マイナーチェンジを繰り返し、完成度を高めていった熟成期

2021年に43年の歴史に幕を閉じ、国内販売終了がアナウンスされたSR400。その魅力のひとつは、43年間基本構造を変えることなく、70年代当時のスタイルのまま発売され続けてきたこと。

しかし実際は、43年の間に4回のフルモデルチェンジをおこない、その間も何度もマイナーチェンジや機構の改良をおこなってきたということは、前回記事でも触れたとおりだ。

なかでも2型〜3型は熟成の時期。荒削りな1型を経て、毎年のように改良を繰り返していった2型は、その完成度を年々アップ。さらに2001年登場の3型によって、いよいよ完成の域に達したといっていいだろう。

1993 SR400

1993 SR400

●全長×全幅×全高:2085×735×1080(mm)●軸間距離:1410mm ●シート高:780mm ●乾燥重量:153kg ●エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ●排気量:399cc ●内径×行程:87.0×67.2(mm)●圧縮比:8.5:1 ●最高出力:27PS/7000rpm ●最大トルク:3.0kgm/6500rpm ●点火方式:CDI ●キャブレター形式:BST34 ●燃料タンク容量:14L ●タイヤサイズ:F 3.50-18 / R 4.00-18 ●ブレーキ形式:F 機械式ドラム / R 機械式ドラム ●当時新車価格:42万5000円


「バイクは昼間もライト・オン!」のキャッチコピー(40代以上しかわからない)とともに、ヘッドライトを常時点灯式に変更。それに合わせてバッテリーはMF(メンテナンスフリー)タイプに。さらにCDIやイグニッションコイルを新設計し、ヒューズはプレートタイプに変更など、電装系を一新した。
他にはグラブレールに荷掛けフックを装備し、利便性をアップ!

 

1994 SR400

1994_SR400

●全長×全幅×全高:2085×735×1080(mm)●軸間距離:1410mm ●シート高:780mm ●乾燥重量:153kg ●エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ●排気量:399cc ●内径×行程:87.0×67.2(mm)●圧縮比:8.5:1 ●最高出力:27PS/7000rpm ●最大トルク:3.0kgm/6500rpm ●点火方式:CDI ●キャブレター形式:BST34 ●燃料タンク容量:14L ●タイヤサイズ:F 3.50-18 / R 4.00-18 ●ブレーキ形式:F 機械式ドラム / R 機械式ドラム ●当時新車価格:42万5000円


セミエアタイプのフロントフォークを廃止。法改正によってグラブバー装着車両はシートベルトが不要となったため、こちらも廃止された。

 

1995 SR400S

1995 SR400S

●全長×全幅×全高:2085×735×1080(mm)●軸間距離:1410mm ●シート高:780mm ●乾燥重量:153kg ●エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ●排気量:399cc ●内径×行程:87.0×67.2(mm)●圧縮比:8.5:1 ●最高出力:27PS/7000rpm ●最大トルク:3.0kgm/6500rpm ●点火方式:CDI ●キャブレター形式:BST34 ●燃料タンク容量:14L ●タイヤサイズ:F 3.50-18 / R 4.00-18 ●ブレーキ形式:F 機械式ドラム / R 機械式ドラム ●当時新車価格:43万9000円


2代目・サンバースト塗装モデルは2000台限定。今回も400のみの設定となっている。

 

1997 SR400

1997 SR400

●全長×全幅×全高:2085×735×1080(mm)●軸間距離:1410mm ●シート高:790mm ●乾燥重量:153kg ●エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ●排気量:399cc ●内径×行程:87.0×67.2(mm)●圧縮比:8.5:1 ●最高出力:27PS/7000rpm ●最大トルク:3.0kgm/6500rpm ●点火方式:CDI ●キャブレター形式:BST34 ●燃料タンク容量:12L ●タイヤサイズ:F 3.50-18 / R 4.00-18 ●ブレーキ形式:F 機械式ドラム / R 機械式ドラム ●当時新車価格:42万5000円


ステップをバックステップから初期型の位置に戻す。それに合わせて、ハンドルもややアップタイプとなり、ゆったりしたライディングポジションになった。
また、燃料タンクも14→12Lに変更。どうせなら形状を初期型のスリムタンクと同じにしてくれればいいのに……というのは、僕の個人的な意見です。

