見逃せないアメリカンバイク特集号


 こんにちは、青木タカオです。レッドバロンが発行しているフリーマガジン『R★B』(アール・ビー)の最新号はもう入手しましたか?

 オールカラーで36ページ、携帯しやすいA5サイズ(W148xH210mm)、季刊(3・6・9・12月の年4回)ペースで発行されています。詳しくは 菅生雅文さんの記事 を見ればよくわかりますが、今回の『R★B』(vol.51)はハーレー専門誌『WITH HARLEY(ウィズハーレー)』の編集長を務めさせていただいておりますボクには、いつもに増して見応えのあるものです。

 表紙にはファンのハートを鷲づかみにする制作陣のこだわりを感じさせるハーレー、そしてどんな特集が組まれているか一目でわかるキャッチコピーは「アメリカンバイクの世界へようこそ!!」とあるではありませんか!

「おぉ〜、面白そう!」と興奮しつつページをめくれば、アメリカンタイプのバイクを愛車に選んだレッドバロンユーザー9名が紹介されていて、じつに興味深く面白いっ!!

『R★B』vol.51
 FLTR ROAD GLIDE(ロードグライド)やFLHR ROAD KING(ロードキング)に乗る素敵なオーナーたちが登場し、さらに「オススメ! アメリカン型録(カタログ)」と題して、新旧さまざまなハーレーが誌面で紹介されているので、中古車購入の際にはとても参考になるでしょう。

究極のカスタムが表紙に!


『R★B』vol.51
 そしてボクが舌を巻くのは、なんたって表紙です。峰不二子に憧れているという山の渚さんが素敵なのは言うまでもありませんが、カバーを飾るハーレーがマニア垂涎。『CVO FXSE プロストリート ブレイクアウト』というレアモデルなのです。

 CVOは「Custom Vehicle Operation」の略で、ハーレーダビッドソンの純正パーツ&アクセサリーをふんだんに用いて組み上げた最高峰モデルであることを意味します。新車時からメーカー自らがフルカスタムしたシリーズで、ペイントもCVOでしか採用されない特別な塗装で仕上げられています。

短命だった異端モデル 

CVO Pro Street Breakout 画像提供:ハーレーダビッドソンジャパン

CVO Pro Street Breakout 画像提供:ハーレーダビッドソンジャパン

 注目するべきポイントはいくつかあります。まずハーレーではお馴染みの空冷45度Vツインエンジンですが、エルボー型と言いましょうかキノコのように突き出たハイフローエアフィルターがセットされ、排気量は当時最大の110キュービックインチ=1801ccと超弩級なのです。

 Screamin’ Eagle(スクリーミンイーグル)とブランド化されるレース由来のエンジンキットでスケールアップされたエンジンは、ボア101.6×ストローク111.1mmで最大トルク126Nm/3498rpmを発揮します。

 現行パワーユニット「ミルウォーキーエイト」の1つ世代が前の「ツインカム」と呼ばれるエンジンで、その名の通りカムを2本持ちます。

 しかしながらDOHC=ダブルオーバーヘッドバルブではなく、プッシュロッドを持つオーソドクスなOHV。オーバーヘッドではなく、腰下にカムシャフトを2本備えています。

 ツインカムエンジンは1999年から2017年まで長きに渡って採用されたエンジンですから、それ自体は珍しくはありません。いま中古車を買うなら、価格的にも狙い目と言えるでしょう。

CVO Pro Street Breakout 画像提供:ハーレーダビッドソンジャパン

 ただし『CVO FXSE プロストリート ブレイクアウト』の心臓部「ツインカム110/B」はCVOやSシリーズと呼ばれる上級モデルにのみ積まれていたので、やはり限られてきます。

「ツインカム110B」の“B”は振動対策のためのカウンターバランサーを意味し、エンジンをフレームにリジッドマウントするソフテイル系にのみ搭載されていたパワーユニットを示します。

装備も車体色も珍しい

CVO Pro Street Breakout 画像提供:ハーレーダビッドソンジャパン

『CVO FXSE プロストリート ブレイクアウト』は、ハーレーでは珍しく倒立フォークが装着されています。今でこそ、スピードクルーザーやハイパフォーマンスバガーなどと呼ばれるハーレーのスポーティ路線のモデルに倒立フォークは採用されれるものの、当時はまだ少数派で、しかも35度にまでレイク角を寝かせているのは稀です。

 ロー&ロングの流麗な車体に、リヤは240mmの極太タイヤを履く。スピードスクリーンと呼ばれるビキニカウルも標準装備。車体色は「スターファイヤーブラック/スコーチドアップル」で、これまた数が少ない。

 もちろん誌面に登場するのは表紙だけでなく、ページをめくっていくと再び山の渚さんとのショットを見ることができます。これはまだ見ていない人のために、ココでは紹介せずにお楽しみにとっておきましょう。

 いかがでしょうか、『CVO FXSE プロストリート ブレイクアウト』が載っているフリーマガジン『R★B』をまだ手にしていない人は、じっくり手にとって見たくなったのではないでしょうか。ぜひレッドバロン各店でお気軽にゲットしてください!

 他にも一部の自動車教習所、大学・専門学校、自衛隊関連施設、バイク用品店、道の駅にも置いてありますので、見つけたらもらっておくべきですよ!!

 今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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