余裕のトルクを発揮する125cc横型エンジンとクラシックかつヘビーデューティなスタイリングのCT125・ハンターカブは、昨今のキャンプ&アウトドアブームの追い風もあって、近年まれに見るヒットモデルとなりました。

スーパーカブ愛好家の中には、東京から石川県の千里浜までの500km近くを1日で走る強行軍のロングツーリングを楽しむ人もいるとか。同じ横型エンジンのCT125は車格も排気量も大きいので、より余裕を持って長距離を楽しむことができます。

自分は東京を起点に東は千葉、北は茨城、西は山梨周辺まで、おおよそ200km〜350kmほどのツーリングを楽しんでいます(最長は九州の熊本県ですがフェリーを使用しているのでノーカウント)。そんなツーリングの中で、いつも100kmほど走ると気になって仕方ない問題点があります。

それは、お尻を中心としたむず痒い? いや、シクシクとした「痛み」。

CT125仲間の多くも同じ悩みを抱えているようで、イベントで集まるたびに、この「痛み」の話で盛り上がります。

CT125ハンターカブオーナー共通の悩み「お尻の痛み」問題

何もCT125だけに限った話ではないのですが、バイクに長時間乗ると多かれ少なかれ、見舞われてしまうのがお尻の痛み。少し休憩したくらいでは解消できず、楽しいツーリングもお尻の痛みに水を差されてしまいます。

中でも、CT125オーナーは、このお尻の痛みを感じる割合が多いように思います。イベントで出会うカスタム指向の強いオーナーのほとんどは何らかのお尻の痛み対策をしていて、例えば「改善アイテムを使用」する方もいれば、「カスタムシートに交換」、「自分仕様のオリジナルシートに加工」するなど、その工夫は千差万別。

そこで、比較的手軽にお尻の痛みを改善できると評判のアイテムを試してみたので、ご紹介します。

様々な種類の商品が販売されており、幅広いモデルに対応する汎用品もあるので、同じようなお尻の痛みに悩んでいるライダーはぜひ参考にしてください。

医療クッション技術をバイクに応用した尻痛対策アイテム「WILD ASS(ワイルドアス)」

ジャペックスが取り扱っている「WILD ASS(ワイルドアス)」は、空気の入ったエアセルがライダーのお尻を包み込むことでショックを吸収しつつ荷重を分散させます。

ラインナップは、コスパに優れたポリウレタン素材の「ライト」、街乗りにお勧めのポリウレタン+ゲル素材の「エアゲル」、最上級仕様でネオプレーン素材を採用した「クラシック」の3種類。

ここでは最上級クラスの「クラシック」のSPORT(スポーツ)をCT125に装着してみました。

価格は¥23,100(税込)

 

分割された空気室が特徴的な本体。

これを専用のカバーに入れて使用します。

本体後端に設けられているエアバルブから口で空気を注入します。パンパンに入れる必要はなく、ある程度膨らめばOK。バルブは先端がネジになっており手で簡単に開閉できます。

カバーに収納して、同梱のベルトでシートに装着します。CT125だと前側の取り付けベルトが長かったので2重に巻きました。

ベルトは面ファスナーになっているので簡単に脱着できます。

空気を抜いて、自分仕様にセッティング

走り出す前にセッティングをします。お尻の頂点部分(シートに最も強く接する部分)でWILD ASS越しにバイクのシートを感じるまで空気を抜いていきます。

つまり、いつも座っているシートの高さに近いところまで空気を抜きます。こんなに空気を抜いて果たして効果が出るのか不安ですが、WILD ASSはクッション性をアップさせて痛みを防ぐというよりは、お尻全体を包み込んで体重を受け止め、痛みが出ないようにする商品です。

公式ページに記載されている説明を読み、「乗車時は、いつもお尻の頂点の部分(骨の部分)から痛み出してくる」と初めて気づきました。

シートがお尻全体を包んで座り心地が向上します。

それでいてコーナーリング時などにお尻がシートから逃げるような感触はありません。バンク時でもWILD ASSがシートからずれることはなく、体勢が安定するので好印象。

シートの上に載せるタイプなので、見た目にはかなりの変化がありますが、一度使ったら手放せなくなりました!脱着も簡単なので他のバイクにもすぐ転用ができます。もう一台の愛車のハーレースポーツスター1200Lで試してみたたいですね。

ロングセラー「ゲルザブ」を内蔵したカブ用シートカバー

ライダーのための尻痛対策アイテムとしてロングセラー商品となっているプロトの「ゲルザブ」。

ゴムとゲルの性質を併せ持つ特殊柔軟ゴム「エクスジェル」が力を分散させ、お尻の一箇所に集中しがちな負荷を分散します。

これまでのゲルザブはシートの上に載せるタイプや、シートのスポンジ(ウレタン)の中に埋め込んで使用するタイプがラインナップの中心でしたが、新登場した「ゲルザブC」はシートにすっぽりと被せるようになっています。CT125専用品でありませんが、スーパーカブシリーズに装着しやすいように設計されています。

価格は¥10,450(税込)

シートに被せるだけの簡単装着ですが、スマートな見た目も魅力のひとつ。

カラーリングもここで紹介している「タン」の他、「レッド」や「ブラック」もラインナップしており、ドレスアップにも一役買います。

カブシリーズ共通なのが後端を持ち上げるシート構造。この状態で装着します。

シートのフチまで被せたら、巾着のようにドローコードを引っ張って固定します。

専用設計なので余りも出ずにピッタリフィット。

エクスジェルはシート上側全面に入っていて、体重をしっかり受け止めて分散してくれます。

座った瞬間からソフトなフィーリングを実感。丸1日、300kmほどのツーリングで座り続けてみたところ、お尻の痛みや疲労度が明らかに軽減しました。

脱着も簡単ですし、手を出しやすい価格なので、お尻の痛みに悩まされているカブシリーズオーナーの方はぜひ使ってみてはいかがでしょうか?

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