発表と同時に受注1000台という快挙で盛大に“オフロードのヤマハ”の復活の狼煙をあげることになったWR125R。そのオフロード性能の高さはわかったけど、原付二種の主戦場たる街乗りは!? ということでフリーランスライターの谷田貝洋暁が街乗りインプレッション!

●試乗・文:谷田貝洋暁(ヤングマシン編集部) ●写真:楠堂亜希

WR125Rはフロント21インチのフルサイズだがスリムでコンパクト

WR125R 価格:53万9000円。写真はディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)。

〇全長2160 全幅840 全高1195 軸距1430 シート高875(各mm)
〇車重:138kg(装備)
〇エンジン:水冷4スト単気筒SOHC4バルブ 124cc
〇最大出力:15ps/10000rpm 1.1kgf・m/6500rpm
〇変速機:形式6段リターン
〇燃料タンク容量:8.1ℓ
〇ブレーキ:F=ディスク R=ディスク 
〇タイヤ:F=2.75-21 R=4.10-18
〇価格:53万9000円

カラーリングは、ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)とヤマハブラック(ブラック)の2色展開。

WR125Rはコンパクトで走りが軽やかだから街乗りにちょうど良い!!

WR125Rとなら街中を颯爽と駆け抜けられる!

“125ccのバイクはちょっと低速が非力で……”そんなイメージも今は昔。ことバリアブル・バルブ・アクチュエーション(以下:VVA)を搭載したヤマハの125ccエンジンならそんな不安も皆無だ。流れの早い幹線道路でもWR125Rとなら、車の流れをリードできるような速度で走ることが可能。これこそが7000~7400rpmを境に低回転用の吸気カムプロフィールと、高回転用の吸気カムプロフィールを切り替えるVVAの効用なのだ。低い回転域ではトルクフルで力強い発進やエンストしにくい粘り強さがある一方で、高回転までしっかり回る。レッドゾーンが11000rpmというからSOHCエンジンとしては相当高回転型である。

オフロード由来のスリムでコンパクトな車体なら扱いもラク!

WR125R登場時の試乗会はクローズド環境で行われたのだが、なんとこのバイク6速トップギアで時速100km出せる能力を持っていたからびっくり! このWR125R、素性はオフロードバイクではあるのだが、ストップ&ゴーが多い街乗りでもものすごく使いやすいのだ。

車体に関しても、スリムでコンパクトなオフロードバイクのキャラクターは混雑した道で機動性が高く、走りも軽やか。WR125Rとならバイクという乗り物の操る楽しさをしっかり味わえるというわけだ。

ただそんな使い勝手のいいWR125Rの唯一のウィークポイントは足着き性。本格的なオフロード性能を追求したことでシート高は875㎜とやや高め。……なのだがご安心を! ヤマハの純正カスタムパーツブランドであるワイズギアから発売されている『ローダウンシート』と『ローダウンリンク』で最大約-70mmのローダウン化が可能。なんと約805mmまでシート高を下げられるのだ。

エンストしにくいうえにしっかり高回転まで回るVVA搭載のWR125Rなら街乗りもスイスイ。

通勤・通学といったシティユースに便利なWR125Rであるが、もちろん本来の使用目的であるオフロード走行ももちろん可能だ。

オフロード走行に関しては過去記事を参照 >>

普段は通勤・通学の足として使い、たまの休日は郊外まで足を伸ばしてダートセクションで汗を流す……なんて遊びもできてしまうのだ。

1台で街乗りからダートセクションでのスポーツ走行まで色々遊べるWR125R。1台目にこんな車両を選んでおくとバイクライフの幅が大きく広がるぞ!

しかも本格的なオフロード走行も楽しめるのだから言うことなし!

WR125Rの足着き

テスターの身長は身長172cm、体重75kg。

シート高875㎜。シートは高めに設定されているが、車両重量138kgの車体はスリムで支えやすい。また乗車時の沈み込みも大きいため、数値ほどの足着き性の悪さは感じす、両足で支える場合にも踵が数cm浮く程度となった。

写真は約-70㎜のローダウンを行なったワイズギアのカスタムパーツ取り付け車両。

ワイズギアのカスタムパーツ『ローダウンシート(1万9800円/取付工賃別)』で約-30mm、『ローダウンリンク(7700円/取付工賃別)』で約-40mm。最大約-70mmのローダウン化が可能だ。

WR125Rのディティール

上がポジションで下がヘッドライトの縦目2眼レイアウトをヤマハのオフロードモデルとして初採用。

フロントの足回りは、オフロードモデルとしては定番の21インチホイールにインナーチューブ径41mmのKYB製正立フォークをセット。ホイールトラベルはフロントが215mmでリアが187mm。

スチール製のハンドルは幅840mm/φ22.4mmなのは前作(国内未導入のWR155R)同様。ハンドル切れ角は片側43°で最小回転半径は2.4m。

水冷4ストロークSOHC 4バルブの125ccエンジン。MT、YZF-R、XSRの125cc単気筒エンジンから吸排気系を変え、オフロード向けのキャラクターにリファイン。アシスト&スリッパークラッチはオフロード走行要件を踏まえて非搭載。

LCDマルチファンクションメーター。表示項目は速度/タコ/燃料ゲージ/時計/オド/トリップ×2/ギアポジション/平均燃費/瞬間燃費。またスマートフォンアプリ「Y-Connectアプリ」とコネクトすると液晶左上に電池残量やアプリとの接続具合も表示。アプリでは走行ログの記録や駐車位置の確認、燃費、加速度やタコメーターの表示が行える。

吸気カムプロフィールを7000~7400rpmを境に低回転向けと高回転向けで切り替えるVVA(バリアブル・バルブ・アクチュエーション)を搭載。シリンダーヘッド右側にある円筒状のパーツがカムを切り替えており、作動時には“カチッ”と音がし、メーターにはVVAの表示が現れる。

スリムな車体のおかげでシートからシュラウドにかけてのラインもとてもスムーズでスリム。ニーブレースを装着してのライディングも非常にしやすい印象だった

オフロードバイクらしい食い付きのいいステップを採用しているが、純正アクセサリーにはよりワイドで踏ん張りの効きそうなアドベンチャーフットペグ(2万1450円/取付工賃別)も用意。チェンジペダルも転倒時に曲がりにくい可倒式を採用している。

リンク付きのリアショックは187mmのホイールトラベルで、最低地上高は265mmを確保。気持ちよくジャンプしても底突きしないような作り込みがされている。約-40mmのローダウンリンクもある。

スイングアームはスチール製。ホイールは軽量なアルミ製とし、純正タイヤはダンロップのD605。ABSはフロントのみでブレーキターンのための後輪ロックも可能だ。

スプロケットは59丁と、トレールマシンではあまりお目にかからないくらい大きく、2次減速比は4.214(59/14丁)。1速アイドリングでは歩くような速度で進み、トルクも強くエンストしにくい。

珍しい左出しのサイレンサーを採用。エミッション対応でエンドのノズルを下向きにする必要があったとのことだが、カバーなどのデザインでうまくスポーティにまとめ上げている。

車体右側後方には小物入れ。キーによる施錠が可能だが、車載工具&書類以上の荷物は入らない印象。

テールランプの光源はLEDでウインカーはバルブを採用。積載性に関してはノーマルでは“ほぼゼロ”。ワイズギアの『DRC ツーリングキャリア(1万3200円)』を取り付ける必要がありそうだ。

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