XR BAJAのヘッドライトバルブは「PH8」……原付御用達のバルブだった!

納車されたときから不満に思っていたのが、ヘッドライトの暗さ。

そう、毎度お馴染み、僕のXR BAJAの話なんだが、とにかくコレが暗いのだ。

>レッドバロン東大和で購入! Honda XR BAJAがいよいよ納車!!

上の記事にもあるように、XR BAJAに純正採用されているヘッドライトバルブの規格は「PH8」。これは原付スクーターに採用されることが多いバルブとのことで、そりゃあ暗いわけだ……。

で、納車時に適合するLEDバルブを調べてもらったのだが、いかんせんマイナー規格のために、あるにはあったが予算オーバー。

その後、もっと安いLEDバルブを調べてもらっていたのだが、「残念ながら他にはない」という電話報告を受けたのが、納車から数日後のこと。

納車時の写真。この時からヘッドライトの暗さだけは気になっていたのだ。

 

「うーん、この暗すぎるヘッドライトで我慢しなければいけないのか……」と覚悟を決めようと思ったその瞬間、電話の向こうの井口店長から「高効率バルブはどうでしょう?」と嬉しい提案が!

高効率バルブとは、純正と同じ消費電力のハロゲンバルブでありながら、フィラメントを高熱で発熱させることで、より強い光を発するというもの。

振動対策などが必要なため、純正バルブよりも断然高価なのだが、それでもLEDバルブに変更するよりはリーズナブル。そしてお手軽!

じつは僕も昔、SR400に装着したことがあったのだが、その存在をすっかり忘れていて、「ヘッドライトを明るくする=LED化」としか、頭のなかになかった(苦笑)。

やっぱりこういうときは、プロに相談するのが一番だな、と思った次第である。

さて、高効率バルブといっても、明るさや色味などがいろいろあるので、後日、あらためてお店にお邪魔することにした。

 

高効率バルブにもいろいろな色や明るさがある

打ち合わせ当日。井口店長はお休みで、代わりにサブマネージャーの萩原さんが対応してくれた。

LEDと同じく、PH8対応の高効率バルブは扱っているメーカー自体がほとんどない。しかし、それでもM&Hマツシマなら、8種類もの適合バルブをラインナップしている。

さすが“バイク用電球専門メーカー”(公式サイトより)である。


萩原さんとカタログを見ながら、あーでもない、こーでもない、と楽しくおしゃべり。たかがヘッドライトバルブ、されどヘッドライトバルブ。やっぱりカスタムや買い物は、選んでいるときが一番楽しいのだ。

結局、純正との違いを出すために、「S2スーパーゴースト6000」に決定。純正は黄色っぽい淡い光なのに対し、コチラは「車検対応限界いっぱいの青白い光」とのこと。色温度も6000K(ケルビン)と、ラインナップで最も高い。明るさも色味も純正とはまったく違うということで、期待に胸がふくらむ。

価格は3960円×2個(※取付には別途技術料が必要)。ヘッドライトバルブとしては少々値が張るが、これでストレスフルな夜間走行から開放されると思えば、決して高いとは思わない。

ちなみに、さらに発光色が青い「キセノンブルーサタン」というバルブもあったが、こちらは競技車専用品。譲渡車検を取得した僕のXR BAJAにはそぐわないので、もちろん却下! というか、そもそもレッドバロンでは非合法パーツはNGである。

 

作業数日前に思わぬトラブル

1週間後、「バルブが届いた」と連絡があったので、その日のうちにレッドバロン東大和へ行き、交換してもらった。

急いでいたのには理由がある。

運がいいのか悪いのか、なんとこの数日前に左のヘッドライトが点いたり消えたり……。そこで、1日も早くヘッドライトを見てもらおうと思っていたのだ。

作業をしてくれたのは、工場長の飯田さんだ。


まずは不具合のある左側のライトから……。

すると、不調の原因はすぐにわかった。


バルブの接点が溶けてしまっていたのだ!

そう、電気系トラブルはある日突然やってくる……今回はバルブの不調程度なのでよかったが、やはり20年前のプチ旧車である。いくら万全の整備をしていても、いつどこで、どんなトラブルが起こるかわからないのだ。

あらためて「レッドバロンのロードサービスに加入しておいてよかった」と思った次第である。


こちらがS2スーパーゴースト6000。思った以上に青くて、「そりゃあ、こんだけ青けりゃ、発行色も青白くなるよな」と、ちょっと笑ってしまった。

もちろん、ただ表面を青くしただけでなく、各部に振動対策を施し、純正よりも強く発光する。

ちなみに定格規格は12V 35/36.5Wだが、明るさ感は60/60Wクラスとのこと。

これが明るくないわけがない!


というわけで、取付完了!

ヘッドライトレンズ越しにもバルブの青さがわかる。言わなければ誰も気づかないだろうけど、オーナーとしては、これだけでもカスタム感が増したようで、気持ちが昂る。


正面から見ると、リフレクターに反射して、より青さが際立つ!

 

比較検証

では、実際の明るさや見え方はどうだろう? バイクやカメラの位置を同条件にし、ヘッドライトで照らしてみた。

 

純正バルブ/ロービーム

淡い光がシャッターを照らす。光が当たっている箇所は当然明るいが、範囲が狭い。

 

高効率バルブ/ロービーム

青白い……というか真っ白な光が広い範囲を照らす。光が当たっている箇所は特に明るい。

ただし、明暗がつきすぎて、暗い箇所がより見えにくくなっているようにも感じた。

 

純正バルブ/ハイビーム

ロービームから照射範囲が広がったイメージ。光が当たっていない箇所との明暗差が少ないので、全体的によく見える。

 

高効率バルブ/ハイビーム

めちゃくちゃ明るい。シャッター全体が照らされていて、これなら真夜中の山中や田舎道でもガンガン走れそう。

ただ、対向車や先行車には絶対迷惑だろうなぁ……と、気弱な僕は滅多なことでは使えなさそう(笑)。

 

被視認性向上に期待大


ぼんやり淡い光だった純正ライトが、青白いシャープな光になって、視認性は大きく向上した。これはこれで満足だ。

ただし、先ほど書いたとおり、光が当たっていない箇所との明暗差が大きく、光が届かない箇所が見えづらくなったように感じた。

じつは黄色っぽい光の方が見えやすい。個人差はあるが、この点に関しては萩原サブマネージャーや飯田工場長からあらかじめ指摘されていた。

でも、今回はせっかく高効率バルブに替えるということで、純正との違いを出したかった。それに、いかにも古臭い黄色くて弱い光が、現代風のシャープな青白い光になったことは、やっぱり嬉しい。

また、シャープな光によって被視認性(周りからの認知度)が向上したのは、大きなポイントだ。夜間走行時は自分が見ることも大切だが、周りから見られることも重要なのだ。

今回のバルブ交換は、明暗差による見えづらさは感じたものの、全体的に見れば大成功! 満足のいくカスタムであった。

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