ホンダは欧州で、並列2気筒エンジンを搭載するミドルクラスアドベンチャーモデル「CB500X」のモデルチェンジを発表した。同時発表のスポーツモデルCBR500R、ネイキッドのCB500Fと基本を共有しながら、さらに個性を突き詰めるアップデートとなる。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
輝く倒立フォークにダブルディスク、さらにLEDライトがキリリと!
ホンダは、欧州におけるA2ライセンス向けのミドルアドベンチャーモデル「CB500X」をモデルチェンジし、2022年モデルとして発表した。並列2気筒エンジンのスペックは兄弟車であるCBR500Rに順じ、同じくPGM-FIのセッティング変更と新デザインのラジエターを採用。最高出力は変わらず、最大トルクが向上した。アシストスリッパークラッチ装備やユーロ5適合は従来通りだ。
車体の変更箇所もCBR500Rに似通っており、まずフロントにはSHOWA製セパレートファンクションフォーク・ビッグピストン=SFF-BP倒立フォークを採用。これに合わせてリヤショックも調整された。また、フロントブレーキはウェーブタイプのシングルφ310mmディスクからφ296mmダブルディスクに改められ、こちらはアキシャルマウントの2ポットキャリパーを組み合わせている。
フロントホイールはダブルディスク化にともない新作となり、最薄部を2.3mm→2.0mmとした中空スチール新スイングアームとともに軽量化を達成している。車重は従来の197kgから199kgになり、前後分担荷重は48:52から48.7:51.3へとフロント荷重が増加した。ホイールベースやキャスター/トレールのジオメトリーは従来型を継承している。シート高は825→830mmになり、最低地上高180mmは変更なし。前19/後17インチのタイヤサイズも変更なしだ。
ヘッドライトは新鮮なLEDポジションライトが追加され、光量アップしたメインライトにはパワフルなLED灯が追加されることでロービーム=4つ目/ハイビーム=フル発光と、豊かな表情をもたらした。
欧州現地では純正アクセサリーとして、センタースタンド、サイドウィンドディフレクター、ナックルガード、グリップヒーター、35Lのトップボックス、リヤキャリア、パニアマウント、パニアケース、チューブラーフェアリングフレーム、フォグライト、タンクバッグが用意される。
日本でも同様の変更を受けた新型400Xが登場するのは確実。その時期はまだ不明だが、続報が入り次第お伝えしたい。
▲HONDA CB500X[2022 EU model]※純正アクセサリー装着車
HONDA CB500X[2022 EU model]
主要諸元■全長2155 全幅830 全高1410(ハイスクリーンは1445) 軸距1445 シート高830(各mm) 車重199kg(装備)■水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 471cc 47.6ps/8600rpm 4.38kg-m/6500rpm 変速機6段 燃料タンク容量17.5L■キャスター27.5°/トレール108mm タイヤサイズF=110/80R18 R=160/60R17 ※諸元は欧州仕様
HONDA CB500X[2022 EU model]Grand Prix Red
※リリースに説明はなかったが、左はハイビーム/右がロービームと思われる
Matt Gunpowder Black Metallic
Pearl Organic Green
φ41mmのSHOWA製SFF-BP倒立フロントフォークを採用。ホイールトラベルは前後とも135mmだ。また、前後ともプリロードアジャスターを装備している。リヤショックはフロントに合わせてスプリングレートとダンピング特性をリファインしている。
471cc並列2気筒エンジンはPGM-FIのセッティングを変更。ラジエターも軽量な新デザインに。従来比で最大トルクが向上した。
全高が1445/1410mmの2段階にセット位置を変えられるウインドスクリーンも採用。LEDポジションライトの存在で精悍さを増している。
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