2025年の夏は暑かった!! 今回、長瀞での取材は「夏のキャンプ」3部作として考えていた。で、最後は「サガヤマ流キャンプのすすめ」企画を予定していたのだが、あまりにも暑すぎて、とてもじゃないが(真夏の)キャンプはおすすめできない……。というわけで、最後の企画は秋にやろうと思っていたのだが、今年、秋あったっけ?? ついこの前まで暑かったのに、いつの間にかめちゃくちゃ寒い!! 冬になってるやんけー!
というわけで今さらですが、今回は「ズボラなキャンプツーリングのススメ」です!
キャンプツーリングでは積めるギアが限られる!!

キャンプといえば「自然のなかでゆったりと非日常を味わえる」というのが、多くの人がまず魅力を覚えるポイントだろう。実際、僕も普通の旅行やツーリングとは違った非日常感にハマった1人である。
しかし、テントやシュラフ、マットにバーナーなど、どうしても一般的なツーリングに比べて荷物は多くなってしまう。
そこで重要なのが、荷物の積み方である。
クルマのように無尽蔵に荷物を持っていけないのがバイクによるキャンプツーリングの弱点、、、いや、むしろメリット? 限られた積載スペースにいかにしてキャンプギアを積み込むかが、(たぶん)キャンプツーリングの醍醐味なのである。

僕が愛用しているのは『ENDURISTAN』の「防水ブリザードサドルバッグ」。オフロードバイクにぴったりなタフな見た目がお気に入りで、十分な容量と車体にピッタリ寄り添う密着性もポイント。
キャンプだけでなく、1泊以上のツーリングの際は必ず使用している。
ちなみにキャンプ時は、どこに何を入れるかはだいたい決めている。そうしないと、大量にある荷物の何がどこにあるかがまったくわからなくなってしまうからだ。

ちなみに僕の場合、サドルバッグ右側は車載工具やランタン、サンダルなど、多少汚れてもいい物を入れている。

対して左側は、クッカーやカトラリー、洗顔セット、着替え(アライのヘルメット袋)といった、土などで汚したくないもの。
この棲み分けのおかげで、サドルバッグ内側は左右で砂汚れの度合いがかなり違う(笑)。細かいけれど、快適にバッグを使い続けるには重要なポイントだと言えるだろう。

最近は優秀なシートバッグがたくさん発売されているが、僕はあえて防水ボストンバッグを使用。リアキャリアにバッグを載せてゴムロープで縛る! これが昔から変わらない僕のこだわり。
正直、面倒くさいと思うことも多いのだが、「流浪の旅」感が出て、僕はこのスタイルによるロングツーリングが大好きなのだ。

で、ボストンバッグに入れているのはテントやコット、焚き火台など。重心が高くなるので、本当はサドルバッグに入れたい物もあるのだが限りがあるので、こればっかりは仕方がない……。

というわけで、こちらが荷物満載のXR Baja。
ね! 旅感が出てて、なんだかとってもかっこいいでしょ?(笑)
……ところが、である!
キャンプツーリングに慣れた人のなかには、僕の荷物を見て思うことがあるかもしれない。
そう、「なんだか荷物、少なくない?」と。

