最新ハーレー乗り尽くし!

 こんにちは、青木タカオです。ハーレーダビッドソンの2024年モデルに、いろいろと乗りました。まず報告しなければならないのは、オールニューの『ROADGLIDE(ロードグライド)』や『STREETGLIDE(ストリートグライド)』に、いち早く乗ったことでしょう。

ハーレーダビッドソン2024年式『ロードグライド』(写真左)、『ストリートグライド』。画像提供:ハーレーダビッドソンジャパン。

▲ハーレーダビッドソン2024年式『ロードグライド』(写真左)、『ストリートグライド』。画像提供:ハーレーダビッドソンジャパン。

 排気量1923ccの「ミルウォーキーエイト(MKE)117」エンジンを搭載。最高出力107PS、最大トルク175Nmを発揮し、従来型とは排気量1745ccのMKE107比で馬力22%/トルク19%、1868ccのMKE114比で11%/7%、同じ排気量のMKE117でも馬力3%/トルク4%を増強しています。

『ロードグライド』および『ストリートグライド』に搭載される「ミルウォーキーエイト117」エンジンの排気量は1923cc。画像提供:ハーレーダビッドソンジャパン。

▲『ロードグライド』および『ストリートグライド』に搭載される「ミルウォーキーエイト117」エンジンの排気量は1923cc。画像提供:ハーレーダビッドソンジャパン。

 熱対策を講じなければならない排気バルブまわりにだけウォーターラインを設けた空水冷式で、トラディショナルなOHV方式や別体式トランスミッション、ロングストローク設計は変わりません。つまり、味わい深い鼓動やトルクフィールをそのままに、パワーとトルクを向上しているのです。

二輪専門誌界の巨匠が表紙を撮影


 その模様はボクが編集長を務めさせていただいております『WITHHARLEY Vol.19』(内外出版社/3月22日発売)で詳しく紹介していますが、その表紙は走行シーンにしました。

 ブランドを象徴する伝統のフェアリングを持つツーリングモデルの両雄が、新しくなったフロントマスクを採用したこと。そして、その新型をテストライドしていることを一目瞭然にするためです。

 いかがでしょうか? ローアングルの迫力のある画像は『クラブマン』や『HOT BIKE JAPAN』などの写真撮影を担当してきたベテラン・フォトグラファー磯部孝夫さんによるものです。

復刻カウルが話題の人気モデル


 さらに巻頭特集として、2024年注目の4機種に乗り、試乗インプレッションをお届けしています。先頭は身のこなしが軽く、高いスポーツ性能を発揮するスピードクルーザー『LOWRIDER ST(ローライダーST)』。ボリューム感のあるフロントカウルは1983年の『FXRT』をオマージュしたもので、面影を残しつつ空力特性を向上し、エッジの効いた最新シルエットに生まれ変わりました。NEW“RTカウル”、みなさんの印象はいかがでしょうか?

 最初に見たときは少し違和感があるものの、だんだんと魅了されていってしまう独特なシルエット。それはロードグライドやストリートグライドの新作フェアリングにも言えるかもしれません。

 1980年に『FLT ツアーグライド』がデュアルヘッドライト内蔵の“シャークノーズフェアリング”を備えてデビューした時も不評だったと耳にしますし、『FXRT』もまたヒットに至りませんでした。

 しかし昨今、“クラブスタイル”と呼ばれるアメリカ西海岸発祥のカスタムシーンで“RTカウル”への注目が高まり、社外品が再販されるなど人気を呼んだのです。

 ロードグライドの“シャークノーズフェアリング”が、今となってはメーカーを代表するアイコンとなっているのは冒頭でも触れたとおりで、当初は不人気だったにも関わらず、あとから人気が高まるのは「ハーレーあるある」としてファンらの間で広まっています。

ハイドラグライド75周年に復活


 復活といえば、名車リバイバル限定エディションともいえる「Icons Motorcycle Collection(アイコン・モーターサイクル・コレクション)」に、『HYDRA-GLIDE REVIVAL(ハイドラグライド リバイバル)』が登場したことも報告しなければなりません。

 2021年からハーレーダビッドソンが立ち上げたアイコン・モーターサイクル・コレクションは、ブランドの歴史の中で特に印象的なモデルを現代の技術によってよみがえらせる限定生産車。今回はその第4弾となります。

レッドラインレッドの限定カスタムペイントで仕上げられ、フューエルタンクサイドには1956年モデルと同じデザインのバーチホワイトパネルがあしらわれている『ハイドラグライド リバイバル』。画像提供:ハーレーダビッドソンジャパン。

▲レッドラインレッドの限定カスタムペイントで仕上げられ、フューエルタンクサイドには1956年モデルと同じデザインのバーチホワイトパネルがあしらわれている『ハイドラグライド リバイバル』。画像提供:ハーレーダビッドソンジャパン。

 1949年の『ハイドラグライド』、つまり油圧式のテレスコピック・フロントフォークが導入されてから75周年となることを記念し、誕生しました。

“ゴールデンエイジ”と後に呼ばれる1950年代を迎えつつある当時、インターステートハイウェイ(州間高速道路)の整備が急ピッチでおこなわれ、アメリカ全土を高速移動することへの要望が高まっていました。そこで、より快適性と乗り心地を向上するテレスコピック式フォークが採用されたというわけです。

 それまでは「スプリンガーフォーク」でした。最終の1948年式は、1936年からのナックルヘッドからパンヘッドエンジンに切り替わったことで、スプリンガーフォーク&パンヘッドの組み合わせはこの年式のみ。“ヨンパチ”は特に希少性のあるヴィンテージハーレーとして、名高いモデルとなっています。

人気の空冷スポーツスターを紹介


 レッドバロンの扱う車両を紹介する『Past time Review』は、ウィズハーレーの人気コーナー。今回は『XL883L
SPORTSTER 883 LOW(スポーツスター883 ロー)』2009年式が登場しました。

「フォーティーエイトファイナルエディション」が2022年の限定販売にて生産を終えて以来、中古車市場でますます人気の高い空冷スポーツスター。長きに渡って1200と883の2本立てのラインナップですが、ボア・ストローク比がよりロングストローク設計となり、心地良いトルクフィールを生むことなどから、“パパサン”を支持するファンは少なくありません。

 そんなXL883系は大型バイクビギナーや女性を含め、幅広い層に愛され続けています。より扱いやすく、シート高を落としたスポーツスター883ローは、ハーレーデビューにもうってつけです。

 気になる人は「ウィズハーレーを見た」と、お近くのレッドバロンで気軽にお問い合わせしてください。

 言うまでもなく、誌面に掲載した車両は1台しかなく、全国のレッドバロンすべてで現車を見れるわけではありませんが、全店直営300店舗以上のネットワークで空冷スポーツスターを見つけることができます。ぜひ、ご相談してみてください。

 というわけで、ウィズハーレー最新号が発売です。内容のダイジェストは動画でも見ることができますので、ぜひご覧ください。今回も最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

SHARE IT!

この記事の執筆者

この記事に関連する記事