 

1998 SR400 20th Anniversary

1998 SR400 20th Anniversary

●全長×全幅×全高:2085×735×1080(mm)●軸間距離:1410mm ●シート高:780mm ●乾燥重量:153kg ●エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ●排気量:399cc ●内径×行程:87.0×67.2(mm)●圧縮比:8.5:1 ●最高出力:27PS/7000rpm ●最大トルク:3.0kgm/6500rpm ●点火方式:CDI ●キャブレター形式:BST34 ●燃料タンク容量:12L ●タイヤサイズ:F 3.50-18 / R 4.00-18 ●ブレーキ形式:F 機械式ドラム / R 機械式ドラム ●当時新車価格:42万5000円


SR誕生20周年記念モデルとして、初期型をイメージしたカラーリングが期間限定の予約販売で登場。400は写真のブラックゴールドとディープレッドカクテル2の2色、500はディープレッドカクテル2の1色をラインナップ。
ほかにオーリンズ製リアサスペンションとアクロンリムを装備した「東京リミテッド」も発売された。

 

1999 SR500

1999 SR500

●全長×全幅×全高:2085×735×1080(mm)●軸間距離:1410mm ●シート高:780mm ●乾燥重量:153kg ●エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ●排気量:499cc ●内径×行程:87.0×84.0(mm)●圧縮比:8.3:1 ●最高出力:32PS/6500rpm ●最大トルク:3.7kgm/5500rpm ●点火方式:CDI ●キャブレター形式:BST34 ●燃料タンク容量:12L ●タイヤサイズ:F 3.50-18 / R 4.00-18 ●ブレーキ形式:F 機械式ドラム / R 機械式ドラム ●当時新車価格:45万5000円


排気ガス規制により、SR500は1999年で生産を終了(販売は2000年まで継続)。当時、新車販売台数は400の1/10程度だったというので、この処置は仕方がないなとは思うが、打って変わって現在は希少車として中古市場で価格が高騰しているというのは、なんとも皮肉な話といえよう。

 

2000 SR400

2000 SR400

●全長×全幅×全高:2085×735×1080(mm)●軸間距離:1410mm ●シート高:780mm ●乾燥重量:153kg ●エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ●排気量:399cc ●内径×行程:87.0×67.2(mm)●圧縮比:8.5:1 ●最高出力:20kW(27PS)/7000rpm ●最大トルク:29Nm(3.0kgm)/6500rpm ●点火方式:CDI ●キャブレター形式:BST34 ●燃料タンク容量:12L ●タイヤサイズ:F 3.50-18 / R 4.00-18 ●ブレーキ形式:F 機械式ドラム / R 機械式ドラム ●当時新車価格:42万5000円


主な変更としてはカラーリングのみ。この年でSR400(2型)は生産終了となる。

 

2001 SR400

2001 SR400

●全長×全幅×全高:2085×750×1105(mm)●軸間距離:1410mm ●シート高:790mm ●乾燥重量:152kg ●装備重量:168kg ●エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ●排気量:399cc ●内径×行程:87.0×67.2(mm)●圧縮比:8.5:1 ●最高出力:20kW(27PS)/7000rpm ●最大トルク:29Nm(3.0kgm)/6500rpm ●点火方式:CDI ●キャブレター形式:BSR33 ●燃料タンク容量:12L ●タイヤサイズ:F 90/100-18 / R 110/90-18 ●ブレーキ形式:F 油圧式ディスク / R 機械式ドラム ●当時新車価格:45万円


いわゆる「3型」は2001年から。
排出ガス規制に対応するため、キャブレターを従来のBST型からBSR型(ともに負圧型)に変更し、AI(エアインダクション)システムを導入。ここでようやく、ダイヤフラムカバー劣化という弱点を克服する。
フロントブレーキにディスクを採用し、制動力をアップ。併せて前後サスペンションのセッティングも見直されている。
ほかに、点火をバッテリーチャージ式に変更。タンクキャップも変更されている(旧年式モデルとの燃料タンクの互換性はあり)。

 

