春のキャンプシーズンに合わせて長年使っているキャンプ道具をメンテナンスしています。3月からは渓流釣りも解禁するのでホントいろんな道具のメンテや補充に忙しいのですが、第2回はガスランタンです。
灯りが暗い、バルブが完全には閉じない!?
愛用しているのはプリムスの「IP-2245」という超ポピュラーなガスランタンです。20年以上は使っていると思いますが、数年前から徐々に調子が悪くなっていました。
具体的な症状は2つで、上写真のようにガスのバルブを全開にしても暗い! 灯りを消そうと全閉にした後もガスが出続けて光り続けるというもの。
バイクで言うとスロットル開度とエンジン回転数が合っていない、スロットルを閉じてもエンジン回転数が上がりっぱなしという状態。こりゃいかんです。
原因はジェット(ノズル)の詰まりだろうなとは薄々感じていまして、今回、意を決してノズル清掃を行いました。
ランタンのノズル清掃に必要なもの
メンテナンスの内容はキャブレターのジェット類のメンテナンスと同じような感覚で行えます。実は分解整備の前に、キャブクリーナーや過酸化ナトリウムへの漬け込みなども試したのですが症状が改善せず、やはり分解清掃をすることになりました。※使えなくなっていた自動点火用のイグナイターはなぜか直りました(笑)
【準備・必要なもの】
①ガス器具用掃除針セット ※0.1・0.4・0.7㎜の3本セット
②モンキーレンチ
③ペンチ
もっとも重要なアイテムはガス器具用の掃除針(上写真)です。3本セットで200円くらいでした。一番細い髪の毛のような0.1mmの針でノズルの中を清掃して詰まりをなくそうというわけです。
ちなみにガスランタンやガスストーブをメンテナンスするためのメーカー純正キットも販売されていますが7,000円くらいするので却下しました(汗)
繊細さと大胆さが求められる分解清掃
まずはランタンを分解します。トッププレート(最上部のフタ)とホヤ(ガラス部)は簡単に外れます。次に、マントルをかぶせるジェネレーター(ぶつぶつと穴の開いた筒)を引き抜くのですが、かなりしっかり刺さっていてペンチで少しずつ上にずらすように引き抜きます。一気に引き抜くとおそらく破損しますね。
ジェネレーターを引き抜くと金色(真ちゅう製)のジェット(上写真の赤丸中心部)が見えます。中心に髪の毛も入らないほどの細い穴(0.12mm)が見えます。
モンキーレンチでねじ込み式のジェットを外すとバルブの穴にもアクセスできます。
ジェットを外してバルブの穴が見えました。右側の火力調整ノブを回すとバルブの中の小さな穴が開閉する仕組みです。
ジェットには0.1mmの針を、バルブには0.4mmの針を差し込んで詰まりをきれいにします。ヘッドライトがあったほうがいいかもしれませんね。あと老眼にはキツイ(笑)
正直、目視ではどの程度詰まっているのかは確認できませんでした。それくらい小さな穴です。
組み立てて点火して調子を確認
逆の手順でランタンを組み立ててマントル(上写真の白い網部)をかぶせて焼き、灯りをともしてみると…
おお! 見事に明るくなりました。色的に言うと中心部が黄色から白色に近くなった感じです。火力調整ノブの位置によって明るさがちゃんと変わり、バルブを全閉するとガスが遮断されて灯りが消えました。どうやら2つの問題は改善できたようで一安心。
時間と費用はどれくらいかかったの?
ガスランタンのメンテナンスを業者に出したら送料込みで6,000円くらいのようです。時間とお金の備忘録です。
【作業時間】※漬け込み作業時間は省きます
分解/15分 清掃/5分 組み立て/10分 テスト/15分
計)45分
【費用】※新規購入したもの
HOZAN ガス器具用掃除針セット/222円
計)222円
いかがだったでしょうか。ランタンやストーブといったガス器具は数年に一度くらいは点検・メンテナンス(分解清掃)が必要ですね。症状がはっきり出ている段階はすでに重症であると知りました。
ともあれ、これでテントサイトが明るくなるわけですから、キャンプしないわけにはいきませんね。レッツキャンピン!