通勤や通学など日常の脚として便利な原付&原付二種スクーター。毎日乗るという人も多いだけに、故障や整備不良は避けたいところです。
乗る前には運行前点検を必ず実施し、灯火類を確認しておきましょう。
ヘッドライトバルブは走行距離が伸びてくると、やがてフィラメントが切れて点かなくなります。
ロービームのみが切れた場合、ハイビームにして応急的に走ることはできますが、対向車や前走車の迷惑になり、トラブルとなる恐れもあるので早急に交換しましょう。
ただ、スクーターのヘッドライトはカウリングで覆われているため、バルブ交換がやや手間です。
ここでは、スズキのアドレスV125を題材にスクーターのヘッドライトバルブ交換手順をご紹介します。
ハンドルのカウルにヘッドライトがマウントされているタイプのスクーターは、おおむね同様の手順なので、他機種の参考にもなれば幸いです。
ヘッドライトなどの灯火類は、重要な保安部品です。以下の作業工程を読んで「自分には無理そう」「不安だなー」と思われる方は、プロのサービスマンに作業を依頼しましょう。
Contents
アドレスV125のヘッドライトバルブ交換手順
両側のミラーを外す
左右のミラーがカウルを貫通して装着されているので、まずはミラーを取り外します。
ミラーを外すには14mmのオープンエンドスパナが必要。
両側ともに外します。
前側のビスを外す
カウル前方下側のビスを外します。左に見えるボルトは光軸調整用なので触らないように注意してください。
プラスドライバーを使用します。
外したプラスビスを落とすとフロントカウル内に入ってしまい、探し出すのに苦労します。マグネットなどを使用して落とさないように注意します。
後ろ側ビスを2個外す
ヘッドライトカウル後ろ側には3個のビスがありますが、外すのは左右の2個です。
左右のハンドルスイッチ下のビスをプラスドライバーで外します。
カウルを外す
左右のミラーと正面の1本、裏側の2本のビスを外せばヘッドライトカウルを取り外すことができますが、カウルには固定用の爪があります。
できるだけ避けたいのが爪の折損。製造から時間が経過した樹脂は弾力がなくなり折れやすくなっているので注意して作業します。
カウルの上部左右に爪があるので、樹脂製のリムーバー(ヘラのような工具)を差し入れて外します。
ヘッドライトカウルを前方に引っ張るように外します。
ヘッドライトの配線カプラーを解除します。
電球を外す
ヘッドライトバルブはカウル側にマウントされているので、ソケットを押し込みながら左に回して外します。
ソケットを外すとバルブが現れます。
バルブを左回転させながら外します。ハロゲンバルブなので、ガラス面を手で触らないように注意しましょう。新しいバルブは逆の手順で組み付ければOKです。
メーターのワーニングランプや照明が点かない時も
メーターの照明が切れていたり、ワーニングランプが点かないのをそのままにしてしまっている人もいるかもしれません。
ただ、車体の異常を知らせるワーニングランプや夜間に速度が判別できないのは非常に危険なので、速やかに交換しましょう。
アドレスV125の場合、ヘッドライトのカウルを外せばメーター球を交換できます。
ソケットはゴム製で、メーターの裏から差し込んであるだけなので、指で引き抜けます。
電球はウェッジ球なので、交換時は引き抜けばOKです。
自分で作業できれば速やかなバルブ交換が可能!
冒頭でも述べましたが、スクーターはカウルに覆われているので、どんな作業でも手間がかかる傾向があります。
ただ、アドレスV125の場合は外すネジの数が少なく、特殊な工具も必要ありません。手順を追って作業すれば失敗することは無いと思います。
ヘッドライトの球切れはいつ起こるかわからないので、予備のバルブを常備しておくのもおすすめです。
愛車のメンテナンスは楽しいものです。今回のようなバルブ交換も自分でやればさらに愛着が湧いてきます。
ただし、作業に不安を覚えたらプロのサービスマンに依頼しましょう。運輸局認証工場を備えていて、国家整備士資格を有するサービスマンのいるお店が安心ですよ!