話題沸騰中のアンダー400ccモデル

 みなさん、こんにちは青木タカオです。ボクが編集長を務めさせていただいております『ウィズハーレー』(内外出版社)の最新号が、12月21日に発売となりました。

WITHHARLEY Vol.18(2024年1月号/内外出版社)

▲WITHHARLEY Vol.18(2024年1月号/内外出版社)

 表紙を飾ったのは、ハーレーダビッドソンの新型『X350』。“中免(普通二輪免許)で乗れるハーレー”として、バイクファンのみならず世間を賑わしております。

 まさに話題沸騰中で、バイク専門誌はもちろんテレビやラジオ、新聞、一般大衆誌など、普段はオートバイのことを扱わないメディアにも取り上げられています。

 ハーレーといえば大型バイクの代表格。1970年代に姿を消して以降、長い間ずっとアンダー400ccモデルは存在しておらず、話題性バツグンです。

 また、大排気量ではないことに加え、伝統のV型2気筒エンジンでもありません。なんと、並列2気筒DOHC4バルブ!

 そして、アメリカンブランドの代名詞でありながら、米アップル社の『iPhone』が中国で生産されるように『X350』もまた中国製。熱烈なファンが多いことで知られるブランドだけに、保守派からは「こんなのハーレーじゃない」といった否定的な声も聞かれています。

こんなのハーレーじゃない

WITHHARLEY Vol.18(2024年1月号/内外出版社)

▲WITHHARLEY Vol.18(2024年1月号/内外出版社)

『ウィズハーレーVol.18』(12月21日発売/内外出版社)では、そんなコトバからスタートします。

WITHHARLEY Vol.18(2024年1月号/内外出版社)

▲WITHHARLEY Vol.18(2024年1月号/内外出版社)

 しかし、そうなのでしょうか? 1973年のカタログには『X350』がそうであるように、ロードスポーツの『SS350』やオフローダーの『SX350』など大排気量Vツインではないモデルたちが、誇らしげに並んでいるではありませんか。

 巻頭特集ではそんな歴史を振り返りました。こうしたアンダー400ccモデルのハーレーたちもまたブランドの歴史を語る上で欠かせないものであり、伝統なのです。

伝統を重んじるメーカー

 そんな『ウィズハーレー』の最新号ですが、ハーレーの王道ともいえる空冷Vツインの人気機種も紹介しています。


 写真は『FLSTS ヘリテイジスプリンガー』(2002年式)。弾けるスマイルのカノジョに引き寄せられますが、まずはフロントフォークにご注目ください。

 2000年代の車両であるにも関わらず、テレスコピック式ではなくビンテージハーレーを彷彿とさせるスプリンガーフォークが備わっていることがお分かりでしょうか。

 ハーレーダビッドソンは1988年の『FXSTS スプリンガーソフテイル』で、1948年に絶版となっていたスプリンガーフォークを最新の技術でよみがえらせたのでした。

 時代はレーサーレプリカ全盛期。各社がスペックや速さを競い合っていた頃、時代と逆行するカタチで伝統的なシルエットを再現するため、こうした機構や装備を次々に復活させていったのです。

 ほかにも、リヤサスをフレームに持たない“リジッド”フレーム時代の美しいフォルムのために、車体の下にショックアブソーバーを水平配置し見えないように工夫したり、補助灯をヘッドライトの両側に備えるなど、レガシーに対するオマージュが早くから本格的にスタートしていたことがわかります。

極寒ツーリング達成したツワモノ


 さてさて、先ほどから気になって仕方がないという人も多いでしょう。

「早くその正体を教えてよ、弾けるスマイルのカノジョ!」

 そんな声が聞こえてきそうです。

『クロスカブ110』と『スーパーカブ90』に、冬の降雪地方へのツーリングにマスト装備といえるスパイクタイヤを履き、ご主人と年越し北海道ツーリングを経験したことがある高木はるかさんです!!


 愛車の1台に『ヴェルシス650』もあるので、もちろん大型二輪免許も所有。今回は『FLSTC ソフテイルヘリテイジクラシック』との写真だけでしたが、もし機会があればぜひハーレー初体験もしていただきたいと思います。


 最北端・宗谷岬まで到達し、転倒を繰り返しつつ北の大地を巡る過酷な旅の模様はココで読むことができます。レッドバロンのオリジナル電熱グローブ『ゼロスグラブ ヒート2』のレポートもお見逃しなく!

 というわけで、今回はココまでとさせていただきます。前回、ヨコハマホットロッドカスタムショーのレポートをさせていただきましたが、その続きは次回に! 最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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