ある日突然襲ってくるトラブル「タイヤのパンク」。
適切な空気圧の維持や、ゴミが多い路肩を走行しないなど、ある程度予防はできるものの、完全には防ぎきれません。
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パンクに気づいたらまずは状況確認!
チューブレスタイヤの場合、出先で釘などの異物が刺さっているのに気付いたら、まずは落ち着いて状況確認をしましょう。
釘などの異物が真っ直ぐに刺さっていて、タイヤが潰れるほど空気圧が低下していないなら、あえて異物を抜かずに、安全な速度で修理できる場所まで走行するという手段もあります。
※急激なエア漏れが起こる可能性もあるので、おすすめできません。
パンクに気付いたとき、すでに空気が抜けてタイヤが潰れてしまっていたら、走ることはできません。そのまま走らせるとホイールにダメージを与えたり、タイヤが外れて転倒する危険性があります。
必ず、ロードサービスを呼ぶか、パンク修理キットを活用しましょう。
ここでは、チューブレスタイヤ用の修理キットの使い方を解説していきます(カブやオフロード車などのチューブタイヤは修理方法が異なります)。
異物が開けた穴に、スティック状の修理材を外側から挿し入れて修理します。
この方法は応急的な意味合いが強いので、例えエア漏れが止まったとしても、早めのタイヤ交換を推奨します。
※修理材が走行中に外れる可能性もあります。
作業はそこまで難しくはありませんが、ちょっとしたテクニックが必要となります。自分で直すことに少しでも不安を感じる方は、ロードサービスの到着を待ちましょう。
しかし、出先で見舞われるアクシデントへの対応力を高めたいと思う方は、参考にしてみてください。
パンク修理の手順
チューブレスタイヤのパンク修理には、タイヤの穴を整形する「リーマー」、修理材を打ち込む「専用ハンドル」、棒状の「修理材」、「ゴムのり」が必要となります。たいていパンク修理キットとしてこれらがワンセットになって販売されています。
さらに必ず必要となるのが、エアポンプ(空気入れ)です。
※ここでは、上記を使用した一般的なチューブレスタイヤのパンク修理手順を紹介します。製品によっては手順が異なる場合があるので、製品付属の説明書に従って作業してください。
パンクの箇所を確認する
タイヤの外周を確認して異物を探します。刺さっている異物を見つけたら、エアを補充できる環境ならばタイヤの空気を規定よりもやや多めに入れた状態で石鹸水を吹きかけて、エア漏れの有無を確認します。
タイヤのトレッド面に異物が確認できない場合、エアバルブやホイールリムから漏れている可能性もあります。その場合、一般の工具では修理が難しいのでプロショップに依頼しましょう。
タイヤに刺さった異物を抜き取る
釘やネジなどの異物を見つけたら、刺さっている方向を確認しつつ、ニッパーやプライヤーなどで抜き取ります。
刺さった異物が大きい、異物が極端に斜めに刺さってタイヤがほぼ裂けている、サイドウォールに穴が開いているような場合は修理できません。また、スリップサインが出てタイヤ自体が交換時期を迎えている時も修理不可です。早々に新品へ交換しましょう。
リーマーで穴の形状を整える
異物が抜けたら、螺旋状のリーマーで穴の形を整えつつ、やや拡大させます。穴に対して真っ直ぐに挿し込んで、グリグリ回しながら、根本まで入れます。
修理材をセットする
次に専用ハンドルの先端にある穴に修理材を通し、ゴムのりを塗ります。ゴムのりは接着剤として機能するだけではなく、挿入時の潤滑剤の役目も担います。
修理材を打ち込む
パンクの穴の方向に沿って、修理材を挿し込みます。挿入前に空気を入れておくと、タイヤが変形しないので挿入しやすいです。
このとき、かなりの力が必要になるので、バイクの車体が動かないように、誰かにブレーキを握っておいてもらうか、ブレーキレバーを太い輪ゴムやタイラップで縛っておくと安定して力をかけやすくなります。修理材は専用ハンドルの根本までしっかり挿入します。
ハンドルを引き抜く
専用ハンドルの先端には切れ目が入っているので、引き抜くと修理材だけがタイヤに残ります。修理材を指で軽く引っ張ってみて、抜けてこなければ修理は成功。これで抜けてしまうようであれば、走行には耐えられないでしょう。パンクの穴が大きすぎるので残念ながら修理はできず、タイヤ交換になります。
エア漏れがないか確認する
タイヤの空気圧をやや高めに入れて、修理材周辺に石鹸水をかけてエア漏れがないか確認します。ここでエア漏れがあれば、修理は失敗です……。
修理材の余分を切り取る
エア漏れが無ければ、修理材の余分をニッパーなどで切り取ります。
この時、ギリギリでカットするのではなく、少し残しておくのがポイントです。
修理材がタイヤの中に落ちるのを防ぐと同時に、走行することで余剰部分が溶けて穴を覆ってくれます。
タイヤ空気圧を合わせて作業は終了です。修理後はタイヤ空気圧の低下が無いかどうかしっかり経過観察しましょう。
道具があれば誰でもできるチューブレスタイヤのパンク修理
チューブレスタイヤのパンク修理は、道具さえあれば誰にでもできる作業です。
ただ、修理できるのは釘やネジなどの「細いものがまっすぐ刺さった綺麗な穴」に限られます。
また、修理した箇所がいつまで耐えられるかどうかは、未知数です。修理した翌日にまた漏れ出すかもしれないですし、そのまま何年も保つ場合もあります。
一度修理したタイヤは耐久性が低下するので、高速での連続走行は避けるべきですし、何より早めのタイヤ交換をおすすめします。
空気の注入もできる!バイク用携帯パンク修理キット
ここで修理手順を紹介している製品とは違いますが、デイトナ製のチューブレスタイヤ用パンク修理キットは、空気を注入するためのエアボンベが付属しており、携帯して出先でパンク修理ができるのでおすすめです。
参考動画
以前制作した動画があります。使用工具、車両は異なりますが、内容は概ね同じです。ご参考ください。