そろそろ春ですね。キャンプツーリングの季節ですよ! てなわけで、キャンプ道具の確認をしていたらメンテナンスが必要なアイテムがちらほら。そこで今回は、高価で高性能なキャンプアイテムの代表、ダウンシュラフを元気にするメンテナンスを紹介します。

ダウンシュラフの性能がダウンw

化学繊維ではなく水鳥の羽毛(ダウン)を詰め込んで、軽くてコンパクトで暖かいのがダウンシュラフの特徴です。もちろん化繊シュラフよりお値段は張りますが一度使うとやめられないアイテムのひとつです。

愛用しているのはモンベルの「ウルトラライト スーパーストレッチ ダウンハガー #2(購入当時3万円ほど)」で20年以上使っているものです。とはいえ、年に1回しか使わないなんてこともあったので、使いすぎて擦り切れるというよりは経年により少しくたびれてきた感じ。
具体的に言うと数年前からシュラフ内部のダウンに片寄りが出ていました。気にしつつもそのまま使っていましたが氷点下のキャンプになったとき「うん? なんかいつもより寒いぞ!」とシュラフがまずいことになっていることを自覚。ダウンが片寄ると保温性が激減するんですね。

業者に出すと高いしセルフメンテすっか!

キャンプツーリングから戻り、ダウンの片寄りを戻すべくリフレッシュしてくれる業者を探したら、けっこうお高い!(5,000~9,000円くらい) 。なら一度自分でやってみるかと挑戦したのですが、見事に失敗しました。その時のやり方はこうです。

①浴槽に衣類洗剤と柔軟剤を入れて手押し洗い
②手押しで優しく絞って日陰で自然乾燥
③失敗! 片寄ったままむしろごわついた(いい匂いしてるけど絶望…)

この時点で、業者に泣きつこうかとも思ったのですが、ここまでひどい状態ならもういいやと割り切ってセルフメンテを続行することに。

ダウンシュラフ洗濯のポイントと必要なもの

ググりました。どうやらポイントは乾燥にあるようです。準備や必要なものはこちら。

【準備・必要なもの】
①ダウン衣料専用洗剤 ※ダウンジャケットなどを洗うためのもの
②タンブラー乾燥機 ※自然乾燥ではダウンの塊をほぐせない
③洗濯ボール ※100均で売ってる

ちなみにダウン衣料専用洗剤って1,000円くらいするので却下。普段使っている衣料用洗剤と柔軟剤で乗り切ることに。なおタンブラー乾燥機にはパワーが求められるとのことで近所のコインランドリーを入念に調べました。
そして、片寄って塊になった羽毛をほぐしていくのに最も重要なものが洗濯ボール(上写真)だと知りました。洗濯歴は数十年、少しは衣類の洗濯に自信があった私ですが、この洗濯ボールとやらは使ったことがありませんでした。

どうやら洗濯槽の中で洗濯物を分散させる、衣類に糸くずやゴミをつきにくくする、洗濯物の絡まりを防ぎシワを防止する、乾燥を早めるなど多大な効果があるようです(マジか!)。

リテイク! あらためてやってみた!

▲洗濯機で洗った後の状態。ダウンの配置状態にムラがあるのがわかりますか? オレンジ部の色が均一ではありません


はい、やり直し!というわけで、すっかりゴワゴワに乾燥した絶望的なダウンシュラフを今度は洗濯機で洗います。浴槽で優しく手押ししてもどうせ片寄りは直らないので、ちゃっちゃと洗濯ボールを投入した洗濯機で洗い直しました。一応「おしゃれ衣類・しわ防止」モードを選択。

洗濯・脱水が終わったシュラフを取り出してみると、見た目も触った感じもまったく変化なし。ダウンの片寄りもごわつきもそのまま。脳裏に不安がよぎりましたがビニール袋に押し込んでいざコインランドリーへ。

ここからが本番! 最も重要な工程の乾燥です。タンブラー乾燥機に濡れたままのシュラフを広げて入れて、その上に洗濯ボールを3つ置きました(上写真)。10分100円の乾燥をまずは40分やってみることに。

タンブラー乾燥機の中ではシュラフがぐるぐると回され、洗濯ボールがあっちゃこっちゃと跳ね回っています。さすが業務用、家庭用のドラム式とはパワーが違いますね。40分後に取り出してみると… おおっ、ごわごわしていない! ふっくらしてる! 
ひとまず順調でしたが足元がまだ少し湿っていたのでさらに乾燥を追加します。シュラフの内側と外側をひっくり返して洗濯ボールを置いて今度は20分でスタート。
20分後に取り出してみると、おおっ、足元まで完全にふっくらしてる! あんなに片寄ってダマになっていた羽毛もいい感じに広がってモコモコふっくらになっています。
こうして見事ダウンシュラフは復活したのでした!めでたしめでたし!

時間と費用はどれくらいかかったの?

業者に出したら送料込みで8,000円くらいでしょうか。もちろんプロの仕事にはかなわないでしょうけど、シュラフが10年は若返ったと思います。で、気になる時間と費用はこんな感じでした。

【作業時間】※移動の時間は除く
自宅の洗濯機(洗濯・脱水)/30分
ランドリー乾燥機(乾燥)/40+20分
計)90分

【費用】※衣料用洗剤と柔軟剤は新規購入せず
洗濯ボール3個/330円
ランドリー乾燥代/400円+200円
計)930円

いかがだったでしょうか。高価なダウンシュラフの洗濯・乾燥について紹介しました。清潔でふっくら、いい香りのするシュラフでレッツキャンピン!

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