世界のメーカーを取り扱うレッドバロン。中古車だけでなく新車販売にも力を入れており、国内4メーカーはもとより海外メーカーの新車も取り扱っている。そんな新車の中でもお値打ち価格が設定されているのがレッドバロン特選新車というワケだが、今回は中国の新大洲本田が製造するCBF125Rに試乗する機会を得たので早速レポートさせていただこう!

125ccのギヤ付きバイクが新車で税込23万8000円はインパクト大!!

新大洲本田 CBF125R

レッドバロンで売っている新大洲本田 CBF125R(2019年モデル)は、税込23万8000円という激安価格が最大の魅力!

 

レッドバロンが輸入販売しているCBF125R。兎にも角にも目を引くのは税込23万8000円という価格である。排出ガス規制に対応するためのフューエルインジェクション化にABSの義務化、OBD(車載式故障診断装置)への対応などなど。常に新しい規制への対応に迫られるバイクの新車価格はうなぎ登り。90年代、2000年代と違ってバイクという遊びは“16歳になったし、とりあえずバイクの免許でも取るか!”と、気軽に始められる趣味ではなくなってしまった。

それは大型車よりも価格が手頃でバイクデビューにもちょうどいい原付二種、いわゆる125ccクラスであっても同じ。2025年現在、国産のギヤ付きモデルに乗ろうとすると30万円以上は当たり前。趣味性の高いモデルや、かっこいいスポーツバイクに乗ろうとすると40万円以上となり、中には50万円を超えるようなモデルもある。バイクに乗りたくても、高くて新車に手が出せないなんて人も多いのではなかろうか?

新大洲本田 CBF125Rは税込23万8000円

そこで今回紹介するCBF125Rの登場である。レッドバロン特選新車価格でなんと23万8000円。なんでこんなに安いのか? それは“バイクライフを始める際の金銭的負担を下げ、より多くの人に気軽にバイクの世界に飛び込んでもらいたい”という、レッドバロンのサービス精神の賜物なのだ。

ForRのライターであり、レッドバロンの取材も頻繁にしている筆者は、そんな裏事情も知っている。とはいえこのCBF125Rの価格は“ちょっと安すぎでしょ? 客寄せパンダにしてもこの価格で乗ることができるバイクは安かろう悪かろうなことは目に見えてるよね”なんて穿った見方をしていたのだ。実際に乗ってみるまでは……。

新大洲本田 CBF125Rは税込23万8000円

CBF125R(SDH125-60A)主要諸元
主要諸元■全長2047 全幅757 全高1067 軸距1292 シート高760(各mm) 車重130kg(装備) ■空冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ 124.8cc 10.5ps/8000rpm 1.0kg-m/6500rpm 変速機形式5段リターン 燃料タンク容量13ℓ ■ブレーキF=シングルディスク R=ドラム ■タイヤF=80/100-18 R=90/90-18 ■価格:23万8000円(2019モデル)

CBF125Rのシート高は760㎜とネイキッドの中でも低め。さらに車体も細身なので筆者(谷田貝 洋暁/身長172cm/75kg)の場合、踵までベッタリ付けられてしかも膝に大きな余裕が残る。CBF125Rは足つき性がよく、初心者にもオススメ。ライディングポジションは背筋がほぼ垂直となり、膝もほぼ90度に曲がるためとても楽チンで窮屈なところがない。

CBF125Rのシート高は760㎜とネイキッドの中でも低め。さらに車体も細身なので筆者(谷田貝 洋暁/身長172cm/75kg)の場合、踵までベッタリ付けられてしかも膝に大きな余裕が残った。これなら初心者や体格的に不安なライダーにもオススメできる。ライディングポジションに関しては、背筋がほぼ垂直となり、膝もほぼ90度に曲がるためとても楽チンで窮屈なところがない。

ビジネスバイクとスポーツバイクの境界にいる絶妙なバイク!

新大洲本田 CBF125R(SDH125-60A)を走らせる谷田貝 洋暁

世界にはとにかく価格の安いバイクが色々と走っている。いわゆる“ビジネスバイク”という種類のバイクたちだ。まだ社会がクルマを持つようなレベルにまで成熟していないような地域で特に活躍するようなバイクで、趣味のために乗って楽しむというより、日常の足としてはもちろん、荷物を運んだり、人を運んだり、文字通り“仕事”をするためのバイクだ。

