天地がひっくり返ってもスズキ車は選択しないだろうと筆者が勝手に作り上げていた想像の斜め上を軽やかに飛び越え、ジクサー250の購入を速攻で決めた我が妻。一体何がどうしてどうなったのか。そこにはマリアナ海溝より深い理由があった……わけではまったくなく、「フィーリングがピッタリ」という彼女の“直感”によるものが大きかったようです!?(前回はコチラ

人生の決断(言い過ぎ?)には勢いも大事!

様々な偶然から一気にバイク購入に関する機運が高まった2021年11月3日・文化の日。筆者が強力に推した中古のカワサキNinja 250SLのライディングポジションがお気に召さなかったご様子の妻は、すぐ横にあった新車、スズキ ジクサー250熱い視線を送ります。

「またがってみてもいいですか?」と問う妻。

ジクサー250 またがり

●スズキ ジクサー250。インドにあるスズキモーターサイクルインディア社で製造されている世界戦略車で2020年から日本導入を開始。ABS、前後LEDの灯火類、フル液晶デジタルメーターを標準装備して車体装備重量は154㎏。249㏄油冷4ストローク単気筒OHC4バルブエンジンは最高出力26ps/9000rpm、最大トルク2.2㎏m/7300rpmを発揮(6段変速)。なんと価格は消費税10%が上乗せされても44万8000円と、圧倒的なコストパフォーマンスを誇っているモデルです

 

「もちろんです、どうぞ!」と少し広いスペースへ迅速に車両を移動してくれるレッドバロン都筑の大友アドバイザー。ストンと運転席に収まる妻。しばし無言。はたして……?

「これにする」

ジクサー250サイドカウル

●車名の「GIXXER」とは造語で、長年海外では大型スポーツバイク「GSX-R」のことを「ジクサー」と呼び(ジーエスエックスアール→ジエクスアー→ジクサー)、現在ではその呼び名が愛称として広く認知されているため、正式に車名として採用したのだとか。ふくらはぎが当たるところにあったブロンズ色の部分も黒に変更され、全身マットブラック化されたのが今回妻の選んだ2021年モデル。現在、バイクの新車はコロナ禍のせいで総じて生産&流通が滞っており、目当ての車両がいつ手に入るのかまったく分からない状況が続いています。そんな中、ジクサー250の在庫がレッドバロン都筑店にたまたまあったことは奇跡的な巡り合わせ……。油冷の神様、ありがとうございます

 

「!!!!!!!???」のけぞる筆者。あれ? スズキ車は嫌いじゃなかったっけ?

「アナタが押しつける私にはハンドル位置のまったく合わないジェベル200が苦手だっただけ。このジクサー250はグリップの握り具合もピッタリで、何よりカッコいいからこれにする」

10年近くズルズルと先送りにしてきた妻の軽二輪バイク選びは、1日……いや8時間……いや3秒かな?で決着しました。

2008年に消え、2019年に復活した“油冷エンジン”

しかし、よりによって油冷バイクを選ぶか……と万感の思いも去来します(笑)。

1985年のGSX-R750から採用され、筆者四半世紀以上の愛車GSF1200Sにも搭載されているSACS(スズキ・アドバンスド・クーリング・システム)とは構造が大きく異なるとはいえ、ジクサー250が採用したSOCS(スズキ・オイル・クーリング・システム)も紛うことなき“油冷”エンジン。

GSX1400

●2008年、SACSを採用する最後の油冷モデルとしてトリを飾ったのがスズキGSX1400でした。デビューは2001年で当時盛り上がっていたビッグネイキッドの排気量拡大化競争に止めを刺す、新開発1401㏄油冷エンジン(100馬力/12.8㎏m)を搭載。GSX-R750の血脈を受け継ぐ油冷エンジンとしては初めてフューエルインジェクションと6速ミッションを導入したことも話題になりました(写真は1本出しマフラーとなった後期型)。残念ながら人気に火が付かず、8年間で生産を終了……。そして2019年、ジクサー250/SFで新時代の油冷エンジンが復活したのです!