はい、はっきり言って少ないです。というか、減らしています。
多くの人にとって、「自然のなかにいられる」ということがキャンプの最大の魅力だろう。そしてその次が、「キャンプにはいろいろな専用ギアがある」ということである(異論は認めません・笑)。
実際、アウトドア専門店に行けば、じつにさまざまなギアが溢れている。そして、そのどれもがタフなデザインと高い機能性を備えていて、じつに所有欲をそそられるものばかりである。そうして、多くのライダーはキャンプにハマっているのか、キャンプギアにハマっているのかわからない……まさに「沼」に突入していくわけなのだ。
しかし、その後に訪れるのが「キャンプ疲れ」である(笑)。
年に数回しか使わないギアに溢れた部屋や物置……最初は嬉しいのだが、ある日突然「邪魔だなぁ」と思ってしまう。行く前は楽しかったけど、帰った後の片付けも面倒くさい。いや、そのうち準備すら面倒くさくなってくる……。
もちろん全ての人がそんなわけはないのだが、そうしてキャンプやキャンプツーリングへの熱が冷めていく人は意外と多いのだ(筆者調べ)。
なぜそうなるのか? 結局、肩に力を入れすぎているのだろう。
そうならないために、キャンプとはゆる〜く付き合うのが吉! そこで僕が最近やっているのが「ズボラキャンプ」である。
キャンプ場のレンタルを活用
今どきのキャンプ場はおしゃれだし、綺麗だし、いろいろな物が揃っている。たいてい受付は売店も兼ねていて、さらにギアのレンタルも充実している。

今回、取材で伺った『フォレストサンズ長瀞』もご覧の通り。チェアやバーナーの他、トースターや炊飯器、湯沸かし器なんかもレンタルできる。なかには「電気機器なんて邪道だ!」と思う人もいるだろうが、楽しく過ごせればいいんだから、これでいいのだと僕は思う。
そう、せっかくの休日を使ったキャンプなんだから……肩の力を抜いて楽しもうよ!

ちなみに『フォレストサンズ長瀞』ではコインランドリーを併設。連泊する際は洗濯機の活用で、荷物を減らすことができる。

BBQ広場を使えば、バーナーなども不要。後片付けも楽チンだ。
たしかに焚き火はキャンプの醍醐味のひとつだが、後片付けが大変なので、最近の僕はやらないことも多い。今回も焚き火台は持っていったが、使わなかった。
「●●だから△△しなければいけない」……なんて風に思考が固まっちゃうと、本当に楽しくてやっているのか、義務でやっているのかが分からなくなる。思い切って「やらない」という選択肢も、キャンプ(だけでなく遊び全般)を本当の意味で楽しむうえでも必要なことなのだ。(なんか偉そうですみません・笑)

で、最近はもうテントすら面倒くさく感じることもあり、そんな時はコテージを予約! ベランダでBBQをやるだけでも十分にアウトドアを楽しめるし、テントよりも断然熟睡できる。寒さも凌げるので、これからの季節にはよりオススメだ。
こうして僕はどんどんズボラにキャンプを楽しむようになっている。
料理だってズボラ♪
そして最近は「ついにここまで来たか」と我ながら呆れている、だけど満足しているのが料理だ。

キャンプに凝り始めたころは、料理にもこだわっていた。ただ肉を焼くだけでなく、夜は酒のお供にアヒージョを作ったり、朝はホットサンドを作ったり……。
だけど最近のスーパーでは、あとは焼くだけとか、ボイルするだけといった『時短食材』がたくさん並んでいる。これを利用しない手はないではないか!

というわけで、今回も串打ちされた焼き鳥をガスバーナーで焼く! 炭火ではないのが、ズボラポイントだ♪

おしゃれなガーリックシュリンプもご覧の通り。調味料も不要だ。

余った砂肝をIN。こうすればスーパーの出来合いからオリジナル料理に大変身!

美味しそうに見えるけど、実際に美味かった(笑)。手軽で満足度大! しかも外で食べるから美味さ倍増。
もともとワンパックなので、ゴミが少ないのもポイントと言えよう。

パンに載せれば、めちゃくちゃオシャレなキャンプ料理になってしまった!

夜食はカップラーメン。これで十分……いや、これがいい! 外で食べる(しかも夜中の)カップラーメンは最高にうまいので、未体験の人は是非♪

世の中ミニマリストが流行っているけど、キャンプもミニマルに楽しむことで、無理せず長く楽しめる(はず)。
「キャンプはしたいけど、なんか面倒なんだよなー」と思っている人は、ぜひ参考にしてみてほしい!

