSR400が首位に。本記事では、小型二輪の251~400ccに注目してリザルトを見ていきたい。

●文:ヤングマシン編集部 ●出典: 二輪車新聞

43年の歴史を閉じるSR400が有終の美

1978年に発売され、43年間にわたって愛されてきたSR400がついに生産終了……。そんな悲しいニュースが販売台数を押し上げた面もあるだろうが、2020年にも2位に入っており、コロナ禍もあってスローライフや趣味性の高さを欲する傾向が強まってきていたように思われる。

そんな中、2021年のSR400は前年比で2.8倍もの販売台数(2450台→6966台)を達成している。やはり多くのユーザーがファイナルエディションを欲しがったことが、Z900RSを押しのけて小型二輪クラス全体での首位奪取という結果を生んだのは間違いない。

小型二輪クラス全体(251cc以上)では前年比24.5%増(6万7379台→8万3900台)と大きな躍進を見せており、251~400ccクラスのトータル販売台数は不明だが、SR400の大幅な伸びやニューモデルのGB350が登場したことによる販売台数増は確実にこのクラスを盛り上げているはずだ。

前年王者のニンジャ400/Z400も、前年を大きく超える30.7%増(2630台→3438台)を記録したが、上位2車には追いつけず。また、同じくトップ5入りしたCB400スーパーフォア/スーパーボルドールおよび400X/CBR400Rも、それぞれ26.6%増(2826台)、5.3%増(1981台)を達成しており、2021年の『もしや第3次バイクブームか』という印象をさらに強めている。

なお、二輪車新聞が発表した2021年の小型二輪ランキングは251cc以上が全て合算されたものになっているため、400ccクラスについてはベスト8までの集計(別表)とした。YZF-R3/MT-03も昨年よりわずかに数字を伸ばしたが、今回は6位となっている。

【1位:SR400】
1978年から43年間で、国内向け生産は累計12万台以上。2021年3月15日発売のファイナルエディション/リミテッドが、さらに数字を積み上げた。このうち、通常モデルのファイナルエディションは5000台、そしてサンバースト塗装などを施した限定仕様車「リミテッド」は1000台用意された。発表から数日でほぼ全てを受注してしまったといい、現在は中古車価格が高騰中。
■空冷4ストローク単気筒 399cc 24PS/6500rpm■車重175kg シート高790mm 燃料タンク容量12L ●価格:ファイナルエディション=60万5000円/リミテッド=74万8000円

【2位:GB350/S】
SR400と入れ替わるように発表された、ホンダ渾身のロングストローク単気筒マシン。独自の鼓動感やバイクらしいスタイル、そして抑えられた価格が新たなファンを生んだ。年間生産計画台数は4500台だったが、2021年4月の発売から年末までの約9か月間で3976台に達した。まだまだ需要に対しタマ数が足りない状況が続いている人気車だ。リヤタイヤサイズなどを変更したスポーティ版のGB350Sもある。
■空冷4ストローク単気筒 348cc 20PS/5500rpm■車重180kg シート高800mm 燃料タンク容量15L ※諸元はGB350 ●価格:55万円/S=59万4000円

【3位:ニンジャ400/Z400】
48psのハイパワーな398cc並列2気筒エンジンを、ニンジャ250とほぼ共通の軽量コンパクトな車体に搭載。元気のいい走りはクラス随一と言っていい。ネイキッド版のZ400もある。
■水冷4ストローク並列2気筒 398cc 48PS/10000rpm■車重167kg シート高785mm 燃料タンク容量14L ※諸元はニンジャ400 ●価格:72万6000円/Z400=68万2000円

【4位:CB400SF/SB】
1992年の初登場から、教習車などにも使われる乗りやすさと、往年のCBスタイリング、そして近年ではクラス唯一の4気筒マシンとして不動の人気を誇るCB400スーパーフォア。現行車のエンジンは可変バルブ機構のハイパーVTECを搭載するほか、2005年から追加されたハーフカウル付きバージョンのスーパーボルドールもラインナップする。
■水冷4ストローク並列4気筒 399cc 56PS/11000rpm■車重206kg シート高755mm 燃料タンク容量18L ※諸元はスーパーボルドール ●価格:SF=88万4400円~/SB=104万600円~

【5位:400X/CBR400R】
並列2気筒エンジンを搭載し、当初はネイキッド版のCB400Fもラインナップしたが、現在はクロスオーバーモデルの400XとフルカウルスポーツのCBR400Rの2車に。スポーティなデザインと扱いやすさが同居し、価格も同社の4気筒CBに対し優位。2022年モデルでは倒立フロントフォークとダブルディスクをゲットしたことから、さらに販売台数を伸ばしそう。

■水冷4ストローク並列2気筒 399cc 46PS/9000rpm■車重192kg シート高785mm 燃料タンク容量17L ※諸元はCBR400R ●価格:400X=85万8000円/CBR400R=84万1500円

2021年 小型二輪(251~400cc) 国内販売台数 上位8機種(二輪車新聞推定)

●出典: 二輪車新聞 [写真タップで拡大]

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