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買ってみなけりゃわからない……では困るわけで
昨年11月下旬に納車されて以来、絶好調な我が愛車・Honda XR BAJA。20年前の中古車にも関わらず、トラブルなしで乗れているのは嬉しい限り。先日は北関東方面に林道ツーリングにも行ってきた。
こうして一切の不安なく、チョイ古モデルに乗れるのは当たり前のようであって、じつは当たり前ではない。世間では想像以上に中古車のトラブルは多いようだ。
なかでも個人売買によるトラブルは深刻。……って、そりゃそうだ。プロのメカニックでもなんでもない一般ライダーが言う「絶好調」なんて当てにならないし、インターネットに出ている写真だって撮り方によっていくらでも綺麗に撮れてしまう。
実際に僕は3年前、インターネットオークションで「雑誌のメンテナンス企画用なので、ボロくていい」と、覚悟のうえでCT110を購入。しかし、やってきた現車は想像以上にボロくて、これではメンテナンスではなくレストアが必要と、企画にならなかったことがあった。
そして残念なことに、個人売買ならまだしも、中古車販売店でも同じように「話が違う!」と言いたくなるような車両を“摑まされる”ことも少なくないようだ。とくにネット販売では遠方のショップで購入することで、満足なアフターサービスやメンテナンスが受けられないという問題も多いと聞いている。
果たして、中古車購入はこのように「買ってみなければわからない」「とりあえず安く買って、あとのことはその時に考える」というようなことでよいのだろうか? いや、決してよいはずがない。これでは安心して中古車を買えないではないか!
そこで今回、僕がXR BAJAを購入するにあたって選んだのが、レッドバロンである。
レッドバロンが独自に設定する8種類の検査
レッドバロンに行くと、店内に並ぶ中古車の多くに『譲渡車検』と書かれたステッカーが貼られていることに気づく。
『譲渡車検』とは、レッドバロンが設定した8種類の検査のこと。つまり、このステッカーは『譲渡車検』をクリアした証。フレームチェックを含む8種類の検査をおこなうことで、レッドバロンがその中古車の品質を保証してくれるというわけなのだ。
僕が今回、レッドバロンで中古車を購入した最大の理由が、この『譲渡車検』制度があるため。
ネットオークションで一度失敗している僕としては、次は絶対に、しっかりした保証があるお店で、安心して中古車を買いたかったのだ。
『譲渡車検』 8種検査の内容
さて、実際に『譲渡車検』ではどんな検査をおこなっているのか? 8種類に及ぶその内容を紹介していきたい。
①フレームが安全であること
フレームはバイクの基本骨格であり、もっとも重要な部品。しかし、通常の車検制度ではフレームチェックはおこなわれない。もちろん、中古車販売においてもフレームに関する明確なルールはない。
多くの場合、お店では走行距離や年式は明記されているが、フレームが正常かどうかはわからないのだ。
そこでレッドバロンでは、自社で開発した『コンピュータ総合診断機ACIDM(アシダム)』を導入。すべての中古車のフレーム(ホイールアライメント)の検査をおこなっている(サイドカーなどの特殊な車両は除く)。
つまり、譲渡車検をクリアした車両はフレームに異常がないことが証明されているのだ。
②リコール未実施項目がないこと
リコール対策が施されていない車両は意外と多いそう。そこでレッドバロンでは、販売車両がリコール対象かどうかを必ずチェック。
対象車両でリコール未実施だった場合は、リコール対策をしてから販売している。
③部品調達が可能であること
古い中古車で不安なのが、部品供給。いくら現車の調子がよくても、今後不具合が起きた時にパーツがなくて修理できない……なんてことにならないか、不安で仕方ないというオーナーも多いはずだ。
ちなみにメーカーの部品在庫義務期間は生産終了から約7年間。それよりも古いモデルは、いつメーカーからの部品供給がなくなっても文句は言えない。
XR BAJAも生産終了から19年。そろそろ欠品パーツが出てきてもおかしくない状況だ。
しかし、レッドバロンではこれまでにリサイクルパーツの確保やパーツの修理技術の習得、さらにリプロパーツの開発などによって、一般の中古車販売店では考えられないような「パーツ保管状況」を実現。メーカーの部品在庫義務期間を過ぎた旧車にも『修理保証』をつけることができているのだ。
④基幹部品に異常がないこと
「走る」「曲がる」「止まる」といった、安全にバイクを走らせるのに影響するパーツに異常がないかをチェック。
その数はなんと84項目にも及ぶ。
⑤スピードメーターに異常がないこと
メーターが正しく表示されているかをアシダムで測定。
スピードメーターは車検時に計測するが、XR BAJAのように車検のない軽二輪では計測する機会はなかなかない。メーターの機能・表示がしっかりと機械を使ってチェックされているのは嬉しい限り。
不具合のあるメーターを信用したらスピード違反で捕まった……なんてシャレにならないからね。
もちろん、オドメーターの巻き戻しなどの不正表示もチェックしている。
⑥違法改造箇所がないこと
中古車にはカスタムが施されていることが多いが、それらが保安基準をクリアしているかをチェック。
これは「④基幹部品に異常がないこと」で紹介した84項目の点検とは別で、ウインカーの取付位置やヘッドライトの光量など、法令に準じているかを検査している。
⑦必要書類が揃っていること
個人売買で多いのが書類の不備。たとえば「自動車排出ガス試験結果証明書」がないために車検に通らない、なんていうトラブルが実際によくあるそうだ。
年式によって必要な書類が変わるが、レッドバロンでは車検取得に不備がないように徹底したチェックをおこなっている。
⑧装着マフラーが適法であること
『譲渡車検』では違法改造箇所がないかをチェックするが、カスタムのなかでもっともメジャーなマフラー交換については、より厳しいチェックをおこなっている。
メジャーかつ、交換が容易なために、知らずに違法マフラーをつけてしまっていることも多いので、年式や仕様によって異なる排ガス・騒音規制をきちんとクリアしているかを確認しているのだ。
見た目だけではわからない不安を解消してくれる
ネットの写真や情報だけでは、中古車の本当の状態はわからない。しかし、じゃあ実車を見れば安心かというと、そういうわけでもない。
僕は毎年レッドバロンが開催するメディア向け試乗会に参加させてもらっているのだが、たとえば少しホイールアライメントが狂っている車両に乗ってみると、たしかに違和感はあるのだが、見ただけではどこがおかしいのか皆目見当がつかない。
アシダムで診断して、はじめて不具合がわかるのだ。
だから、ネット購入は論外。たとえお店で車両を見ても、中古車の良し悪しはなかなか判断しずらい。
そんな中古車購入の不安を解消してくれるのが『譲渡車検』なのである。
納車から2ヶ月、『譲渡車検』をクリアした僕のXR BAJAは、もちろん快調だ!