先日リニューアルして新発売となった、レッドバロンオリジナル電熱グローブ『ゼロスグラブ ヒート2』。前回の記事では企画担当者への突撃インタビューをおこない、一切の妥協なく性能・安全性にこだわって作られていることをお伝えしました。

──しかし、読者の皆さまが一番気になるのは、やはり「実際に使ってみてどうなのか?」ということのはず。
あれから季節はすっかり冬となり、電熱グローブの出番がやってきました。
よし来た、寒いぞ!…ということで、1日ツーリングに出かけてテストしてみましたよ!

ゼロスグラブ ヒート2の使い方

まずは簡単にゼロスグラブ ヒート2の使い方をご紹介します。

①グローブ内のポケットからケーブルを出し、先端のキャップを取り外します。

この時外したキャップは捨てずに保管しておくこと!
1シーズン使い終わって洗濯する際に必要となるパーツです。


②バッテリーとプラグを接続します。

付属の2,200mAhバッテリーの場合は、空から満充電まで約5時間がかかります。前もって充電しておきましょう!


③電源ボタンを3秒押し続けると、電源オン!



④電源ボタンをポチポチと押すことで、3段階の発熱レベルが選択できます。

※1 セット品バッテリー(2,200mAh)の場合  ※2 目安です。使用環境によっても異なります。4本のスリット線はデザインであり、実際の残量を示すものではありません。


感覚的な操作ですべてが完了するため、運転中でもサッと迷いなく使うことができるのがポイントです。

ちなみにゼロスグラブ ヒート2の中綿は甲側にデュポン社のコンフォマックス、掌側に3M社のシンサレート、そして裏地にベンベルグ社の高機能生地が使用されています。
これは非電熱の冬用グローブであるゼロスグラブ ウインターにもまったく劣らない仕様。つまり電熱であることを抜きに考えても、十分な防寒性能を持ったグローブなのです。

冬のツーリングで使ってみた

実験当日の気温は6度前後。まだまだ極寒とまではいきませんが、対策なしにバイクに乗れば指が冷え切って固まるほどの寒さです。
まずはジャブ的に一番弱いセーブモードでの走行スタート。

すると…まるで日光に当たってポカポカ日向ぼっこしているような、穏やかな温かさが感じられるのです。

ゼロスグラブ ヒート2では、走行中に風が当たりやすい手の甲&爪側を重点的にカーボンファイバーが設置されています。
手の平側しか温められないグリップヒーターよりも、効果を感じやすいかも!

同時に実感したのが、隙間風の少なさ。

適度な長さでジャケットの袖をすっぽり覆えるだけでなく、コードストッパーで袖口をしぼれるようになっているのです。

おまけにこのコードストッパー、つまみを片手で持ってグイっと引っ張るだけで簡単に調整ができちゃうんです。
一瞬でジャケットに密着させることができ、冬の冷たい空気をシャットアウト。「くぅ~っ 細かいところまで気が利いてる~っ!」なんて言いたくなっちゃいました。


3段階の暖かさの実感はというと、6~7度ぐらいであれば一番弱いセーブモード、4度以下であれば真ん中のノーマルモードで快適に使うことができました。

一番強いハイパワーモードでは、驚くほどに手全体がカーッと温まります。よっぽどの極寒環境以外では常用せず、冷え切ってしまった手を温めなおす際のスポット的な使用になると思います。

ゼロスグラブ ヒート2のメリット・デメリット

総合的に見て、贔屓なしに好きなウィンターグローブ。自信をもってオススメできるアイテムでした。
丸一日使ってみて感じたメリット・デメリットをご紹介します。

メリット① 軽くて動きやすい

手首部分にバッテリーを収納して使う電熱グローブ。使う前までの一番の心配は「重いんじゃないの?」ということでした。

ゼロスグラブ ヒート2と付属の2,200mAhをあわせた重さは、片側で247g。

防寒性能と安全性能の高さ(CE規格適合のプロテクターを使用)を考えると、十分すぎる軽さではないでしょうか。手への負担はほとんどありませんでした。

フレックスグリップと独自の生地カッティングパターンのおかげで、手へのフィット感も抜群。運転中の疲労が軽減されます。
ちなみに、親指と人差し指はスマートフォンの操作にも対応しています。グローブを装着したままナビの操作ができるため、冬の冷たい空気で手が冷えずに済むのも有難かったです!

