令和の世に華々しく復活したカワサキ エリミネーター。そもそもの起源として’85年の“エリミネーター900″に端を発し、その後各排気量帯に派生していったこの名作クルーザーの歴史を概観してみよう。

●文:ヤングマシン編集部(沼尾宏明) ●外部リンク:カワサキモータースジャパン

最速機の心臓を積む直4ドラッガー〈エリミネーター900/750/ZL1000〉

初代エリミネーターの登場は’85年。ドラッグレーサールックの車体に、前年に登場した世界最速機 GPZ900Rの水冷直4をシャフトドライブ化して搭載した。さらに加速重視にリセッティングし、強烈な加速を披露した(国内向けには750㏄版を設定)。’88年にはGPZ1000RXベースのZL1000に進化。

【’85 KAWASAKI ELIMINATOR 900】■908cc 105ps ■238kg(乾)

【’88 KAWASAKI ZL1000】

【’85 KAWASAKI ELIMINATOR 750】

400に派生し世界観を拡大〈エリミネーター400/SE/LX〉

900登場の翌年には400㏄版を投入。兄貴分同様に低速寄り&シャフト駆動化したGPZ400R用の水冷直4を搭載。’88年にはブラック&ゴールドが硬派な「SE」とスポークホイール&メッキで豪華な「LX」に分化するが、’93年にはよりアメリカンらしい明るく派手な装いに改めて単一グレードに。

【’86 KAWASAKI ELIMINATOR 400】■398cc 54ps ■192kg(乾)

【’88 KAWASAKI ELIMINATOR 400SE】

【’88 KAWASAKI ELIMINATOR 400LX】

裾野を拡大する250も登場〈エリミネーター250/SE〉

第1世代エリミの末弟として’87年に登場。エンジンはGPZ/GPX250R系の並列2気筒で、二次減速はチェーンドライブのまま。翌’88年には400同様にSEとLXが派生する。400が1グレードに統合された後もSEとLXが継続され、’96年型を最後に後任モデルのVにモデルチェンジした。

【’87 KAWASAKI ELIMINATOR 250】■248cc 40ps ■136kg(乾)

【’88 KAWASAKI ELIMINATOR 250SE】

Vツインや125バージョンもラインナップした〈エリミネーター250V/125〉

ホンダ スティードやヤマハ ドラッグスターなどの人気を背景に、デザインをアメリカン系へと路線変更した第二世代エリミネーターが250Vだ。エンジンには新開発の水冷Vツインを搭載していた。

そのイメージを踏襲する125は、ロー&ロングな車体に空冷単気筒を搭載、原付二種とは思えない堂々としたスタイルが特徴の末っ子だ。生産はタイで行われた。

【’98 KAWASAKI ELIMINATOR 250V】■249cc 38ps ■167kg(乾)

【’97 KAWASAKI ELIMINATOR 125】■124cc 13ps ■128kg(乾)

※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

WEB YOUNG MACHINE - NAIGAI PUBLISHING, Co., Ltd. All rights reserved.

SHARE IT!

この記事の執筆者

この記事に関連する記事