 

SOCSイラスト

●こちらがジクサー250/SFに採用された新世代油冷システム「SOCS」のイメージ図です。従来のSACSは燃焼室の上からシャワーのようにオイルを吹き付けて冷やしていく構造だったのですが、SOCSでは燃焼室を取り囲むように“オイルジャケット”と呼ばれる一筆書きされた通路を形成し、その中にオイルを高速で流すことで冷却を行います。オイルクーラーに電動冷却ファンを設定することで渋滞などの無風状態における放熱性も確保しつつ、ジクサー250/SFのコンセプトに合った軽量コンパクトなエンジンを実現しているのです

 

バイクを軽量に仕上げるため、故・横内悦夫氏ほかスズキ開発陣が心血を注いできた油冷のメカニズムが減らしたウエイト分を、腹まわりにたっぷり付着した“脂”の重さで相殺してしまうことは心苦しくも申し訳ないのですけれど、今しばらく「油冷夫婦」としてSOCS布教活動をしていきますので!?、お許しをいただきたいところ(誰に?)。

実車に接すると“相性”が伝わってくる……

さて、かくいうヨタ話はさておきバイクを選ぶとき、その車両とフィーリングが合うか合わないか、というのはとても重要です。

それは写真だったりスマホやモニターの画面をひたすら眺めているだけでは、ほとんど分からないこと。

ハンドルの高さ

●とにかくハンドルの位置にこだわりがある妻。至って正しいことです。乗っている時間ずっと関係してくるところですから……。同じジクサー250でもSFはセパレートハンドル。パイプハンドルより57㎜奥へ遠ざかり、62㎜下向きになるスポーティなライポジが選べます

 

可能ならば実車を目の前にして眺めたり触れたり、お店の人の許可を取り付けたあと、またがってシートの座り心地やレバー&ペダル類の具合を確認したり、乗車姿勢を取ってみて前傾のキツさ緩さやニーグリップのしやすさ、お尻の収まり具合をチェックしたり……。

数十秒リアル車両にまたがってみるだけでライダーは、単に画像を見ているときとは比較にならないくらい大量の情報をバイクから受け取ります

長年の医学的研究によると人間の五感の割合は視覚87%触覚3%と言われており、バイクの上でライポジを再現するだけですでに90%を達成(笑)。

ジクサーメーター

●ハンドル同様、走っているときにずっと関係する場所ですからインストルメントパネルとの相性も重要です。最近のデジタルメーターはイグニッションをONにしたとき多彩な演出をしてくれたりもしますので、それを見た瞬間に惚れ込んで購入を決意する人も多数(笑)。ジクサー250も小粋なワザを披露してくれました(近いうちに紹介)

 

あわよくばエンジンまで掛けさせてもらったならば、7%の聴覚2%の嗅覚までフル動員されますので、じつに99%(残りの1%は味覚ですので関係ない!?)の感覚器で、その車両の第一印象……フィーリングを受け取ることができるのです。

ジクサーのマフラー

●今回の商談ではタイミングも良く、エンジンを掛けることもできました。歯切れのいい、しかし耳障りではない排気音に聞き惚れていた妻。「あれがダメ押しだったわね」と後日談

最終的には自分の確固たる意思で購入決断を!

欲しいと思っている対象物をできる範囲で感じ取り、それが合う合わないを決めるのは、あくまでもアナタ自身です

舞い上がりすぎず、かといって慎重にもなりすぎず、的確な判断を下すようにいたしましょう。

デモ車

●レッドバロンの店内にある車両で「デモ車」との表示がされていれば、店員さん立ち会いのもとエンジンを始動させることも可能なのです。写真のNinja ZX-25Rが搭載する新時代250㏄インライン4エンジンのエキゾーストノートなんて聴いてしまった日には……!

 

広い店舗内に多種多様な新車と中古車が数多く置いてあるレッドバロンへちょくちょく車両を見に行くことは、自分にぴったりな相棒を見つけ出すための感性を磨く最高の訓練にもなるのです。いやホントに。

中古車展示場

●新車はともかく中古車との出会いは一期一会。レッドバロンが自社内ストックで補修パーツの在庫を保証してくれる“修理保証”制度がある“譲渡車検”付きの車両なら、衝動買いしても維持管理面での心配は必要なし! どうしても欲しい目当てのモデルがあるなら、全国300余店のレッドバロンをつなぐ「イントラネット検索システム」を活用してみることをオススメします。来店して店員さんにお願いすれば約5万台の常時在庫の中から一発で検索できますよ

 

さて次回は、妻がジクサー250購入にあたって行った手続き必要書類、追加で装着したアイテムなどについて紹介してまいります。お楽しみに!

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