栃木県にある那須モータースポーツランドではさまざまなイベントを開催しているが、2025年からラインナップに「スキルアップ走行会」を追加! 手軽でリーズナブル、さらにビギナーも安心して楽しめる走行会として、大注目のイベントになりそうだ。
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プレ開催でひと足お先に体験してきました!
「ライディングスクール」や「ライディングカレッジ」、「ステップアップ試乗会」に「Fan Fun Meeting」など、たくさんのスクールやイベントを行なっているのが、レッドバロンが運営するバイク専用サーキット・那須モータースポーツランドだ。今年、そんな盛りだくさんのイベントラインナップのなかに「サーキット走行会」が加わった。
2025年は6月7日(土)と8月30日(土)に開催予定。僕(佐賀山敏行)は昨年秋に行われたプレ開催に参加してきたので、その模様を紹介したい。
イベントの正式名称は「那須MSLスキルアップ走行会」。那須モータースポーツランドのサーキットライセンス取得とサーキット走行がパッケージになっていて、利用料はレッドバロン会員なら10,000円と超破格(一般は22,000円 ※どちらも税・見舞金制度込み)。走行枠も「15分間×4本」で、たっぷりと走れるのだ。
走行できるのは125cc以上の公道走行可能なバイク。レンタルは行っていないので、自分のバイクが必要だ。
走行会の朝は早い。6時30分にゲートオープンで、受付を済ませる。
クラスは6つあり、初心者向けから順に「ビギナー」「ノービス」「セミミドル」「ミドル」「セミファースト」「ファースト」となっている。どのクラスにエントリーするか迷う場合は、サーキット1周の参考タイムや「免許取得後1年未満」などの基準が公式Webサイトに記載されているので、参考にするとよいだろう。
受付でゼッケンを受け取り、愛車に貼り付ける。養生テープもしくは布ガムテープなどを持参しよう。
ちなみに僕がエントリーしたのはノービスクラス。愛車……ではなく、この日は取材による参加のため、特別にHonda CBR600RRをお借りした。しつこいようだが、普段はレンタル不可なので悪しからず……。
一般公道車両でサーキット走行をする際に必要なのが灯火類やミラーへのテーピング。万が一転倒した際に、ライトのレンズやミラーがコース上に飛散するのを防ぐために必ずやらなければならない。
ミラーは外しても良かったが、今回はお借りしている車両のため、そのままテーピング処理で済ませた。ほんのわずかだけど、これなら後方視界も確保できるしね!
意外と忘れがちなのがリフレクター。とりあえず割れそうなところはガシガシ保護しよう!
ヘッドライトやウインカーも保護して、いざ車検へ!
……うーん、雨がポツポツ降ってるなぁ(涙)。
車検ではエンジンや足周りなどからのオイル漏れ、チェーンやタイヤの状態をチェックする。
一般公道走行不可のタイヤや公道車検非対応のパーツを装着した車両はNG。サーキット走行とはいえ、そこはやはりレッドバロン! 基準はあくまでも公道での「良きバイク」「良きライダー」にあるのだ。
排気音量も計測。これは年式に関わらず、近接排気音99db以下が合格ラインだ。
車検に合格すると、ゼッケンに印がつけられる。これでバイクの準備は完了! あとはライダーの準備である。
ヘルメットやツナギはレンタル可能
那須モータースポーツランドではレーシングスーツやブーツ、ヘルメットなどのレンタルが可能。僕はレーシングスーツとグローブ、ブーツを借りることに。
レーシングスーツは、品質とデザイン性の高さで人気のBERIKがずらり! サイズも豊富に揃っているので、ぴったりの1着があるはずだ。
ちなみにレンタル料金は……
レーシングスーツ 1,000円(レッドバロン会員)/1,400円(一般)
レーシンググローブ 300円(レッドバロン会員)/700円(一般)
レーシングブーツ 500円(レッドバロン会員)/900円(一般)
上記3点セット 1,500円(レッドバロン会員)/2,500円(一般)
……とのこと。
ヘルメットもレンタル可能で、
500円(レッドバロン会員)/900円(一般)
となっている。
サイズは豊富に揃っているし、当然試着も可能だ。
8時からブリーフィング開始。2部制になっていて、まずは「ファースト」「セミファースト」「ミドル」。8時30分から「セミミドル」「ノービス」「ビギナー」のブリーフィングが行われる。
ちなみに写真だと僕が一人で受けているように見えるが、後ろにいっぱい参加者がいます(笑)。
コースインの方法やフラッグの種類と意味など、サーキット走行を安全におこなうための諸々を受講。教えてくれるのは那須MSL支配人の竹内さん。
プロライダーがインストラクターとして参加してくれるのも「那須MSLスキルアップ走行会」の嬉しいポイント。メンバーは「那須MSLライディングスクール」などでお馴染みの中井直道さんをはじめ、那須MSLを知り尽くした皆さん! はっきり言って心強い!!
