予約しなかったことを後悔!?


待ちに待った……いや、待たされすぎた! ついにダックス125が発売された。

そもそもダックス125が発表されたのは今年3月。当初は7月発売の予定だったのだが、長引くコロナ禍をはじめとするさまざまな事情によって発売延期。そして9月に正式発売となり、僕も撮影用としてお借りすることができたわけなのだ。


僕は本当にこのダックス125を楽しみにしていて、じつは発表直後に予約をしかけた。だが、その時は他に大きな買い物をする予定があったので断念。だけど余裕があれば、絶対に予約していただろうなぁ。

ちなみに僕は造形社在籍時に月刊モトモト誌の連載で復刻版ダックス50をベースにフルカスタムを1台作ったことがある。


この時以来のダックスファンなのだ! そして「できればもう一度ダックスに乗りたい」と思っていたところに、ダックス125が発表されたのである。

だけどまぁ、結果として今回は見送ることになり、いやはや、ほんとにバイクっていうのは縁だなー、と思った次第である。

さて、そんなわけで1週間ほど我が家にやってきて、秩父ツーリングで1日乗り回したダックス125だが、どうだったか?

答えは「予約しとけばよかったぁ!!」。

かなり良い! いや、むちゃくちゃ良い!! セカンドバイクとしてはもちろん、これ1台でもバイクライフは楽しくなるに違いない……そう思わせるマシンであった。

 

唯一無二のルックスと意外なほどスポーティーな乗り味


ダックス125の最大の魅力……それはなんといってもその愛らしいルックスにあるといってよいだろう。

専用に開発されたT字型プレス鋼板フレームは、まさにダックスのアイデンティティー。ダックスだけが持ちうる特徴的なスタイリングの要だ。

 

T字型プレス鋼板フレームを採用


今回、そのフレームが再現されたことは何よりも喜ばしいこと。実際、ダックス125が出るんじゃないかと噂になった当初は、パイプフレームにカバーを被せたものになる……なんて話も囁かれていた。

現行のスーパーカブにパイプフレームが採用されていることを考えると、十分ありうる話だと当時は思ったものである。

ところが! 繰り返すことになるが、ダックス125に採用されたのはT字型プレス鋼板フレームである。もうね、ファンからすれば、これだけで十分に買う理由になるのだ。

 

楽しすぎるコーナリング


ホイールは前後12インチを採用。愛らしいルックスを形作る一因となっているのだが、この小径ホイールによって軽快なハンドリングが実現。

兄弟モデルのなかでは比較的軽い107kgの車体と、CT125とモンキー125の中間に位置するホイールベースの妙によって、とにかくコーナーリングが楽しいのだ。

わかりやすく言うと、自在にクルクル回れるということ!


これにはアップライトなライディングポジションも関係していることは明らか。自然なポジションで、面白いように狙ったラインをトレースしてくれる。

まぁ、そもそもスピードがそんなに出ていないから狙ったライン通りに走れるというのもあるが(苦笑)。

だけど、スピード感を差し引いても、この「操りきっている感」は爽快だ。

ただし街乗りメインなら、グリップ位置はあと拳ひとつ分は上に欲しかった。コーナリングでは絶妙だけど、普段使いではほんとに微妙なんだけど、前傾気味になってしまう。

ただし、これは個人の好みや体型の問題でもあるのだが。

 

4速トランスミッション+自動遠心クラッチは愉快な組み合わせ!


エンジンはスーパーカブC125や、先日モデルチェンジを果たしたCT125・ハンターカブと同系となる新型ロングストロークエンジン。

トランスミッションは4速で、自動遠心クラッチを採用しているため、クラッチ操作は不要。

以前、僕が主観多めでC125の魅力を勢いのまま書き連ねた記事にもあるとおり、自動遠心クラッチと4速ミッションの操作感は、他のバイクにはないもので、本当に楽しいのだ。

さらにダックス125は前後12インチホイールも相まって、安定感高めのC125とはまた違った乗り味となっている。

そもそも123cc単気筒エンジンはトルクが豊かで、ストレスなく回り切って、日常使いでは十分すぎるパワーを発揮してくれる。ただし、上りの坂道はさすがに苦手で、ギアを2~3速に落として走らなければならない場面が何度かあったが。

 

ソロライドでも重宝するロングシート


フラット形状のロングシートも、ダックス125のルックスを特徴づけるパーツのひとつ。

公式サイトなどを見ると、タンデムの快適性などを狙っているようだが、フラットで前後に長いシートはソロでも重宝。体重移動が容易だし、荷物も積みやすそう!

十分な厚みのあるクッションは、座り心地も良好だ。

 

燃料タンク容量は3.8L


ここまで絶賛してきたダックス125だが、唯一残念な点を挙げるとすれば、燃料タンク容量か。

3.8Lで、C125の3.7Lとほとんど変わらない! たしかにこのエンジンは燃費も良くて、3.8Lあれば街乗りでは十分なのだが、ツーリングに行くにはちょっと不便。

だけど、専用フレームのなかに収めなければならないので、仕方がないといえば仕方がない部分だといえる。

 

1台あれば、いろいろ楽しめます!


以上が、僕がダックス125に乗った感想。

街乗りは文句なし! ツーリングも航続距離以外はほぼ満点!! 今後、カスタムパーツも続々出てくるだろうから、更なるオリジナリティーの追求も可能!!!

高速道路に乗る必要性さえなければ、これ1台で十分にバイクライフを満喫できそうだ。

うーん、やっぱり予約しとくべきだったかな?(笑)


Honda Dax125
44万円

【SPECIFICATION】
エンジン種類 空冷4ストロークOHC単気筒
総排気量 123cc
ボア×ストローク 50.0mm×63.1mm
最高出力 6.9kW(9.4PS)/7000rpm
最大トルク 11N・m/5000rpm
変速機形式 4速リターン(停車時のみロータリー式)
全長×全幅×全高 1760×760×1020(mm)
ホイールベース 1200mm
シート高 775mm
車両重量 107kg
燃料タンク容量 3.8ℓ
タイヤサイズ F:120/70-12 R:130/70-12
ブレーキ形式 F:油圧式ディスク(ABS) R:油圧式ディスク

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