メリット② 熱すぎない快適温度

安価な電熱グローブの中には温度設定が低すぎて効果がなかったり、逆に熱すぎて低温やけどをしてしまったりと、ほどよい暖かさを得られないものもあります。

筆者自身も過去に電熱グローブを使って低温やけどを負ったことがあり、重要な課題だと感じていました。

ゼロスグラブ ヒート2で採用されている3段階の温度は、気温によって使いわけられるちょうどよい設定。
感覚的には10度前後でセーブ、4度前後でノーマル。…そして氷点下でハイパワーとなるはずです。(まだ氷点下で使えていないので、想像の範疇ですが)

ただし、リスクがまったくないわけではありません。
肌に触れる部分が40度を超えると、低温やけどになる可能性があります。手が温まったように感じたらこまめに温度調整をおこない、手や指の様子を見ながら使用するようにしましょう。

また風を遮断することで、低い温度設定でも効率的に手を温めることができます。(ハンドルカバーとの併用がおすすめです)

メリット③ オールインワンですぐに使える

他社製品の中には、電池と充電器は別売りという商品も珍しくありません。

その点において、ゼロスグラブ ヒート2はすべてがセットになったオールインワン。これさえ買えばすぐに使える!という簡単さは大きなメリットです。

商品が入っているバッグは丈夫なので繰り返し使用できます。
持ち手、ダブルファスナー、充電器と電池を入れるポケット付きなので、持ち歩きや保管の際に便利ですよ!


メリット④ 安全設計&プロテクター入り

どんなに暖かく快適であっても、万が一の事故の際に手を守れなくてはライディンググローブを名乗ることはできません。

ゼロスグラブ ヒート2であればCE規格適合のプロテクターや破れにくい素材など、身体を守るために最大限の工夫が施されています。

バイクに乗っている以上、交通事故のリスクをゼロにはできません。
事故が起きないに越したことはありませんが、万が一の際に備え、安心して使える製品を選ぶべきではないでしょうか。

メリット⑤ 配線不要で便利

バッテリー式の電熱グローブに似たアイテムとしては、バイクのバッテリーから電源をとる電熱グローブやグリップヒーターなどがあります。

これらとの大きな違いは、配線が不要であること。

バイクから離れても手が暖かく、走行中に配線が邪魔になることもありません。

また複数のバイクを所有していたりレンタルバイクを利用する機会が多かったりするライダーにとっては、電熱グローブをひとつ購入するだけで完結するため、コストパフォーマンスでも優れています。

デメリット① バッテリー切れのリスク

ここからはデメリットをご紹介します。
一番のネックとなるのは、バッテリー式の電熱グローブとは切っても切り離せない課題、バッテリー切れです。

付属の2,200mAhバッテリーを使用した場合、ハイパワーで約2時間、ノーマルで約3時間、セーブで約4時間使用することができます。
バッテリーのサイズや現代の技術を考えると仕方がないのですが、丸一日使い続けた場合はほぼ確実にバッテリー切れを起こすことになります。

この問題を解決するためには、別売りの追加バッテリー…それも、付属品よりも大容量の3000mAhタイプの購入がおすすめです。

左:別売りの3,000mAhバッテリー 右:付属の2,200mAhのバッテリー


別売りバッテリーの価格は、1個当たり3,000mAhが税込4,400円、2,200mAhが ¥3,850円です。
つまり両手をそろえようと思うと8,000円前後。決して安い買い物とは言えませんが、逆にいうと、快適なツーリングの時間が買えるということなのです。

──読者の中には「モバイルバッテリーが使えたらいいのに」と思う方がいるかもしれません。
筆者もそう考えて企画者へ質問してみたところ、一般的なモバイルバッテリーでは十分な暖かさが得られず断念したのだそう。

快適なツーリングのためには電圧が高い専用バッテリーがマスト。いつかモバイルバッテリーの技術がさらに発展する日を、ともに待ちましょう…!

デメリット② バッテリーが邪魔になることも

袖口がスッキリしたジャケットを着ているときは気にならなかったのですが、極寒仕様の分厚いジャケットを着ている時、手首に入ったバッテリーが邪魔に感じることがありました。

この問題に関しては、筆者自身も対策方法を考えている途中です。
グローブを付ける前にジャケットの袖口をぎゅっと絞ることで、ちょっとスムーズに着用できるようになったかな?

お求めはレッドバロンの店舗へ

「ライダーの参考になるように!」と重箱の隅をつつくようにチェックをしましたが、大きな不満点はなく快適にツーリングを終えることができました。
さすが
ROM製品、開発陣が自分たちで使いながら作っているだけあって超実力派アイテムでした!

レッドバロンオリジナル電熱グローブ『ゼロスグラブ ヒート2』は全国のレッドバロンにて好評発売中。
気になる方は店舗にてチェックしてみてくださいね。


ゼロスグラブ ヒート2
●税込価格:2万1,780 円 ●サイズ:S、M、L、LL


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