15分って短い? ……いやいや、けっこう長いよ(笑)
ブリーフィングが終わると、ついに走行会のスタート!! クラスごとに15分間の走行枠なので「意外と先かなぁ」なんて思っていたら、すぐに自分のクラスの時間がやってくる。
はじめは余裕をぶっこいていたのだが……
……なんか、緊張してきた(苦笑)。
とりあえず転けないように安全に走ろう……うん、そうしよう。
コースイン! 最初の1周はインストラクターによる先導付き。完熟走行でタイヤを温めつつ、コースを覚える。
これなら、はじめてのサーキット走行でも安心できるはずだ。
と思ったけど、この日は小雨降ってるし、路面かなり濡れてるし!!
なかなかの悪条件も相まって、最初はかなり緊張。……が、数周まわると慣れてきたぜぃ!
「那須MSLライディングスクール」や「那須MSLライディングカレッジ」で学んだことを思い出し、コースを走る!!
ちなみに「15分間」と聞くと「短い」と思う人も多いだろうが、実際にサーキットを15分間一生懸命走り続けると疲れるし、長く感じる。走り終わった後の満足度は高いが、集中力が切れることもあるので注意が必要だ。
「ツナギも持っていないし、いきなりコースをフリー走行するのは怖い」という人には「ビギナー」クラスがおすすめ。こちらは15分間、先導車付きで、ツナギも不要(プロテクター入りジャケットなど、条件あり)。
より気軽にサーキットを体験できる。
走行枠の合間にプロライダーからアドバイスをもらったり♪
全6クラスで、それぞれの走行枠は15分間なので、1時間超の待ち時間がある。だけど、その間も他のクラスの走行を見学したり、中井さんをはじめとするインストラクターからアドバイスをもらったりで、意外なほど時間はすぐに過ぎてしまう。
インストラクターの皆さんは気さくなので、積極的に話しかけるのが吉! 貴重なアドバイスを聞けるので、くれぐれも待ち時間はスマホゲーム……なんてことのないように!!
アドバイスのあとは走りが変わった!? ……かどうかは分からないけれど、雨のライディングのコツを教えてもらったので、緊張がほぐれたのは確かである。
お昼過ぎには雨も止んで、最後の走行枠でやっと路面はドライに。こうなると嬉しくてついついペースが上がりがちになってしまう。楽しいけれど、ちょっと「自制が必要かな」と思うシーンもあったので、それはちょっと反省だ。
とはいえ転倒などもなく、1日中サーキットを目一杯走ることができて大満足!
普段は街乗りばっかりで、たまにツーリングに行くくらいの僕はアクセルを全開にすることがほとんどないのだが、これはこれでやっぱりバイクの大きな魅力といえるもの。次回はガレージにしまいっぱなしの1988年式GSX-R750を引っ張り出して、参加してみようかなぁと思った次第。とっても充実した1日だった。
那須MSLのライセンスもGET!!
そうそう、最初に書いた通り「那須MSLスキルアップ走行会」は1万円(レッドバロン会員)で、15分間×4枠のサーキット走行に加えて、オンロードライセンスの取得がパッケージになっているというもの。はっきり言って、お得すぎる走行会イベントなのである。
ちなみに、すでにライセンスを持っている方はイベント開催日を除く通常営業日に使える「スポーツ走行券」2本分がもらえるとのこと。これも嬉しい特典だ。
さて、そんな「那須MSLスキルアップ走行会」の記念すべき1回目は、1週間後の6月7日(土)に開催! 現在もエントリー受付中なので、気になった人はぜひ、参加してはいかがだろうか?