ホンダは11月23日に開幕したEICMA(ミラノショー)で、「The Hornet(Hornetコンセプト)」と題された動画を公開。そこにはストリートファイターらしいスポーティな外観に加え、2つのピストンが作動する様子と、どう聞いても並列4気筒には聞こえないサウンドが収められていた……ッ!
●文:ヤングマシン編集部
新開発の並列2気筒を搭載か?
ホンダが公開した1分弱の動画には、外観のシルエットとエンジン内部でピストンが激しく上下する様子、さらには水冷の並列と思しきエンジン右側面のアウトラインが線画で示されている。
外観は歴代ホーネットを受け継ぐストリートファイター然としたものだが、注目はエンジン。ホーネットといえば250/600/900と全シリーズで並列4気筒を搭載してきたが、動画内で激しく上下しているピストンは2つのみ。さらに、右真横のみ線画で示されるエンジンは、現状のホンダが持つ並列4気筒には似たものが見当たらない。
さらに動画の最後では排気音が被せられているのだが、これが並列4気筒らしい甲高いものではなく、もっと低く、かつ90度Vツインのような力強さを感じさせるもの。こ、これは次期ホーネットがパラツインで転生することを暗示しているものに違いない!
ホンダは以前より、NC750系とは異なるミドルクラスの並列2気筒を開発中と噂されており、やはり復活が噂されるトランザルプがこのエンジンを搭載すると囁かれてきた。この新生ホーネットでチラ見せされたエンジンが、その新開発パラツインなのかもしれない。排気量はNC系との差別化を踏まえれば、800〜900cc程度と考えるのが妥当だろう。
ライバルはBMW F900R(894cc)やKTMの890デューク(889cc)、ドゥカティのモンスター(937cc)といったところか。まずは動画での公開となった「The Hornet」だが、今後様々な情報が公開されてくるはず。派生車への展開も含め、続報を楽しみに待ちたい。
現状、ホンダが持つ水冷並列4気筒エンジンはCB1300SF/SB、CBR1000RR-R、CB1000R、CBR600RR、CBR650R(CB650R)、CB400SF/SBの6つだが、The Hornetのエンジンはそのどれとも違う!
動画内では、まずは側面からピストンが激しく上下する様子が登場。このクランクピンの位相角からみて、近年のパラツインでは主流の270度位相(またはその近辺)クランクを採用していると思われる。
動画では、ピストン上下の様子を上方から収めたシーンも登場。ピストンは2つしか登場しない!
サイドフォルムからは、スラントしたヘッドライトにラジエターシュラウド、抑揚の効いた燃料タンクを持つストリートファイタースタイルが見て取れる。
上面から見ると、ギュッと絞られ、いかにも足着きのよさそうなシートまわりのスリムさが印象的。この細さは並列4気筒では難しそう?
正面から見たスタイルは、ミラーとシャープなヘッドライト(DRL?)がスズメバチを彷彿。やはり車体幅のスリムさが印象的。
【動画】The Hornet(Hornetコンセプト)【ホンダ公式素材】
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