造り手の意志やマシンの個性を端的に表し、当代の先進技術とデザインが色濃く反映されている部品=メーター。本記事では、歴代の個性派&傑作メーターのうち’80年代のものを紹介する。丸型2眼が主流ではあったものの、角型メーターも登場。燃費計や電圧計が追加され、一部に小型液晶パネルも増設された。

●まとめ:ヤングマシン編集部(沼尾宏明) ●写真:YM/BM ARCHIVES

スズキGSX1100Sカタナ[’81-]:メーターまでも革新的だった

’70年代にほぼ消滅したコンビメーターだったが、名車カタナで復活を遂げた。ヤマハYDS-1やホンダCB72と異なり、速度と回転計の指針はともに時計回りだが、配置が絶妙。速度計の針がタコを追いかけ、シンクロするかのよう。全体の造形はもちろん、メーターの動きまでもが美しい。

【’81- SUZUKI GSX1100S KATANA】日本刀をモチーフにした斬新デザインで一世を風靡。外装は空力特性も両立し、当時の世界最速を誇った。

〈現代〉スズキ カタナ[’19-]:令和新刀はフル液晶パネル

モノクロの全面液晶で、タコの配置がやや元祖風。画面を刀で切りロゴが現れる専用アニメも必見だ。
【’19- SUZUKI KATANA】

ヤマハRZ250[’80-]:”フォッフォッフォッ!”マネしてた?

2眼とT字型インジケーターのカタチがウルトラマンに登場するバルタン星人にソックリで、「バルタンメーター」の愛称で有名に。なお輸出仕様は200km/hスケールだった。

【’80- YAMAHA RZ250】レーサー譲りの技術が息づく本気の2スト車。2ストレプリカブームの先駆けだ。

ヤマハXJ400D[’80-]:合計4個でリッチな気分に

2眼+中央インジケーターは上述のヤマハRZ250に似た構成だが、最上部に独立式のアナログ電圧計と燃料計を採用。便利な上に気分も豪華だ。

【’80- YAMAHA XJ400D】ヤマハの国内仕様として初の4気筒車。スリムな車体と4本マフラーも特徴だ。

ホンダCBX400F[’81-]:男心をくすぐる戦闘機風!

中央に燃料計、左右にインジケーターを集約し、ジェット戦闘機のコクピットをイメージ。6気筒1000ccの超兄貴=CBXをより洗練した構成だ。

【’81- HONDA CBX400F】待望のDOHC4バルブを採用した空冷直4ネイキッド。中古車価格の高騰でも話題に。

ヤマハXJ750D[’82-]:先取りしすぎのフル液晶!

ゲームウォッチ的なモノクロ液晶メーターを導入。回転計まで液晶で、走行可能距離や平均燃費など10の情報を示す。現代モデル並みの機能だが、定着せず…。

【’82- YAMAHA XJ750D】国内市場初のフルカウルにフューエルインジェクションまで採用。メーターを含め先進性がウリだった。

〈参考〉この時代、角型メーターがプチ流行
【’79- KAWASAKI Z1300】
【’78- YAMAHA XS1100】

 

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