ビッグなバイクは(wow,wow,wow,wow)
重くて大変(yeah,yeah,yeah,yeah)
サブ機買おうじゃないか(wow,wow,wow,wow)
Ride! Ridin' around the my house……

はい、安直ですね。

当サイト読者の皆様にサブ機……つまりサブマシンの提案を、と考えた瞬間にモーニング娘。の大ヒット曲「LOVEマシーン」をリスペクトしたおやじギャグがボコっと浮かび上がってきたのでシメシメと。

そのくせ1時間考えたコジツケ歌詞がこれでは、やらないほうがマシーンだったかもしれません。

アイドルグループのイメージイラスト

●大ヒットした「LOVEマシーン」は1999年9月9日発売。ノストラダムスの大予言が外れてすぐだったのですね……(イラストはイメージです)

GSF1200S購入から10年。XR100モタード増車でシ・ア・ワ・セに

さて、そんな前振りはともかく今回は東洋医学の話はひと休みして、例えば大排気量なメインマシンを持っている人が、ある意味で対極にあるサブマシンを追加で購入すれば、それまで知らなかった新鮮な世界が突然広がっていき、なおかつメインマシンへの愛も深まるという話です(筆者の例)。

 

それは1996年にスズキ「GSF1200S」を購入してから約10年が経とうとしていた2005年の春のこと、ホンダから小粋な原付二種モデルが発売されました。それが「XR100モタード」です。

モーターサイクリスト編集部で新車情報を担当していた私は、事前に配布されるプレスリリースを開封するなり「ふーん、なかなかカッコイイじゃないの」と好印象を受けたことを憶えています。

とはいえそのときは1ヵ月後にその車両を購入するなんて思ってもいませんでしたが。

メインマシンであるGSFは1156ccの油冷エンジンを搭載していながら、ハーフカウル付きのSでも車両重量が240㎏とリッターオーバーのビッグバイクスポーツの中では軽量なモデル。

GSF文鎮化……「そんなんじゃライダー失格や〜」

……とはいえ、グルメレポーター彦摩呂さん2人分の重さを持つ車両を細く奥まった場所にある駐車位置への出し入れすることは毎回結構な重労働であり、疲労が蓄積しているときには何度となくフラつき、危うくコカしかけたこともありました。

そうなると天気のいいせっかくの休日なのに「うーん、車体を引っ張り出すのが面倒くさいなぁ……。うん、今日はやめておこう」とライダーであることの矜持や権利を自ら放棄することもしばしば。

「素敵なバイクライフを提案する雑誌の編集者がこんなことではイカン!」と一念発起したとき、まぶたの裏にプロジェクションマッピングよろしく投影されたのがXR100モタードだったのです。

原付二種なら交差点での二段階右折をわざわざ行う必要もナッシング、ファミリーバイク特約で任意保険代をリーズナブルに抑えることもできます

そうこう考えていると妄想と購買欲は加速度を増し、いてもたってもいられず締め切りの激務が終わった翌日に近くのレッドバロン都筑へGO。

在庫もあったため、とんとん拍子にエクストリームレッドの車両が我が家へとやってきたのでした。

Honda XR100モタードの広報写真

●2005年当時、ホンダ「XR100モタード」の税抜き価格は29万円。消費税が5%の時代でしたから税込み価格だと30万4500円。99㏄空冷4スト単気筒OHC2バルブエンジンは最高出力6.5馬力・最大トルク0.67kgmを発揮。前後ディスクブレーキを装備して強力な制動力も実現しています

 

車両重量たったの86kg! 

自分の体重より軽いのですから取りまわしどころの騒ぎではありません。

ひょいっと後輪を持ち上げて、その場でクルクル360度回転(←元に戻っている)も楽勝。

秒の単位でスクランブル発進ができるため、家族サービスの合間、ちょっとでも自由になる時間があれば自宅の周囲を探索するようになりました。

XR100モタードを持ち上げる小川

●装備重量100数kgのオッサンがちょいと気合いを入れればヒョイッと空中浮遊してしまう「XR100モタード」。公道で合法快感フルスロットル走行ができることも最高です

 

いつも前を通りがかるのだけれど行ったことのない、でも何だかとても気になる路地というのは本当に多いもので、まずはそれらを片っ端から踏破をスタート。

自宅からほんの数キロ、いや数百メートルしか離れていないにも関わらず、まったく知らなかった新鮮な景色へ数多く出会えることに、逆に驚かされたというのが正直なところです。

路地の坂道へ向かうXR100モタード

●気にはなっても「GSF1200S」では絶対に分け入りたくない小さく狭い脇道。「XR100モタード」なら何の不安もなく全集中で猪突猛進していけます

 

悪友に「横浜の山岳地帯」と揶揄される地域に住んでいるため、周囲には小高い山が星の数。ほとんどは住宅街になっているのですけれども、さらに踏み込んでいくと舗装も途切れるような細い上り坂が現れます。

そんなときも軽量コンパクトな原付二種モデルならば躊躇なく突撃していけますし、たとえその先が行き止まりだったとしてもクルッと反転、簡単に引き返すことができるのです。

竹林の広がるとっておきの場所

●山の上、突然開けた場所があり周囲を竹林が囲んでいる秘密のスポット。いろいろ煮詰まったときにはすぐに向かい、しばらくボーッとしています

バイクライフが大変化!! 劇的ビフォーアフター

そして、いい意味で軽薄短小な原付二種生活が身に染みわたってきたとき、満を持してGSF1200Sを引っ張り出してみれば……なんということでしょう! 

えも言われぬ重厚感、頭が置いていかれる加速力、周囲を見渡せる高い視点……。

GSFにだけ乗っていた時期には【当たり前】としか感じていなかった全てが、再び色鮮やかで深い興奮とともに体験できるではありませんか。

港北PAで休むGSF1200S

●ハイウェイでの移動なら、当然ですが「GSF1200S」の独壇場。意のままに高速の流れをリードできる気持ちよさは、また格別です!

 

ビッグバイクならではの愉悦を十分に堪能したあと、またXRにまたがれば「やっぱり軽さは絶対の正義だよなぁ」というあられもない感想が口をついて出てきます(笑)。

かくして、せんべいとお茶が織りなす無限ループのような、ハッピーバイクライフを現在に至るまで満喫中

冷静になって考えてみれば、今や「XR100モタード」がメインマシンで、「GSF1200S」がサブマシンと言えなくもない(笑)

別にそれで何もおかしくありません

メインとサブの定義なんて自分が勝手に決めていいのです。

小排気量だからサブ、という固定観念すら燃えないゴミの日に捨ててしまいましょう。

なお、私の場合は大と小の組み合わせでしたが、たとえ排気量に大差はなくても性格が大きく異なる車両がサブマシン、というパターンだって大いにアリではないでしょうか。

対極の存在がお互いを引き立てあう

例えばピュアスーパースポーツがメインなら、アドベンチャーやクルーザーをサブに。

安楽なオートマチックモデルとシャキシャキMT車、とか……。

さらには安心快適な新型車を持っていたら、手の掛かる旧車をもう1台……など、お互いがかけ離れた存在であればあるほど、乗り換えたときの【香ばしさ】が増すような気がいたします。

組み合わせは無限大だとも言えますね。

さぁアナタも次の休みの日は最適なサブマシンを求めて、国内外のニューモデルはもちろん、部品供給の心配がいらない膨大な数の優良中古車を取りそろえている、お近くのレッドバロンへ足を運んでみませんか? 

 

バイクへの 恋はダイナマイト! ですよ。

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