CT125ハンターカブのカスタムネタの中でこれは特にお勧めしたいカスタムです。CT125は税込44万円と原付二種カテゴリーの中でかなり高価な車種です。C125からCT125用に最適化されたフレームやエンジン、さらにCT110に寄せた外観などかなり手の込んだ一台です。ただこまごまとしたパーツは必要最低限の品質となっております。特に注目したいのがドライブチェーン。残念なことにクリップ式でノンシールチェーンです。カブ系では当たり前のグレードですが、44万円もするのに! というのがオーナーの本音です。
クリップ式はともかくノンシールチェーンはお手入れが大変。というのもシールがないのでグリスが封入されておらず、1、2回の雨天走行や林道走行でグリスが落ち、さらに砂やほこり、ゴミで動きが渋くなります。伸びも早いので寿命も短いのが難点。
そこでまだ走行300km未満ですが、高性能なシールチェーンに交換することにしました。
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用意したチェーンは「EKチェーン 428SR-X2 118L」
用意したチェーンはこれです。
株式会社 江沼チヱン製作所
EKチェーン 428SR-X2 108L
数値の大まかな説明をしますと【428】がチェーンの一コマの大きさ、【108L】がリンク数です。CT125ならば、他のチェーンメーカーやグレードであっても428サイズの108リンクでバイク用チェーンを選べば装着可能です。ただしスプロケットサイズを変更するとリンク数が変わってきますのでご注意ください。(筆者のCT125のスプロケット丁数は純正のままです。)
プレートとプレートの間に、低フリクションで長寿命の「QXリング」が採用されグリスが保持されています。プレートは薄く、くびれが小さくなり、さらに肉抜きされ軽量化されています。ちなみに上記の写真は新品ですが品質保持のためにグリスまみれとなっています。プレートとプレートの隙間の白いものがグリスです。
使用工具
このチェーンはクリップ式なので、プライヤーさえあれば交換は可能です。ただし駆動系パーツの交換作業ですので最大限の注意を払って交換作業に挑んでください。上と真ん中がプライヤーです。自分は上のクニペックス製のプライヤーを多用します。一番下のニッパーは後ほど使うタイラップを切断するときに使用しました。
注意ポイント
万が一走行中にチェーンが外れたり、外れたためにおこるクランクケースの破損、後続車への影響もあります。不慣れな方や自信のない方はお店での交換をおすすめします。
クリップ式シールチェーンの交換方法
純正チェーンはクリップ式で無機質な黒色。シール式ではないのでフリクションが多く、グリスが切れやすいのが難点です。メッキも施されていないので洗浄、給油メンテを怠るとすぐに赤く錆びてしまいます。
クリップを外す
プライヤーでクリップを外します。しっかりクリップをくわえられるクニペックス製のプライヤーが使いやすい。クリップを外すとチェーンを分割できます。
新旧チェーンを連結
古いチェーンをいきなり取り外すのは作業効率からみてNGです。古いチェーンと新しいチェーンを細いタイラップで繋ぎます。ホイールをまわし、くるりとチェーンを入れ替えます(詳しくはページ下の動画でご確認ください)。スプロケットとチェーンで手を挟まないように注意してください。当然ですが作業中のエンジン始動は絶対NGです。
グリス塗布&Oリング装着
新品チェーンにはチェーンをつなぐためのリンクとプレートがついてきます。付属のグリスを塗り、Oリングをピンに装着します。
新品チェーンをつなげます。少しだけチェーンの張りを緩めておくと、つなげやすく作業効率があがります。
新チェーン連結
Oリングをピンに通し、その上からぎゅっとプレートを装着します。
新チェーンのクリップ装着
クリップの向きに注意してください。チェーンが前進する方向にクリップの丸い方を向け装着します。クリップをピン外側の溝に引っかかるようにし、プライヤーで装着します。
その後チェーンのたるみをチェックし、規定値に調整することをお忘れなく。
不安を感じたら
作業はこれで終了ですが、ここまで読んで少しでも不安があるようでしたら、お店に頼まれた方がよろしいかと。走行に必要な重要なパーツなので。
あとクリップ式のチェーン交換なのでお店での交換工賃もそこまでは高くありませんし、プロの技のおかげで安心してバイクを楽しむこともできますしね。
(ちなみに参考までにクニペックスのプライヤーは3000円ほどします)
装着完成
性能アップはもちろんですが、ゴールドチェーンになることでカスタム度がアップします。おしゃれは足元から、とよく言いますしね。フリクションロスの低減や軽量化による性能アップに関してですが、走行中よりも、押し歩きしている時の方が具体的に体感できます。とにかく軽くなります。
交換して一番よかったなと実感したのはロングツーリングのときでした。一週間ほど九州をツーリングし、その間に雨に数度降られましたがシールチェーンのおかげで動きが渋くなることも、トラブルが起こることもありませんでした。
ただいま交換後2000kmですが、偏摩耗も偏った伸びもなく、安心してツーリングを楽しむことができています。
CT125オーナーの方、シールチェーンへの交換、お勧めです。