ホンダは北米で、最初と最後のワンマイルに使うことを想定した新型電動モビリティ「モトコンパクト(Motocompacto)」を発表した。折り畳み可能なe-Scooterを謳い、11月にも公式サイトやホンダディーラー、Acuraディーラーで発売するという。しかも、1000ドル以下で……!

●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:Motocompacto.honda.com

円安って言っても約14万6500円ですよ!

これ日本でも発売してくれないかなぁ……。そう思わずにはいられないカワイイヤツが登場した。北米で発表された「モトコンパクト(Motocompacto)」は、1980年代初頭に発売されたモトコンポを現代的なデザインとし、電動化した新しいモビリティだ。

乗って楽しいファースト/ラストワンマイルを標榜し、満充電で最大12マイル(19.3km)の走行が可能。充電器は超スリムな本体に収納可能で、110V電源を利用した場合に3.5時間でフル充電を終えることができる。11月には公式サイトまたはホンダ/アキュラディーラーで発売され、価格は995ドル(日本円換算約14万6500円)だ。

北米市場における“現実的な”設計とし、最高速度は時速15マイル(24.1km/h)。街中や大学のキャンパスを移動するのに適しているといい、クッション性のあるシート、しっかりしたフットペグ、インナーストレージ、デジタルスピードメーター、キャリーハンドルを備える。スマートフォンとBluetooth接続することで、ライティングや走行モードの設定も可能だ。

モトコンパクトの透過図。ボディの中に収納スペースがあり、充電アダプターも本体にしまっておくことができる。

フレームとホイールはアルミ製で、ヘッド&テールライトはLED。折り畳んだときの幅はなんと93.9mmだ。ヘルメット、バックパック、アパレルなどのアクセサリーもラインナップされる。

仮に日本に導入した場合、電動キックボードよりもよっぽど安全で楽しい乗り物になりそうだ。クルマに積んで行くもよし、アメリカ文化なら電車に持ち込むことも難しくないだろう。ホンダさん、日本でもジャパンモビリティショーあたりでサプライズ発表……してくれないかなぁ……。

モトコンポってどんなのだっけ? という方へ

【’81 HONDA MOTOCOMPO】ハンドルとシートを本体に収納でき、コンポのような箱型になるレジャーバイク。クルマへの積載を考慮した斬新な1台で、今だに熱狂的ファンが多い。ホンダ・シティへの積載をコンセプトに同時開発され、折り畳めばトランクにピッタリ収まる。これがEVなら、燃料の液漏れ対策が要らず、さらにストレスフリーだ。

こんなのもありました

【’11 HONDA MOTORCOMPO[CONCEPT MODEL]】’11東京モーターショーで話題を呼んだ「モーターコンポ」は、中央にバッテリー、前輪にインホイールモーターを搭載し、縦置きも可能。アウトドアなどの携帯用電源としても活躍できる。車体が超コンパクトなため、現行のホンダ共通バッテリーは積めない。

Honda Motocompacto

Honda Motocompacto

走行時と折り畳み時。どのように畳むかは記事末の動画を参照のこと。

Specifications

モーター 永久磁石タイプ/ダイレクトドライブ
ピークパワー 490W
最大トルク 16Nm(1.63kg-m)
駆動輪 前輪
最高速度 24.1km/h
バッテリー容量 6.8Ah
充電時間 3.5時間(110V使用の場合)
最大航続距離 19.3km
全長(走行時/折り畳み時) 967mm/741mm
全幅(走行時/折り畳み時) 436mm/93.9mm
全高(走行時/折り畳み時  889mm/536mm
シート高 622mm
車重 18.7kg
価格/発売時期 995ドル/2023年11月
 
走行状態を真上から見ると異様なスリムさがよくわかる。

ヘッドライトはLED。その下のマークは充電ポート。

後輪とテールランプ。灯火類はフルLEDだ。ウインカーらしきものはないので手信号か。

リヤホイールは折り畳んだ状態から引き出して走行。ブレーキはドラムか。

デジタルメーターにはバッテリー残量が大きく表示される。

ブレーキワイヤーの取り回し。ワイヤーを外したりせずに折り畳める。

前輪駆動のフロントホイールのステアリング部分。

サドルのフレーム構造。スプリング内蔵のようにも見えるが……。

【動画】Motocompacto: New E-Scooter from Honda

 

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