2002 SR400

2002 SR400

●全長×全幅×全高:2085×750×1105(mm)●軸間距離:1410mm ●シート高:790mm ●乾燥重量:152kg ●装備重量:168kg ●エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ●排気量:399cc ●内径×行程:87.0×67.2(mm)●圧縮比:8.5:1 ●最高出力:20kW(27PS)/7000rpm ●最大トルク:29Nm(3.0kgm)/6500rpm ●点火方式:CDI ●キャブレター形式:BSR33 ●燃料タンク容量:12L ●タイヤサイズ:F 90/100-18 / R 110/90-18 ●ブレーキ形式:F 油圧式ディスク / R 機械式ドラム ●当時新車価格:45万円


カラーリングの変更のみだが、シルバーモデルには、SRでははじめてとなるマットブラックのエンジンが採用される。

 

2003 SR400

2003 SR400

●全長×全幅×全高:2085×750×1105(mm)●軸間距離:1410mm ●シート高:790mm ●乾燥重量:152kg ●装備重量:168kg ●エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ●排気量:399cc ●内径×行程:87.0×67.2(mm)●圧縮比:8.5:1 ●最高出力:20kW(27PS)/7000rpm ●最大トルク:29Nm(3.0kgm)/6500rpm ●点火方式:CDI ●キャブレター形式:BSR33 ●燃料タンク容量:12L ●タイヤサイズ:F 90/100-18 / R 110/90-18 ●ブレーキ形式:F 油圧式ディスク / R 機械式ドラム ●当時新車価格:46万円


イモビライザーを標準装備し、スロットルポジションセンサーを採用。

 

2003 SR400 25th Anniversary Special Edition

2003 SR400 25th Anniversary Special Edition

●全長×全幅×全高:2085×750×1105(mm)●軸間距離:1410mm ●シート高:790mm ●乾燥重量:152kg ●装備重量:168kg ●エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ●排気量:399cc ●内径×行程:87.0×67.2(mm)●圧縮比:8.5:1 ●最高出力:20kW(27PS)/7000rpm ●最大トルク:29Nm(3.0kgm)/6500rpm ●点火方式:CDI ●キャブレター形式:BSR33 ●燃料タンク容量:12L ●タイヤサイズ:F 90/100-18 / R 110/90-18 ●ブレーキ形式:F 油圧式ディスク / R 機械式ドラム ●当時新車価格:55万円


SR誕生25周年モデルは専用カラーやシート、真鍮製エンブレムなどの豪華装備をまとい、500台限定で生産された。

 

2005 SR400

2005 SR400

●全長×全幅×全高:2085×750×1105(mm)●軸間距離:1410mm ●シート高:790mm ●乾燥重量:152kg ●装備重量:168kg ●エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ●排気量:399cc ●内径×行程:87.0×67.2(mm)●圧縮比:8.5:1 ●最高出力:20kW(27PS)/7000rpm ●最大トルク:29Nm(3.0kgm)/6500rpm ●点火方式:CDI ●キャブレター形式:BSR33 ●燃料タンク容量:12L ●タイヤサイズ:F 90/100-18 / R 110/90-18 ●ブレーキ形式:F 油圧式ディスク / R 機械式ドラム ●当時新車価格:48万6150円


登場以来フレームカラーはブラックのみだったが、この年のレッドではじめてシルバーを採用した。

 

2005 SR400 YAMAHA50th Anniversary Special Edition

2005 SR400 YAMAHA50th Anniversary Special Edition

●全長×全幅×全高:2085×750×1105(mm)●軸間距離:1410mm ●シート高:790mm ●乾燥重量:152kg ●装備重量:168kg ●エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ●排気量:399cc ●内径×行程:87.0×67.2(mm)●圧縮比:8.5:1 ●最高出力:20kW(27PS)/7000rpm ●最大トルク:29Nm(3.0kgm)/6500rpm ●点火方式:CDI ●キャブレター形式:BSR33 ●燃料タンク容量:12L ●タイヤサイズ:F 90/100-18 / R 110/90-18 ●ブレーキ形式:F 油圧式ディスク / R 機械式ドラム ●当時新車価格:54万6000円


ヤマハ創立50周年を記念して、1978年モデルのカラーリングを再現した特別仕様を発売。フューエルタンクやシートカウルだけでなく、シート表皮のパターンも再現し、スピードメーターの文字盤はブラック処理されるなど、各所に特別感を演出している。

