1日で1万人を集める熱きカスタムショー!

 みなさん、こんにちは青木タカオです。先日はポートメッセなごや(愛知県名古屋市港区金城ふ頭)にておこなわれた「JOINTS CUSTOM BIKE SHOW(ジョインツカスタムバイクショー)2024」に行ってきました。

ハンドシフト&フットクラッチで操作する「VIDA MOTORCYCLE/ヴィダモーターサイクル」(福岡県遠賀郡)のアーリーショベル。JOINTS CUSTOM BIKE SHOW(ジョインツカスタムバイクショー)2024

▲ハンドシフト&フットクラッチで操作する「VIDA MOTORCYCLE/ヴィダモーターサイクル」(福岡県遠賀郡)のアーリーショベル。

 その名の通り「カスタムバイクショー」であり、展示される車両のメーカーやジャンル、年式はさまざまですが、モーターサイクルショーのようなメーカーによる最新モデルの展示ではなく、ビルダーさんたちによる唯一無二、ワンオフの“カスタム”が主役となります。

 ジョインツカスタムバイクショーは2007年に始まって以来、着実に規模を拡大し、熱きファンらに支持されてきています。コアなファンが集まることでも知られ、開催は4月14日(日)の1日だけであるにも関わらず、来場者数は1万人と、今回もまた大盛況でした。

最新カスタムも見ることができる

フォレストウイング(愛知県名古屋市)が展示したハーレー「ローライダーST」のカスタム。ジョインツカスタムバイクショーには、新旧さまざまなモデルが集まる。JOINTS CUSTOM BIKE SHOW(ジョインツカスタムバイクショー)2024

▲フォレストウイングが展示したハーレー「ローライダーST」のカスタム。写真左はオーナーの添田さん。ジョインツカスタムバイクショーには、新旧さまざまなモデルが集まる。

 現行モデルや高年式の機種をベースにしたカスタムをフィーチャーしたエリア「JOINTS NEXT」もあり、見応えタップリ。「Forest Wing/フォレストウィング」(愛知県名古屋市)のブースには、ハーレーの最新人気モデル『LOWRIDER ST』が置かれ、見事なまでのフルペイントに来場者らが足を止めて見入ります。

 バイザー付きのオフロードヘルメットもフルペイントされています。ミルウォーキーエイト117エンジンと倒立フォーク装備のパフォーマンスクルーザーでスポーツライディングし、「シャークエナジードリンク」で美味しくすっきりとエネルギー補給というストーリーをブース内で演出しています。なるほどナットク、いいですね!

ようこそコアなカスタムワールドへ

サビサビのチョッパーですが、近づいてみると意外なことがわかりました。モーターサイクルパンデミックの1952年式パンヘッドです。JOINTS CUSTOM BIKE SHOW(ジョインツカスタムバイクショー)2024

▲サビサビのチョッパーですが、近づいてみると意外なことがわかりました。モーターサイクルパンデミックの1952年式パンヘッドです。

 そして、普段ではなかなか見ることのできないハードコアな世界も目の当たりにできます。たとえば、「Motor Cycle PANDEMIC/モーターサイクルパンデミック」(千葉県旭市)が手掛けたチョッパー。リヤサスペンションのないリジッドフレームに積まれるVツインエンジンは、1952年式の「パンヘッド」です。

 ハーレーダビッドソン初のOHVエンジンとして、1936年に登場した「ナックルヘッド」に続いて1948年にデビュー。1966年の「ショベルヘッド」へバトンを渡すまで生産されたハーレーOHVエンジンの第2世代です。


 70年以上もの時を経て、外装もエンジンもサビサビではありませんか。「いい風合いだなぁ〜」と間近でじっくり眺めていると、「NEW PAINT on this Vehicle !」のボードが掲げられています。

「この車両、ペイントしたばかりですって!?」

 ボクは思わず、展示ブースにいらっしゃったMCパンデミック代表の嶋田純也さんに「なにかの間違いでは!?」と聞いてみました。

 すると、「これぞ“エイジング塗装”の世界です!」と、教えてくれます。コアでハードな“沼”の気配がしてなりません。

これぞエイジング塗装!!

 巧みな塗装技術により、ニューペイントであるにもかかわらず、当時からそのまま見た目や風合いを忠実に再現してみせるというのが“エイジング加工/塗装”。意図的に傷をつけたり塗料を剥がしたり、長年使われていたような風合いに仕上げるテクニックは、小物や衣類をはじめ、乗り物から建造物までさまざまなジャンルで注目され、技術が高められています。


 嶋田さんによると、ホンモノのサビやキズを活かしつつ、エイジング塗装が車体全体に施され、見た目だけでなく触った感触もまた味わい深いと教えてくれます。

 こうしたイベントでは、ボクのように「サビサビの旧いバイクだぁ、カッコイイなぁ」で、その高い技術が見逃されがちなので、あえて「NEW PAINT」のボードで知らせてくれているというわけです。

 興味を持った人は、実際に触ってもOK。ボクも“なでなで”させていただきましたが、クラックであったりサビの触り心地はリアルそのもので、恐るべし“エイジング塗装”であり、奥の深い世界だと舌を巻くばかりでした。

もちろんピカピカもいいっ!!

スプリンガーフォークをセットしたパンヘッドチョッパーは、「ENDO AUTO SERVICE/遠藤自動車サービス」(群馬県太田市)によるもの。OINTS CUSTOM BIKE SHOW(ジョインツカスタムバイクショー)2024

▲スプリンガーフォークをセットしたパンヘッドチョッパーは、「ENDO AUTO SERVICE/遠藤自動車サービス」(群馬県太田市)によるもの。

 もちろん、同じ時代のパンヘッドエンジンを積むチョッパーであっても、汚れやキズなどひとつもないピカピカのコンディションに仕上げるカスタムもあり、こうした車両もまた美しく、魅了されてやみません! パンヘッドを積むリジッドフレームに、スプリンガーフォークのフロントエンドはファン垂涎ものです!!

モーターサイクル・グッディーズの1948年FLHパンヘッド。JOINTS CUSTOM BIKE SHOW(ジョインツカスタムバイクショー)2024

▲モーターサイクル・グッディーズの1948年FLHパンヘッド。

 上の写真は1948年のFLHをベースにした「MOTOR CYCLE GOODIES/モーターサイクル・グッディーズ」(埼玉県児玉郡)のパンヘッド・チョッパーです。

モーターサイクル・グッディーズの1948年FLHパンヘッド。JOINTS CUSTOM BIKE SHOW(ジョインツカスタムバイクショー)2024
 外装のみならず、フレームやオイルタンクも手の込んだペイントで仕上げられ、目を見張ります。こちらもまた、アートな世界観ではありませんか。

独占動画インタビューもあるぞ

 いかがでしょうか、ちょっぴりマニアックなカスタムの世界。今回はここまでとさせていただきますが、最後にMCパンデミック代表の嶋田純也さんをジョインツ2024の会場にてインタビューしましたので、ぜひ動画にてご覧ください!

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