ライダーにとって北海道ツーリングはテンションが上がる一大イベントである。

休日の調整、家族の理解、いろんなことを段取りして、やっと上陸した北海道。テンションが上がり過ぎることもあるだろう。しかし「やってはいけない!」ってことがあることを知ってほしい。

 

大草原の中に愛車を入れて絶景を撮影することは…ダメなのです!(この写真は所有者に許可を得ています)

なぜダメなのか? まず第一に「誰かの所有地」であり「家畜の餌となる牧草を育てている」から。「それでも愛車を誰もいない大草原の中で撮ってみたい」という衝動が起きることも理解できる。…でも、やっぱり、無断で車両を入れてはいけないのだ。

そして、もうひとつ「なかなかのリスク」が待ち受けているかもしれないのだ。

 

さて、ここで少し、牧草と言う作物のことに触れようと思う。

夏の間に「おがらせて(北海道弁で大きく育てる)」初夏、真夏と2回。多いところでは年に3回の牧草を収穫する。そして収穫した牧草は家畜の餌になる。生産を調整して、他の農家に販売もするし、輸出もする。

その牧草を丸めてラップに包んだものを「牧草サイレージ」と言って刈り取った牧草をラップで包むことにより、発酵を促している。発酵させるのは、有機酸が増えて栄養分が豊富になり、腐敗菌などを抑え、長期保存ができるから。

ラップされていない麦藁の「麦稈(ばっかん)ロール」は牛の寝床などに使われる。

 

こちらの農家さんでは黒いラップが使われている。

 

白いラップを使う農家さんもある。白と黒では発酵のスピードが違うらしい。

 

ラップされていない麦稈ロール。1個で500kgほどある。

 

さて、「なかなかのリスク」についてお教えします。

トラクタに牽引されてバタバタと牧草地に撒かれている霧状のものは堆肥(牛の糞尿)。これが撒かれると「その匂い」が辺りを充満し、虫が寄って来る。さらには虫に誘われて野鳥がやって来ることも。

ということで、無断で牧草地に侵入し、足を滑らせて立ちゴケでもしようものなら「なかなか」な結果になるかも!?

 

大草原と一緒に愛車を撮るなら、道路脇で!

ツーリングはマナーとルールを守り、気持ちよく走りましょう!

 

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