筆者がかつて「Under400」という400cc以下限定の二輪専門誌の編集長をしていた頃、ホンダの海外向け125ccクラス小排気量車を一気乗りしたことがある。面白かったのは同じような排気量帯のバイクでも乗り比べてみると味付けがいろいろだったこと。価格順に試乗してみると、ある段階から“趣味性”を感じられるようになるのだ。一番安い、アフリカ向けで現地価格5万円(2015年当時)なんていうバイクはとりあえず走るだけでなんの趣味性も感じなかったのだが、だんだん価格を上げていくと“こいつとなら遊べるかも!?”と思えるような乗り味になってくる。

その理由は、エンジンが高回転までしっかりブン回せたり、スポーティな走りに耐える車体剛性感だったり、ガッツリ握り込めるブレーキ性能だったり……。趣味性の要素は複合的でどれがどうとは言葉で表しづらいのだが、乗っていて“楽しい!”と感じられる“Fun”な要素が感じられるような性能になったらそれはもうスポーツバイクなのだ。一方、ビジネスバイクは「このバイクに無理をさせても……」という感じでスポーティに走る気が起きないものなのだ。このあたりの関係性は自転車におけるママチャリとスポーツサイクルの違いによく似ている。

新大洲本田 CBF125R(SDH125-60A)を走らせる谷田貝 洋暁

このCBF125Rは、そういう意味でいうとしっかりスポーツバイクの域に達している。もちろん、250cc、400ccといった上のクラスのスポーツバイクと比べられるような高いスポーツ性ではないが、それでも乗れば“バイクをコントロールして走らせる”という醍醐味がちゃんと味わえるようになっている。

6速ではなく5速エンジンとはいえ、しっかり加速してシフトアップしていけば、法定速度を十分に上回る速度が出せ、コーナーの前でブレーキングでサスペンションを沈めてタイヤをグリップさせ、スパッとマシンを寝かしこむ……なんてスポーティな走りも可能。何よりビジネスバイクでは、“コーナリングで腰を落として荷重のコントロールをしよう!”なんてことをそもそも思わない(ように作られている)のだが、このCBF125Rはリーンウイズやリーンイン、リーンアウトも試したくなるくらいのスポーツ性がある。

正直、CBF125Rは趣味としてのバイクにハマったあとも長年乗り続けるようなバイクではないだろうが、“バイクってどんなかんじ? 楽しいの!?”というエントリーユーザーがバイクの楽しみのエッセンスをコスパ良く味わうには実にちょうどいい。CBF125Rに乗っていてスポーツ性に不満を感じたり、もっとパワーが欲しくなったらそれはステップアップのタイミングなのだ。

新大洲本田 CBF125R(SDH125-60A)を走らせる谷田貝 洋暁

アップライトなバーハンドルのポジションを活かして、リーンアウトポジションで走ってみるのも面白い。

 

それにCBF125Rを輸入しているのは、国内バイク販売最大手のレッドバロンなので“安心”というのも大きなポイント。“売ったきりで修理やメンテナンスなどのアフターサービスをしない”なんてこともなく、購入後の整備やパーツ供給はもちろん、レッドバロンの1年保証まで付いてくる。それにレッドバロンなら独自の「免許応援キャンペーン」が利用可能。小型二輪免許を初めて取得するかたなら購入時に2万円のサポートが受けられ、なんと実質21万8000円で憧れのバイクライフがスタートできてしまうというわけなのだ。

新大洲本田 CBF125R(SDH125-60A)を走らせる谷田貝 洋暁

細身でコンパクトな車体はヒラヒラと機動性が高く、通勤通学のような用途にも使いやすい。ピンクナンバーの125ccクラスなら駅前の自転車用駐輪場が利用できるところも多い。

 

“ちょっと面白そうなのでバイクに乗ってみたい”、“バイクに昔から憧れていた!”なんて方は、ぜひこのCBF125Rの購入を検討されたし。ちなみにレッドバロンが販売しているCBF125Rはちょっと前の2019年モデル。……何が言いたいかというとABS装着の義務化を受ける前の価格が安い年式のモデルということ。つまり激安のレッドバロン特選新車価格でバイクデビューができるのはこのCBF125R(SDH125-60A)だけのチャンスというワケ。本来3色あったカラーバリエーション「ロスホワイト」、「キャンディシンティレイトレッド」、「パールプロキオンブラック」のうち、「パールプロキオンブラック」はもう既に完売しているというから購入検討&お問い合わせはお早めに!!

