スーパーカブ110の定番カスタムと言える「クロスカブ110純正シート」を装着。ロングツーリングでテストしてきた! そのレポートをお届けしよう。

標準シートは長時間でツラい、ロングツーリングのお供に交換

愛車スーパーカブ110(JA44)のシートは足着きが良好で、街乗りでは悪くないものの、私の体感では1時間程度座るとお尻に鈍い痛みが出てくる。

既に記事化したとおり、埼玉から群馬~新潟ツーリングに出かけることになった。片道で7~8時間走るため「こりゃアカン!」と思い立ち、シートの交換を決めた。

以前、クロスカブ110('18年型以降のJA45と'22年型のJA60)に乗った際、シートの快適さが印象的だった。それにクロスカブ110シートへの換装は純正カスタムの定番らしい。

調べてみると、'13~'17年型の初代クロスカブ110(JA10)と、'18年型以降(JA45、JA60用)では形状が違う。JA10は厚みがあるけどスポンジが硬く、座面が小さめなので、'18年型以降を選んだ。ちなみにクロスカブ50用は凝ったことに別品のローシートになるのでご注意を。

完全に自分のせいだけど、出発日まで余裕がないため、ネット通販で即発送の「在庫あり」を探した。ところが「在庫なし」か、「お取り寄せ」ばかり。よくよく探してみると標準の黒はなかったが、「くまモン仕様」のシートを発見!

くまモン仕様は、車体色に合わせて赤パイピングと後部の色がカモ柄の切り替えになっており、値段も少し高い。ネットでの価格は標準仕様の9735円に対し、1万1880 円+送料770円だった。

とはいえ、在庫ありの商品はほかにないし、車体色のブルーに赤パイピングが挿し色になって似合いそう。何よりカスタム感があるのがイイ、というワケでポチリと購入した次第だ。

↑スーパーカブ110のノーマルシート。車体色ブルーは、黒とグレーのツートンカラーだ。

↑クロスカブ110くまもん仕様の純正シート。赤いパイピングとグレーの迷彩柄が特徴だ。

クロスカブ110のシートは座面が前後に広く、分厚い!

さっそく標準シートとクロスカブ110シートを比較してみた。
パッと見ても、まず座面が全く違う。

↑左がクロスカブ110用、右が標準。前者の方が座面が縦横ともに広い。

↑前側から見ても右のクロスカブ110用の方が大きい。


ノーマルのシートは、前側サイドの角が落とされ、なだらかになっている。その分、足を降ろした際の横幅が抑えられ、足着き性がアップするのだが、座面は狭い。

一方、クロスカブ用は角が落とされておらず、ほぼ直角にストンと下に落ちる。足着き性は悪化するものの、座面が広いのだ。
さらにクロスカブ用の方が厚みもある。

筆者が実測したところ次の通りだった。※CC=クロスカブ110用

↑座面の縦幅は標準35cm、CC37cm。

↑全高は純正11.9cm、CC13cm。座面の最も広い横幅は純正27.5cm、CC29.5cmだった。


ベースの横幅自体は31.3mmで同じだが、座面の縦幅はクロスカブ用の方が約2cm長い。また座面の最も広い部分もクロスカブ用の方が約2cm広く、厚みもクロスカブの方が約1cm分厚い。

ちなみに製造年月日は純正が2021年7月14日、クロスカブは2022年4月12日だった。

↑裏面はこんなカンジ。クロスカブ110用はベースが白、純正が黒だった。スポンジの色はクロスカブ110がほぼ白、純正は黄色っぽい。スポンジの材質も異なるようだ。

座り心地良好! ライポジも好みに変化!

続いて交換してみたが、超カンタンだった。
ヒンジのシート側ボルトを2本外すだけ。ちなみにナットとワッシャー、ゴムブッシュが下に落ちやすいのでご注意を。私はナットが外装の中に入って捜索に四苦八苦した(笑)。

↑シート側のナット2本を外して交換するだけ。


さっそく座ってみると、感触がかなり違う。
純正は「フニッ」、クロスカブ110は「ムチッ」としたカンジ。後者の方がコシがあり、上質な座り心地だ。

さらにクロスカブ用はシートの厚みがあり、着座位置が高くなるため、ハンドル位置がわずかに遠く、ヒザの曲がりが緩くなった。身長177cm&体重67kgの私にとって、ノーマルのライポジは若干窮屈なので、これは非常にいイイ。

↑標準装備のシート。ハンドル位置が手前かつ上側にあり、ヒザもかなり曲がっている。コンパクトなライポジだ。■身長177cm&体重67kg

↑クロスカブ110用シートに換装すると、自分にとってハンドルが適切な位置に変化。背筋がスッと伸び、ヒザの曲がりも若干和らいだ。少しだけ大柄なライポジになって、自分にはとてもシックリくる。


足着きは元々両足がベタ着きで余裕たっぷりだったが、これはクロスカブ用でも変わらない。なので、身長159cmのライダー(妻)にまたがってもらった。

↑ノーマル(左)は両足のカカトが浮くものの、両足の指の付け根がしっかり接地している。一方、クロスカブのシートはようやく爪先が着く程度。シートの座面が広いため、太ももが広がり、足着き性が低下してしまう。■身長159cm&体重50kg前後(体重はナイショとのこと・・・・・・)


クロスカブ用は厚みの影響もあるが、やはり角が落とされていないため、足をまっすぐ降ろしにくい。私は問題ないけど、小柄な人で街乗りメインなら標準シートの方がいいかも。

お尻の痛みがほぼナシ、長旅するオーナーにオススメしたい

装着後、片道7~8時間のツーリングに出発した。
その結果、乗り続けても、お尻が痛くなることはほぼなかった! 2~3時間の連続走行でジワリとお尻に重みを感じたシーンはあったけど、基本的に超快適。ヒザの曲がりがきつくないのも快適さに貢献してくれる。

またスポンジがやや硬くなったため、標準シートよりお尻で荷重しやすく、コーナリングもいい感じだ。

難なく埼玉~新潟を走破できたのは、このシートのおかげと言って全く大げさではない。標準シートとはまさに別物。そして思いのほか車体とのマッチングも気に入っている(笑)。

社外品でもっとリーズナブルなシートも販売されているけど、ここまで高いクオリティの製品は果たしてあるのだろうか(もしオススメがあれば読者の皆様ご教授ください)。

最初はちょっと高いかなと思ったけど、いやぁ~正直いい買い物だった。'12年型以降のスーパーカブ110なら現行のJA59を含めて流用可能。街乗りメインなら純正もアリだけど、ロングツーリングするオーナーにはぜひともクロスカブ110用をオススメしたい! うーん、純正カスタムにハマってしまいそうだ(笑)。

<群馬~新潟ツーリングの模様はコチラ>
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