何かあっても各地のレッドバロンからロードサービスが駆けつける

5月20日、私はレッドバロン川崎本店でスズキのGSX-R125を購入した。このGSX-R125を選んだのはツーリングやレースで使うため。私の所属するWebikeにはオンロード部があり、上級者はテイスト・オブ・ツクバに参戦する程レベルが高い。しかし、私も含めて入門者がサーキット走行する機会も必要ということで、125クラス唯一のスーパースポーツを選んだのだ。

そして、なぜレッドバロンで購入したかというと、レースの前にSSTRにGSX-R125で参戦しようとしたことが大きい。SSTRは、サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリーの略で、日本列島東海岸を日の出とともにスタートし、道の駅などのチェックポイントを経て日没までに石川県の千里浜なぎさドライブウェイに設定されたゴール地点を目指すイベント。

私の自宅に近いスタート地点はお台場曙橋で、ここから千里浜までは500km以上の道のり。GSX-R125は原付二種なので、下道オンリーで冒険気分が味わえそう。しかし、遠方でのトラブルはなるべく避けたいので、走行ルート上に必ずあると言っていいレッドバロン店舗が利用できるのは大きなメリットになるのだ。

また、購入すると200kmまでのロードサービス券(有効期間1年間)が付帯しているので、レッドバロン店舗から離れた場所でのトラブルにも駆け付けてくれるので安心。さらにレッドバロンで同社の「オートバイ保険(任意保険)」に入ると24時間距離無制限のロードサービスに格上げされるので、SSTRのみならずツーリングライダーにはこちらもおすすめしたい。

レッドバロン川崎本店の福田店長から説明を受ける私。デスク左手にあるのはBL-10(1万6500円)というロックで、これの使用を前提に年間3200円で盗難保険に加入できる。オイルリザーブシステムはVSグレードに15L(6000円)加入したので、GSX-R125だと10回は交換可能だ。

福田店長との記念写真。レッドバロン川崎本店は国道246号沿いで、常時150台規模の在庫を誇る。私が購入したGSX-R125以外にもスーパースポーツ系の在庫が豊富で、他にも福田店長が推すドゥカティのモデルが多いのも特徴だ。

SSTRの帰路に寄らせてもらったレッドバロン富山。レッドバロンのロードサービスは、営業時間中であれば最寄りの店舗からレッドバロンのサービスマンが直接駆けつけてくれるので、損傷具合やタイプにもよるが、JAFなどでは対応できない前輪のみのパンク修理といったサービスも受けられる。

譲渡車検付きなので翌日からのSSTR参戦にも不安はなかった

正直、今回はギリギリの日程だったと思う。5月20日に納車されて翌日にSSTRに参戦するのだから車両の状態が分からない状態で走り出さなければならない。だが、私はレッドバロンには『譲渡車検』があるのを知っていたので、「大丈夫だろうな」という気になれたのだ。

譲渡車検とは、「フレームが安全であること」「リコール未実施項目がないこと」「部品調達が可能であること」「基幹部品に異常がないこと」「スピードメーターに異常がないこと」「違法改造箇所がないこと」「必要書類が揃っていること」「装着マフラーが適法であること」
をクリアした車両を「譲渡車検付き中古車」として認定し、その品質をレッドバロンが保証して販売する制度のこと。

私が購入したGSX-R125にもこれを保証するステッカーが貼られており、基幹部品はバイクの「走る」「曲がる」「止まる」に影響する機能に異常がないか、84項目がチェック済み。また、フレームが安全であることも、レッドバロン店舗に設置されている『コンピュータ総合診断機ACIDM(アシダム)』で確認されている。

これが、ネットオークションやフリマアプリの個人売買などで購入した車両だと、誰も保証してくれない、手に入れてみないと車両の状態が分からない、走らせてみないと不具合が分からないなど、とてもすぐツーリングに行こうということにはならない。また、出先のトラブルも当然自己解決するしかないのだ。

私のGSX-R125に貼られた譲渡車検のステッカー。QRコードを読み込むと、譲渡車検の内容がスマホに表示されるので理解しやすい。レッドバロンで販売する中古車には、最長で6ヶ月または6000kmの保証もついており、新車を買うのに近い保証が受けられる。

レッドバロン川崎本店に設置されているACIDM(アシダム)。アシダムはレッドバロンオリジナルシャーシダイナモのことで、エンジン出力以外にもアライメントや前後ブレーキの制動力、スピードメーターの誤差なども測定できる。

SSTRも無事完走! 結果的にノントラブルで走破

前日に納車を済ませ、5月21日に参加したSSTR。同僚のモンキー125と二人でスタート地点に設定したのはお台場の暁ふ頭公園で日の出は4時半頃。ここからレインボーブリッジを渡り新宿方面へ向かい国道20号をひたすら西に進んだ。天気予報通り八王子あたりから雨が降り出し、気温も上がらずのつらい行程となった。