 

2007 SR400 YSP Black Special

2007 SR400 YSP Black Special

●全長×全幅×全高:2085×750×1105(mm)●軸間距離:1410mm ●シート高:790mm ●乾燥重量:152kg ●装備重量:168kg ●エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ●排気量:399cc ●内径×行程:87.0×67.2(mm)●圧縮比:8.5:1 ●最高出力:20kW(27PS)/7000rpm ●最大トルク:29Nm(3.0kgm)/6500rpm ●点火方式:CDI ●キャブレター形式:BSR33 ●燃料タンク容量:12L ●タイヤサイズ:F 90/100-18 / R 110/90-18 ●ブレーキ形式:F 油圧式ディスク / R 機械式ドラム ●当時新車価格:52万3950円


YSP限定のブラックスペシャルはオリジナルカラーの燃料タンクをはじめ、エンジン、ホイールリムやブレーキキャリパー、リアサスペンションのスプリングなどをブラックアウト。白いパイピングが施されたタックロールシートなどを装備し、360台限定で販売された。

 

2008 SR400

2008 SR400

●全長×全幅×全高:2085×750×1105(mm)●軸間距離:1410mm ●シート高:790mm ●乾燥重量:152kg ●装備重量:168kg ●エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ●排気量:399cc ●内径×行程:87.0×67.2(mm)●圧縮比:8.5:1 ●最高出力:20kW(27PS)/7000rpm ●最大トルク:29Nm(3.0kgm)/6500rpm ●点火方式:CDI ●キャブレター形式:BSR33 ●燃料タンク容量:12L ●タイヤサイズ:F 90/100-18 / R 110/90-18 ●ブレーキ形式:F 油圧式ディスク / R 機械式ドラム ●当時新車価格:48万6150円


シルバーフレームに美しいブルーメタリックが印象的な2008年モデルが、3型の最終モデル。レギュラーモデルのカラーリングは、ほかに継続カラーとしてブラックとマルーンがあり、計3色のラインナップだった。

 

2008 SR400 30th Anniversary Limited Edition

2008 SR400 30th Anniversary Limited Edition

●全長×全幅×全高:2085×750×1105(mm)●軸間距離:1410mm ●シート高:790mm ●乾燥重量:152kg ●装備重量:168kg ●エンジン形式:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 ●排気量:399cc ●内径×行程:87.0×67.2(mm)●圧縮比:8.5:1 ●最高出力:20kW(27PS)/7000rpm ●最大トルク:29Nm(3.0kgm)/6500rpm ●点火方式:CDI ●キャブレター形式:BSR33 ●燃料タンク容量:12L ●タイヤサイズ:F 90/100-18 / R 110/90-18 ●ブレーキ形式:F 油圧式ディスク / R 機械式ドラム ●当時新車価格:60万9000円


2008年はレギュラーモデルが1月に発売され、続く5月にSR誕生30周年記念限定モデルが登場した。
外装にはグリーンをベースとしたサンバースト塗装が施され、シリアルナンバー入り真鍮エンブレムや専用の文字盤を採用したスピードメーター、専用のタックロールシートなどを装備する。

2型後期も3型も、まだまだ良質な中古車あり!

2型後期が登場した1993年といえば、レーサーレプリカ人気がまだまだ高いながらも、ゼファーやCB400SFといったバイクらしさを重視したネイキッドがその人気を高めていった時代。SRもまた、スピードだけではない魅力を携えたモデルとして、若いライダーを中心に人気を集めていた。特にカフェレーサーカスタムは当時のライダーの多くが憧れたスタイルだった。

 

そして2000年代に突入すると、空前のトラッカー&ストリートバイクブーム。3型となったSRは、今度はカフェレーサーではなく、トラッカーカスタムとして人気を博したのだ。

 

つまり、2型後期と3型は人気の観点から見ても絶頂期といえるもの。新車がおおいに売れ、そのため、今なお中古車は数多く流通している。当然、良質な個体はかなり減ってきているとはいえ、まだまだ探せば十分にあるし、初期型のようなプレミア価格がついていることもない。まさに狙い目の年式といえるのだ。

 

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