トップレーサーたちの大運動会
はいっ、こんにちはバイクライターの青木タカオです。前回は11月27日(日)、栃木県のモビリティリゾートもてぎにておこなわれた『Honda Racing THANKS DAY 2022(ホンダ・レーシング サンクスデー)』をレポートしましたが、そこに登場するライダーおよびドライバーたちは世界一速い、巧い、強い、最高峰カテゴリーで闘うそうそうたるレーサーたちでした。
ホンダ・レーシング サンクスデーでは、そんなレーサーたちが「チームレッド」と「チームブルー」に分かれ、7つのプログラムで対決し、合計ポイントで勝敗を決めます。運動会みたいな感じでしょうか。真剣勝負で挑むシーズン中とはまた違うリラックスした姿を見ることができ、ファンにはたまらない1日となったのです。
どんなレースも負けない!
バイクファンらからもっとも注目を集めたライダーがマルク・マルケス選手だったでしょう。MotoGPで6度のチャンピオンに輝いている絶対的王者。日本での人気も高く、姿を見せればファンから熱い視線を浴びていました。
レーシングカート対決では、2年連続のF1チャンピオンであるマックス・フェルスタッペン選手とコンビを組み、二輪と四輪の最速王者が揃うという超豪華なシーンが見られました。マルケスが着たレプソルカラーのレーシングスーツはバイク用ではなく四輪用。華麗なドリフトをキメてトップへ出ると、フェルスタッペンがバトンを受けてチェッカーフラッグ。やっぱりこのふたり、レースとなればトップは譲れません。
ミニバイクでも白熱のレース展開
トップレーサーたちによる対戦は、電動ミニバイク「MOTO RACER」でもおこなわれます。2名1組のコンビでチームを結成し、ライダーを交代してミニコースを走りました。日本グランプリにて16年ぶりに表彰台の真ん中に立ち、最終戦までチャンピオン争いを繰り広げた小椋藍(おぐら あい)選手(Moto2)らが参加。盛り上がったのは言うまでもありません。
見事トップでゴールしたのは、バイクの免許を持っているというSUPER GTの牧野任祐(まきの ただすけ)選手と、スーパーバイク世界選手権を走るチャビ・ビエルゲ選手のコンビでした!
ラリーマシンもとっ、跳んだ!!
特設のダートコースでは、モトクロス世界選手権の最高峰クラスMXGP(450ccクラス)にて、今シーズン4度目のチャンピオンを獲得したティム・ガイザー選手がワンハンドでビッグジャンプを華麗に跳んでくれました。チャンピオンが操るCRF450RWなら、余裕といったところでしょう。
驚きなのは、ダカールラリーで優勝したリッキー・ブラベック選手です。ビッグタンクなど重装備のCRF450Rallyで、ジャンプやフープスをクリアしてみせたのでした。
フジガスとトニー・ボウの競演!!
アスレチックと森の広がる「ハローウッズ」では、トライアルライダーによるデモンストレーライダーおこなわれました。トライアル世界選手権のチャンピオンを2004年に日本人として初めて獲得して以来、21年連続でランキングトップ5入りを果たしたフジガスこと藤波貴久(ふじなみ たかひさ)選手は、21年シーズンで引退し、22年は監督となってチームを率いました。
トライアルライダーたちのデモ走行は、トリッキーなジャンプやターンを次々に繰り出し、集まったファンを沸かせました。
RC213VもCBRも走った!!
「モーターサイクル混合バトル」はリレー形式のエキシビション。マルク・マルケス選手や小椋 藍選手、長島哲太(ながしま てつた)選手らトップライダーらが走行します。
MotoGP最高峰クラスに唯一参加する日本人ライダー中上貴晶(なかがみ たかあき)選手は怪我のため参加せず、ゼッケン30のマシンは長島哲太選手が走行しました。
対決は合計得点によって、2022年は「チームレッド」の勝ち。1万9800人の観客はもちろん、参加したライダーもドライバーも楽しそうでした。
こうしたファンとの交流。プロアスリートには大切なことで、モータースポーツ界もそれは変わりません。ファンとして嬉しく「ありがとう!」と、選手たちにお礼を言いたい1日でした。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。