反面、GSX-R125は快調そのもの。最初は前傾姿勢のライディングポジションに先が思いやられたが、都市部を抜けると大半がワインディング区間になるので存分に(というか嫌になるほど笑)走りを楽しむことができた。また、前傾姿勢には体が自然に適応し、体重が分散されていることからお尻が痛くならなかったのは意外だった。

GSX-R125の難点は積載性。SSTRは一泊二日の行程だったので、着替えやレインウェアなどの荷物はどうしても省けない。長丁場なのでリュックで背負わずリアシートにゴムひもでくくりつけたが、シート面積が小さい上フックがタンデムステップ部にしかないので、安定せずギャップを越える度にズレてくるのに悩まされた。

走行距離は往復で1048km。給油量は22.75Lなので、実燃費は46.02km/Lを記録。モンキー125の61.3km/Lには及ばないが、DOHCエンジンを搭載している分最高速はGSX-R125が上。また、タンク容量は11Lあるので、航続距離は506kmとGSX-R125が上回っている。スーパースポーツコンセプトながらツーリングにも対応する懐の広さは、GSX-Rシリーズの血統と言えるだろう

4時33分、日の出とともに東京湾に面した暁ふ頭公園をスタート。SSTR初日の土曜日だけあって、参加者が多数集まっていた。左は同僚のWebikeスタッフ楠山で、行程の8割ほどをモンキー125で走行した。

今回のSSTR参戦にあたってGIVIのタンクロックバッグ ST611(1万9250円)を装着した。スズキ車向けのタンクロックアタッチメントBF01(2640円)を取り付けることで簡単に脱着できるため便利。おかげでウエストバッグも不要になった。

千里浜に到着したGSX-R125とモンキー125。長旅で快適だったのは間違いなくモンキー125。タンク容量は5.6Lと少ないが好燃費でカバー。また、低中速はGSX-R125よりも力強いので操作に気を遣わずに済むのがいい。

SSTRは初心者からベテランまで誰でも楽しめるビッグイベント

今年で10周年を迎えたSSTR(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)。約1万人のエントリーが早々に打ち切られるほどの人気で、ゴール地点の千里浜なぎさドライブウェイは約8kmのビーチがバイクで埋め尽くされるほどのビッグイベントだった。

私が感じたSSTRの魅力を一言で表すと「すごい達成感!」のあるイベント。通常バイクを楽しんでいるだけでは味わえない高揚感が、行程の最後の約8kmで待ち受けている。雨や寒さに耐えながらのロングツーリングで目的地に到着する。これだけでも十分満足だが、千里浜の8kmはみんなでこれを祝福するパレードの場になっており、達成感と一体感に包まれるのだ。

また、ゴールまでの行程にスマホとGPSを介したゲーム性が盛り込まれており、各チェックポイントで点数を獲得するためのルート決めなどが楽しめる。ライダーの感情面に作用する普遍的な要素と現代的なテクノロジーが融合した唯一のコンセプトに、ライダーが盛り上がっているのは実際に参加してみるとよく分かる。

千里浜に集まったライダーは老若男女問わずという顔ぶれだったのも特筆したい。SSTRには、それぞれのバイク、それぞれのルート、それぞれのペースで走ってもクリアできるように配慮された多様性があるのも幅広い人気の秘密だろう。でも来年も参加するなら高速道路に乗れるバイクかな!?

千里浜なぎさドライブウェイに連なるバイクの行列。各地からスタートしたライダーが一路ここに集結し、見知らぬライダーたちとパレード状態になるのがまた楽しかった。

千里浜に設置されたゴールゲートでガッツポーズの楠山。ともに走り抜いたライダーたちと地元の歓迎が暖かく感じられ、アラフィフ世代のベテランでも「バイクに乗っていて良かったな~」と思わずこぼした。

現地で、SSTRに参加した別の同僚とも合流。彼は前日に静岡方面まで向かい、私たちとは異なるルートを辿った。遠方で顔見知りに会うのも新鮮。

5月21日の日没は18時58分。東京からだと約14時間半の時間が与えられており、原付二種の下道ルートでも十分間に合った。

 

今回は、車両の手配とイベント参加などの日程がタイトで無事に走り切れたのはレッドバロンのおかげとも言えそう。『譲渡車検』付きなので、走る・曲がる・止まるの機能に問題ないことが事前に分かっており、東京から石川県を往復する走行ルート上もレッドバロン店舗が点在することから、安心してツーリングに集中することができたのだ。

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