スクーターなどのインナーカウルに使われていることの多い未塗装の樹脂パーツ。

新車の頃は見栄えが良いのですが、長い期間、太陽光や風雨に晒されることで、艶がなくなり、だんだん表面が白く粉っぽくなってきて、何だがみすぼらしくなってしまいます。

樹脂パーツなどの黒色の部品が白くまだらになってしまうと車体全体がなんだかボロに見えてきてしまうのが悲しいところ。しっかりと「黒く」見せることでバイク見栄えが格段に良くなります。

一度未塗装の黒樹脂パーツが白くなってしまうと、洗車などで復活させることはできないですし、ワックスなどを上から塗り重ねても、あまり効果はありません。

実は専用のケミカルを使うと復活させることができます。

未塗装樹脂専用のスプレーケミカル

YAMALUBEの「スーパープラスチック光沢復活剤」は、未塗装樹脂専用の保護・つや出しケミカル。

500mlで価格は2,145円(税込)。

使いやすいスプレータイプで、さらに2WAYノズル式なので、大きなパーツから小さなものまで狙ったところに噴射できます。

これで白ボケ樹脂を美しくできますし、しかも劣化予防もできるのです。

30年前の原付スクーターに施工してみた

ここでは、原付スクーターの樹脂部分に「スーパープラスチック光沢復活剤」を使ってみることにしました。実験台はディオXRバハ。スーパーディオ系のオフ車ルックのかわいいバイクです。近所のお使い用の足バイクなのでガレージ保管ではなく、マンションの軒先で風雨にさらされ、黒い樹脂パーツは白くなっています。

まずは施工部分の汚れを洗い流しておきます。スプレーボトルに入れた水で流しました。汚れがひどい場合はしっかり洗剤を使って洗いましょう。

スーパープラスチック光沢復活剤のスプレー缶をしっかり振ってから、未塗装樹脂部分になるべく均一にスプレーします。

むらなく均一に吹けたらそのまま放置すれば良いのですが、一回でスプレーするのはなかなか難しいので、ウエスで軽く塗り伸ばして均一にしておきます。

そのまま乾燥放置すればOKです。液剤が多すぎた場合は乾いたウェスで拭いておきましょう。

作業後と比べると白っぽかった樹脂が黒さを取り戻しているのが分かります。

度を超えた劣化樹脂はひと皮剥くことでさらに美しく!

著しく劣化した樹脂の場合、ケミカルだけでは如何ともし難い場面があるかもしれません。そんな場合は、樹脂の表面をひと皮剥くことで新しいきれいな面が出てくることもあります。

これは友人のアドレスV100のパーツで、かなり白濁しています。今回は作業性を優先して、取り外した状態になっていますが、車体に装着したままでも全く問題ありません。いつも停めている自宅の駐輪場で作業できると思います。

ほぼ30年屋外保管で洗車無しの状態なので、劣化が著しくひどい状態です。

このままでは高性能ケミカルの効果もガタ落ちしてしまうので、白い部分を磨いて削り落としてしまいます。

使用するのは百均で手に入るキッチン用品のボンスターです。

柔らかい金属タワシですが、これが未塗装樹脂の磨きに最適でした。
※ボンスターで磨くと細かな傷が入りますので、実際に磨く際は目立たない箇所で試し磨きをしてみてください。
※塗装面を磨くと一発で表面に傷が入りますので塗装面には絶対に使わないようにしてください!

未塗装樹脂表面には細かなシボ(凹凸)が入っていることが多いですが、そのままボンスターで磨いていきます。

すると汚れと一緒に白ボケた樹脂表面が削り落とされていきます。

軽い力で擦るだけでOKです。かなり削りカスが出ますので、作業後は掃除と洗車が必要です。

白ボケて劣化した部分があらかた削り落とせたら仕上げに樹脂用ケミカルを使いました。

すこし怪しいぐらい黒光りしていますが、軽く拭き上げて数日経てば落ち着いたツヤ感となります。※施工直後はステップボードなどが滑りやすくなるので注意しましょう。

樹脂を削りますので傷が入ってしまうのは致し方ないですが、白くなってしまっているよりは確実に綺麗にすることができます。

劣化具合にもよりますが、ケミカルだけではどうしようもないレベルの劣化には、ボンスターによる研磨作戦を試してみてはいかがでしょうか。

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