左が「 ロスホワイト」で、右が「キャンディシンティレイトレッド」。価格はどちらも変わらずレッドバロン特選新車プライスの23万8000円。

左が「ロスホワイト」で、右が「キャンディシンティレイトレッド」。価格はどちらも変わらずレッドバロン特選新車プライスの23万8000円。

 

CBF125R(SDH125-60A)のディティール

ヘッドライドの光源はLEDで、その他のウインカーなどの光源はバルブ。

ヘッドライドの光源はLEDで、ウインカーなどの光源はバルブ。フロントフォークのインナーチューブ径はφ31㎜。

ハンドルはアップライト気味のポジションで窮屈感はない。

ハンドルはアップライト気味のポジションで窮屈感はない。太さはミリバー(φ22.2㎜)タイプでスマートフォンホルダーなどの追加もしやすそう。

表示内容は速度、タコ、燃料計、オド、トリップ×2、時計、ギヤポジションインジケーターと必要にして十分。“今何速か”を表示するギヤポジションインジケーターは初心者にはうれしい!

表示内容は速度、タコ、燃料計、オド、トリップ×2、時計、ギヤポジションインジケーターと必要にして十分。“今ギヤが何速に入っているか”を表示するギヤポジションインジケーターは初心者にはうれしい装備だ。

イグニッションには鍵穴へのイタズラ、盗難抑止に効果のあるキーシャッターを採用。

イグニッションにはイモビライザーを搭載しない代わりに鍵穴へのイタズラ、盗難抑止に効果のあるキーシャッターを採用。

燃料タンクは13ℓでもちろんガソリンはレギュラー指定。タンクキャップは取り外し式。

燃料タンクは13ℓでもちろん単価の高いハイオクではなくコスパの良いレギュラー仕様。タンクキャップはヒンジタイプではなく取り外し式。

排気量124.8ccの空冷単気筒エンジンは、スポーティな4バルブを採用。ボア&ストロークは52.4×57.8mmとロングストローク設定。

排気量124.8ccの空冷単気筒エンジンは、スポーティな4バルブを採用。ボア&ストロークは52.4×57.8mmとロングストローク設定。

燃料供給は燃費が良く放置にも強いフューエルインジェクションタイプ

燃料供給は燃費が良く、長期間の放置にも強いフューエルインジェクション

ギヤは5速までしかないが、法定速度くらいまではスパッと加速できる。

ギヤは5速までしかないが、法定速度くらいまではスパッと加速できる。

フロントタイヤは大きめの18インチホイールを採用。変なクセはなく、取り回しが軽やかでUターンなどもしやすい。

フロントタイヤは大きめの18インチホイールを採用。変なクセはなく、取り回しが軽やかでUターンなどもしやすい。片押し2ポッドキャリパーのディスクブレーキも十分効く。

125ccクラスなので、高速道路走行はできないもののタンデム走行は可能。

125ccクラスなので高速道路の走行はできないものの、50ccクラスではできない二人乗りが可能。このクラスは任意保険でファミリーバイク特約が使えたり、自動車税が安かったり経済的なのだ。

前後一体型のダブルシート。後方のグラブバーには裏側に荷かけフックがある。

前後一体型のダブルシートは前後で表皮を変え、ステッチもオシャレ。後方のグラブバーには裏側に荷かけフックがある。

右側後方にある鍵穴でシートの取り外しが可能。シート下スペースはウエスが収まるくらいでそれほど広くない。

右側後方にある鍵穴でシートの取り外しが可能。シート下スペースはウエスが収まるくらいでそれほど広くない。

シート下には車載工具とヘルメットホルダーを装備。

シート下には車載工具(銀色の袋)とヘルメットホルダーを装備。

センタースタンドがあるとチェーンのメンテナンスがしやすい。

センタースタンドがあるとチェーンの清掃・注油といったメンテナンスがしやすい。前後のタイヤはパンクに強いチューブレス仕様。

リヤショックはツインで5段階のプリロード調整機構付き。

リヤショックはツインで5段階のプリロード調整機構付き。二人乗り時にはプリロードを強めてみよう。

リヤブレーキはビジネスバイクでよく見かけるドラム式ブレーキ。

リヤブレーキはビジネスバイクでよく見かけるドラム式ブレーキ。

チェーンサイズは428でノンシールタイプ。

チェーンサイズは428でこのクラスに多いノンシールタイプ。シールチェーンよりも頻繁の注油が必要だがとにかく経済性に優れる。

リヤ周りの光源もバルブ。グラブバーには積載時に掛けヒモがずれないカエシ兼荷掛けフックがある

リヤ周りの光源もバルブ。グラブバーには積載時に掛けヒモがずれないカエシ兼荷掛けフックがある

 

 

【関連記事】
【HONDA CBF125R】ForR編集部オススメ!新車が20万円台で買える125㏄ネイキッド!!!

SHARE IT!

この記事の執筆者

この記事に関連する記事