ダブワンが表紙になったのは濃厚な専門誌

 片岡義男のオートバイ小説に憧れて、四半世紀以上も乗り続けているカワサキのダブワン。そんなボクの『W1SA』(1971年式)が『モトメカニック』(内外出版社)という旧車ファン向けの、濃〜い専門誌の表紙を飾りました。

W1SA(1971年式)が表紙のモトメカニックvol09(内外出版社)。

▲ボクのW1SA(1971年式)が表紙となったモトメカニックvol09(内外出版社)。

『モトメカニック』はもともと『モト・メンテナンス』が前身で、もともとネコ・パブリッシング、のちにバイクブロスから発行されていました。わざと“モト”とか“もと”を重ねて連発するのも鬱陶しいだけで、ナニも面白くないのでもうやめときますが、『モト・メンテナンス』は1995年に創刊され、内容はとにかくオートバイを整備することばかり。

 日々のメンテナンス、トラブル対策、修理、部品交換、不動車の再生やレストア、塗装など、やっている内容はオートバイ屋さんそのもので、創刊号から編集長を務めている田口さん(奥付を見たら現在は「たぐちかつみ」さんとALLひらがな)はもうプロのメカニック顔負けというか、業界でも認められているその道の達人です。

 ボクは昔から仕事を抜きにした読者で、W1が誌面に登場したときは必ず、そうではないときも購入しております。創刊号とか初期の『モト・メンテナンス』も本棚に並んでおります。

ずっとたくさんお喋りしたかった!

 そんな「たぐち」さんは、元『CLUBMAN(クラブマン)』の編集長でもありまして、言ってみれば大大大先輩。ボクもネコ・パブリッシングには昔からお世話になっておりまして、『HOTBIKE JAPAN(ホットバイク ジャパン)』というハーレー専門誌などで記事を書かせていただいたりもしていました。

カワサキ W650(1999年)。

▲カワサキ W650(1999年)。画像提供:カワサキモータースジャパン

 そーいえば、いま思い出しましたが、クラブマンにもボクはダブワンで記事に出たことがあります。詳しくは思い出せませんが、カワサキが『W650』を発売した頃で、W1オーナーとして比較試乗みたいなことをしたような……。まだ駆け出しの頃で、センパイライターのアシスタントみたいな立ち位置でした。

 W650がデビューした時ってことは、1999年くらい。うわぁー、もう20年以上も前のこと。ライターの駆け出しではなく、まだ出版社で社員として編集部員をしていた頃です。四輪誌を担当していた時代だったはずです……。

 話はそれますが、その頃から本業(出版社の編集部員)とは別に「バイクの仕事も手伝って」と、二輪専門誌時代の先輩方からお声がけいただき、休日にできる範囲でアルバイトとしてバイク専門誌に関わっていました。クラブマンのW650&W1の記事は、まさにそれだったことが時代的にわかります。

超貴重なF型カブに乗ったときのこと

 ナニが言いたいのかというと、その頃、クラブマンの編集長はすでに「たぐち」さんではなく、ボクと「たぐち」さんは比較的近い場所にいるものの接点は少なく、残念ながらお話する機会はなかなかありませんでした。

 もちろん、取材現場などでお会いすればご挨拶しますし、知らぬ仲ではなかったのですが、「たぐち」さんは旧いバイクをメインに扱う『モト・メンテナンス』編集長ですから、ニューモデルの試乗会にいらっしゃることも珍しいことですし、お会いする機会もあまりないのです。

 思い出すのは、ホンダがツインリンクもてぎのコレクションホールにて、動態保存してある歴代カブシリーズを報道陣にお披露目したときです。

ホンダの原点、F型カブに試乗する青木タカオ。ホンダコレクションホール動態保存車。

▲ホンダの原点、F型カブに試乗する青木タカオ。ホンダコレクションホール動態保存車。画像提供:ホンダモーターサイクルジャパン

 なんと嬉しいことか、たいへん貴重な『F型カブ』(1955年)や初代『スーパーカブC100』(1958年)に試乗させていただいたのですが、「たぐち」さんがめちゃくちゃ詳しくカブについてアレコレと教えてくれたのでした。

ホンダコレクションホールにて試乗させていただいた歴代カブシリーズ。

▲ホンダコレクションホールにて試乗させていただいた歴代カブシリーズ。撮影:青木タカオ

※あっ、このホンダコレクションホールで歴代カブシリーズに乗ったハナシは、たいへん貴重な体験。ココで次回以降、じっくり書いていきますね。

キッカケはレッドバロンへの取材

 そして2年ほど前から、ボクは『ウィズハーレー』、「たぐち」さんは『モト・メカニック』を同じ内外出版社から発行する(編集長として携わる)ことから、レッドバロンの本社やレッドバロンが運営する那須モータースポーツランドなどへの取材をご一緒するという機会にも恵まれるようになります。

ヤマハRZ250R

▲もうバイク談義が尽きません。写真はヤマハRZ250R。

 するともう、バイクのことであったり、そうでないことであったり、ハナシが尽きません! ボクは弾丸トーク、「たぐち」さんはそれに200%の知識で答えるという至福のやり取り。取材の帰り際になっても、まだまだもっと「たぐち」さんとお喋りしていたいと思うくらいに、ふたりのトークは盛り上がるのでした。

ついに聖域へ

 すると、ある日。

「青木くんのダブワンを整備しよう!」

となり、「たぐち」さんのガレージへ訪れることに。

モト・メカニックの撮影がおこなわれる「たぐち」さんのガレージ。カワサキW1SA(1971年式)。

▲モト・メカニックの撮影はほぼココでおこなわれている「たぐち」さんのガレージへ、ボクのダブワンがついに!

じゃ~ん!

 ついに「たぐち」さんのガレージへ。整備する=『モト・メカニック』の記事になることであり、ボクの『W1SA』は「たぐち」さんの手によって、コンディションがますます良くなっていくのです。

 どんなことをしたかとか、ハナシはまだまだ尽きないので、そのハナシもまた今度。

 とまぁ、今回はボクのダブワンが『モト・メカニック』の表紙になったという“自慢”、もとい報告までにとどめておきましょう。

 今回もどうでもいい話に最後までお付きくださいまして、ありがとうございました。最後は「たぐち」さんに現場で色々と教わった『F型カブ』(1955年)と初代『スーパーカブC100』(1958年)の試乗動画をぜひどうぞご覧ください!

 You Tubeやりたての頃の動画で、編集が間抜けすぎてスイマセン。。。

 

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