夏のツーリングといえば、暑さ対策が大切になってきます。少々の暑さならば我慢できたとしても、熱中症になってしまったら大変ですから、こまめな水分補給は絶対に必要。コンビニや自販機で冷たい飲み物を買って……とはいえ、林道ツーの場合はコンビニも自販機もありません。じゃあどうする? というのが今回のお話です。
林道にはコンビニも自販機もない
林道ツーリングに出かける際は、あらかじめ飲み物を持参していく必要がありますよね? 林道沿いにはコンビニも自販機もありませんから。で、そろそろ水分補給をしなくちゃ、というタイミングでバイクを停め、ペットボトルやマイボトルのお世話になるのですけれども、けっこうこれが面倒なのです。
林道で水分補給する際には、まずバイクをどこかに停める必要があります(当たり前ですけど)。ところが林道によっては、安全に停められる広場や待機スペースがなかなか見当たらない、なんてことも。
無事に見つかったとしても、今度はバイクを降りて、背中に背負ったザックを降ろし、中からボトルを取り出さなくちゃなりません。ひと口ちょこっと飲むだけだとしても、停める場所を探す、バイクを降りる、ザックを降ろす、中からボトルを出す、飲む、ボトルをザックにしまう、ザックを背負う、バイクにまたがる、という感じで、あーめんどくさい。
ハイドレーションパックを使おう!
なので筆者は、真夏の林道ツーリングに出かける際、ハイドレーションパックを活用しています。
ハイドレーション、あるいはハイドレーションシステムとも呼ばれるハイドレーションパックとは、柔らかい素材でできた水筒に、細くて長い吸引チューブが接続された給水パックのこと。登山やランニングでは、よく使用されている代物。ネットで検索すれば、多くのメーカーから販売されていることが分かります。値段は1000円ぐらいから、高いものなら8000円など、いろいろ。
これをザックの中に固定しておいて、吸引チューブをザックのショルダーハーネスあたりに引き出しておくのです。こうしておけば、ちょっと水が飲みたいな、というとき、なんの面倒もありません。チューブに口をつけて吸えばいいだけ。いちいちバイクを停めなくても、バイクを降りなくても、ザックを降ろさなくてもいい! これは非常にラクで、さらに言えば、こまめに水分を補給することで、疲労も軽減できる。科学的なデータについては知りませんが、実感として、疲れにくくなったと断言できます。
キャンプの水筒がわりにも
筆者はハイドレーションパックを、キャンプ地での水道設備(!?)としても活用。バイクのハンドルに吊るし、吸引チューブをダラリとぶら下げておけば、必要なときに必要な分だけ、水が取り出せます。手の届くところに座っていれば、立たなくてもいい。わざわざ炊事棟まで行く必要もありません。
専用のザックじゃなくても
登山用やランニング用のザックには、ハイドレーションパックを取りつけるための工夫が施されているものも多いです。貴方のザックはどうですか? 筆者が林道ツーリング用に使っているザックにはありませんでした。なので、φ4ミリの細引き(アウトドアでよく使われている、ナイロン製の紐)を縫い付けることに。
ザック内側の背面の、一番上の部分。ここに縫い付けたのです。いい歳をしたオッサンが、お裁縫です。筆者はけっこうお裁縫をするほうで、修繕さえすればまだ使えそう、というものは、自分で直して使います。気に入ったものは、できるだけ長く愛用したいですからね。
はい、完成。縫い付けた細引きを使って、ハイドレーションパックをザック内部に吊るしたところです。これで真夏でも、快適な林道ツーリングが楽しめるようになりました。
なんですが、ちょっと残念な点も。
筆者がアマゾンで買ったハイドレーションパック、安物だったからでしょうか。中に入れた水が、ビニール臭くなってしまうのです。食器用洗剤で内側をしっかり洗ってもダメ。塩水を入れてひと晩ほど放置すれば匂いが取れる、という話を知り、これもやってみたんですが、ダメ。
なので、買い替えることにしました。だけど、ただ買い替えるのもシャクだしな、ということで、ひと工夫することに……。次回はその、ひと工夫のお話。ではまた!